【国立映画アーカイブ】上映企画「映画監督 木村荘十二」開催のお知らせ

国立映画アーカイブでは、10月13日(火)より上映企画「映画監督 木村荘十二」を開催します。
木村荘十二(1903–1988)は、きわめて重要な映画作家でありながら、これまでその真価を認められることは少ないままでした。それは、木村が戦前は帝国キネマ、新興キネマ、P.C.L.(後の東宝)で商業映画の監督として活躍しながらも、戦後は教育映画の分野に転身したため、作品をまとめてみる機会がなく、その作家像がつかみにくかったためです。しかし、国立映画アーカイブの長年にわたる地道な映画収集の蓄積が実り、戦前から戦後にかけた木村荘十二の作品群を見通す回顧特集が、このたび実現しました。
本特集では、1930年代のP.C.L.作品、1950年代以降の教育映画、晩年に独立プロで手がけた作品まで20プログラム(31本)を上映し、その創作活動の全容にアプローチします。
木村荘十二 フィルモグラフィー
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公開年 |
作品名 |
備考 |
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1930 |
百姓万歳 |
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1931 |
都會病患者 |
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沈黙の愛 |
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故郷 |
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1932 |
陽気な食客 |
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笑ふ父 |
松石修、荻野頼三との共同監督 |
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1933 |
河向ふの青春 |
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音楽喜劇 ほろよひ人生 |
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純情の都 |
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1934 |
人生勉強 只野凡児 |
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さくら音頭 |
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人生勉強 続篇・只野凡児 |
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エノケンの魔術師 |
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1935 |
放浪記 |
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三色旗ビルディング |
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都会の怪異 7時03分 |
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女軍突撃隊 |
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1936 |
魔術の女王 |
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兄いもうと |
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母なればこそ |
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彦六大いに笑ふ |
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1937 |
からゆきさん |
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日本女性読本 離婚の権利は妻にのみあれ |
オムニバス映画『日本女性読本』(全3話)の第2話 |
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新選組 |
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1938 |
牧塲物語 |
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1939 |
揚子江艦隊 |
文化映画 |
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1940 |
海軍爆撃隊 |
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1956 |
森は生きている |
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長崎の子 |
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1957 |
うなぎとり |
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1958 |
お母さんの幸福 |
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一房の葡萄 |
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千羽鶴 |
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海ッ子山ッ子 |
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1959 |
愛することと生きること |
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海の恋人たち |
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1960 |
末っ子大将(暴れん坊大将) |
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自然のしくみ ―ノミはなぜはねる― |
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1961 |
日本の童謡 |
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1962 |
[TV]新中国を行くシリーズ(全4集) |
監修 |
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未来につながる子ら |
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僕たちはギャングじゃない |
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1963 |
洪庵と一,〇〇〇人の若ものたち |
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小さな灯をまもる人びと |
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1964 |
[展示映像]宇宙旅行 |
東京、科学技術館で展示用に製作 |
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1965 |
利根の源流 |
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1968 |
未来をひらく大動脈 東京湾環状道路 |
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利根川水系 |
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1969 |
世界をひらく三井物産 |
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1970 |
おおあなむちの冒険 |
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[ビデオ]こどものバレエ |
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[ビデオ]さくらさくら |
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1971 |
伝統音楽への招待 |
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1975 |
東京の下町 |
浅野辰雄との共同監督 |
参考文献:国立映画アーカイブデータベース、映文連「作品登録」データベース、『キネマ旬報』、『映画年鑑』、山根貞男編『日本映画作品大事典』(三省堂、2021年)、『日本映画監督全集』(キネマ旬報社、1976年)、『桜映画の仕事 1955→1991→2025』(桜映画社、2025年)
見どころ
▼P.C.L.時代~戦前の貴重な作品群
1930年に監督デビューを果たした木村荘十二は、当初は傾向映画の作り手として知られていましたが、やがて東宝の前身であるP.C.L.と契約し、文芸映画やミュージカル・コメディなど幅広いジャンルを手がけました。P.C.L.の第1回作品『音楽喜劇 ほろよひ人生』(1936)を筆頭に、入江たか子が興した入江ぷろだくしょんとの協働による重要作『からゆきさん』(1937)、革新的な時代劇『新選組』(1937)の戦後初上映となる「トーキー連鎖劇版」、江波和子のデビュー作である『牧塲物語』(1938)など、貴重な戦前作品を上映します。




