【国立文楽劇場】チャップリン原作の新作文楽『まちの灯』を上演!
Bunraku Summer Festivalで披露される新作文楽『まちの灯』。7月18日の初日を前に、関係者が意気込みを語りました。

国立文楽劇場にて7月18日から8月9日まで開催される【Bunraku Summer Festival】(主催=公益財団法人文楽協会、協力=独立行政法人日本芸術文化振興会)に先駆け、同公演で世界初演となる『まちの灯』の取材会を行いました。本作は、チャールズ・チャップリンの名作映画『街の灯』を原作とした新作文楽です。
主催者である公益財団法人文楽協会田端事務局長からこの公演の趣旨と『まちの灯』の上演に至る経緯の説明があり、続いて脚本・演出の大野裕之、補綴を担当し五段目から大詰に出演する豊竹若太夫、人形監修を担当し与次郎役で出演する桐竹勘十郎、作曲を担当し五段目から大詰に出演する鶴澤友之助が、この公演にかける意気込みを語りました。

チャップリンの名作『街の灯』がこの度文楽になるということで、今日皆様にそれをお伝えすることができ、本当に胸がいっぱいです。若太夫師匠・勘十郎師匠とは、かなり以前から折に触れてチャップリンの作品が文楽になればと話していました。戦前に『街の灯』を歌舞伎にしたものが、国立劇場で『蝙蝠の安さん』として2019年に復活上演され、やはり文楽でもぜひやりたいという機運もありました。いろいろな方々のお力添えを得て、この度のプロジェクトが実現しています。
長年の文楽の愛好家として、チャップリンの研究家として、目指すところはただ一つ、完全にチャップリンであり、完全に文楽である、そういった作品を作りたいと思っております。

大野さんの脚本を義太夫節化、浄瑠璃化する、その役目を担わせていただき非常に光栄であります。『街の灯』はもう何回も観ていますが、改めて観ましたら、これは単なるコメディ、単なるペーソス(悲哀)ではなく、それを超えた無償の愛、究極の愛が表現されているので、名作として残っているのではないかと感じました。語りを通じてそれを活かしていきたいです。
チャップリンを知らない人も、『街の灯』を見たことがない人も新作文楽としてご覧になるので、なるべくわかりやすく丁寧に語っていきたいと思っております。今まで文楽にまったく関心がなかった人も大変な興味を示してくれているので、文楽ファンを増やす非常に大きな起爆剤になると確信しています。

私は足遣いをやっていた頃、チャップリンの『黄金狂時代』を見て、パンにフォークを差して足に見立てて動かすシーンに非常にショックを受けました。その足のさばきの見事さに私は恥ずかしくなり、もっと自分も頑張らねばと本当に思いました。
そのチャップリンの名作『街の灯』が文楽の舞台になる、非常に嬉しい気持ちでいっぱいです。ただ、その何倍か不安もございます。曲ができ、いろいろなことが進んでまいりまして、人形をどうするのかという話になり、担当の方々と相談しながら、主役の与次郎やその他の役のかしらや衣裳を決めていくのに、私もお手伝いをさせていただいています。たくさんの方にご覧いただき、ご意見を聞けたらと思っております。

私は元々西洋音楽の楽器を演奏していて、その後、文楽へ入ったという経歴がございます。はじめは平均律に慣れすぎていて文楽の音程に馴染めない時期もありましたが、次第に平均律の脳と義太夫節の脳と2つできたと感じるようになりまして、今回の『まちの灯』につながったのかなと思っております。
文楽がお好きなお客様も、チャップリンがお好きなお客様にも楽しんでいただきたいので、それを意識しました。オリジナルの映画の音楽も匂わすような旋律は少し入れておりますが、基本的には完全に古典の義太夫節です。奇抜ではなく斬新であるように、義太夫節の中に自然に溶け込むように一生懸命考えて作曲させていただきました。
Bunraku Summer Festival(会場=国立文楽劇場)
◆演目
『寿柱立万歳』『まちの灯』
◆公演期間
7月18日(土)~8月9日(日)午後6時開演(午後8時25分終演予定)
※7月23日(木)、31日(金)は休演です。
◆料金
<全席均一・税込> 一般6,000円 / 学生4,200円
※障害者の方と介護者1名は2割引です(他の割引と併用不可)。
※インターネットでも学生料金・障害者割引による申し込みが可能です。
◆チケットのお申込み
国立劇場チケットセンター(午前10時~午後6時)
[電話予約]0570-07-9900 03-3230-3000(一部IP電話等)
[インターネット予約]国立劇場チケットセンター https://ticket.ntj.jac.go.jp/
◆公演情報詳細
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