▼教育映画、そして《映画運動》の担い手として
戦中、満洲にわたり映画人の養成や啓民映画の企画に関わった木村は、終戦後、1953年に帰国し、教育映画の名作を数多く手がけることとなります。子どもの視点から被爆者の苦しみと願いを描いた『長崎の子』(1956)『千羽鶴』(1958)、地域社会の対立を乗り越える少年たちを描いた『海ッ子山ッ子』(1958)など、いずれも舞台となる地域の生活風景に取材し、そこに生きる子どもたちの姿を真摯に見据えています。また、半年間におよぶ船上生活をもとにした恋愛映画の傑作『海の恋人たち』(1959)、科学教育映画『自然のしくみ ―ノミはなぜはねる―』(1960)、日本の童謡文化を海外へ紹介するための音楽短篇映画『日本の童謡』(1961)などの作品からは、あらゆる題材において木村が高い演出手腕を振るっていたことがうかがえます。




▼NFAJの長年にわたる映画収集の成果、木村荘十二の作家像に迫る解説・講演も
今回の特集に向けて、当館は長年にわたり木村荘十二作品の上映用プリントを収集してきました。その蓄積によって実現した本特集をとおして、国立映画アーカイブの活動と意義を実感していただける機会ともなります。
また、これまで全体像がつかめなかった木村荘十二という映画作家への理解を深めていただくべく、ゲスト講師をお迎えして解説・講演を実施します。
『新選組[トーキー連鎖劇版]』/『海軍爆擊隊』上映前解説
日時:10/15(木)15:00、10/24(土)15:30の回
講師:本地陽彦氏(日本映画史研究家)
『兄いもうと』上映後講演
日時:10/17(土)12:00の回
講師:鷲谷花氏(大阪国際児童文学振興財団特別専門員)
『からゆきさん』上映後講演
日時:10/17(土)16:00の回
講師:ヨハン・ノルドストルム氏(日本女子大学国際文化学部准教授)
『千羽鶴』上映後解説
日時:11/5(木)15:00の回
講師:森宗厚子氏(広島市映像文化ライブラリー 映像文化専門官)



上映作品(20プログラム、計31作品)
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『音楽喜劇 ほろよひ人生』(1933)
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『純情の都』(1933)
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『都會の怪異 7時03分』(1935)NEW
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『兄いもうと』(1936)
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『彦六大いに笑ふ』(1936)
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『からゆきさん』(1937)
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『新選組[トーキー連鎖劇版]』(1937)
『海軍爆擊隊』(1940)
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『牧塲物語』(1938)NEW
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『森は生きている[白黒版]』(1956)
『森は生きている』(1956)
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『長崎の子』(1956)NEW
『うなぎとり』(1957)
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『お母さんの幸福』(1958)NEW
『小さな灯をまもる人びと』(1963)NEW
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『千羽鶴』(1958)NEW
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『海ッ子山ッ子』(1958)
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『海の恋人たち』(1959)NEW
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『愛することと生きること』(1959)NEW
『末っ子大将』(1960)
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『自然のしくみ ―ノミはなぜはねる―』(1960)
『伝統音楽への招待[英語版]』(1971)
『日本の童謡[英語版]』(1961)NEW
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新中国を行くシリーズ(1962)
第1集 中国の東北
第2集 華南の人民公社
第3集 上海点描
第4集 首都北京
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『未来につながる子ら』(1962)
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『僕たちはギャングじゃない』(1962)NEW
『洪庵と一,〇〇〇人の若ものたち』(1963)
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『おおあなむちの冒険』(1970)
開催概要
企画名:映画監督 木村荘十二
(英題:Sotoji Kimura Retrospective)
会期:2026年10月13日(火)-25日(日)、11月3日(火)-15日(日)※月曜休館
会場:国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU(2階)
主催:国立映画アーカイブ
HP:https://www.nfaj.go.jp/film-program/sotojikimura202610/
問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
チケット:一般1300円、高校・大学生・65歳以上1100円、小・中学生900円、障害者手帳をお持ちの方(付添者は原則1名まで)・キャンパスメンバーズ800円
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