2026年2月の国内景気は2カ月ぶりに改善 半導体や自動車など製造業が押し上げ要因に、今後は中東情勢の行方を注視

TDB景気動向調査(全国)― 2026年2月調査 ―

株式会社帝国データバンク

株式会社帝国データバンクは、2万3,568社(有効回答企業1万416社、回答率44.2%)を対象とした2026年2月の国内景気動向を調査・集計し、景気DIとして発表いたしました。

■調査結果のポイント

  1. 2026年2月の景気DIは前月比0.5ポイント増の44.3となり、2カ月ぶりに改善した。国内景気は、堅調な輸出を背景に製造業が全体を押し上げ、一時的な足踏み局面から持ち直した。今後は、政策期待とリスク要因が交錯するなか、景気は横ばい圏での推移が見込まれる。

  2. 10業界中『製造』『不動産』など6業界が改善、『農・林・水産』など3業界が悪化した。不動産関係が復調したほか、半導体や自動車関連の需要が高まり、幅広い企業に好影響が波及した。規模別では、2カ月ぶりに全規模がそろって改善した。「中小企業」では『製造』が特に好調だった。地域別では、10地域中『東海』『中国』など9地域が改善、各地における活発な生産活動が押し上げ要因となった。

  3.  [今月のトピックス]設備投資意欲DIは2025年半ばから上昇トレンドが継続。当月は従業員数21~50人規模の企業が押し上げた。

次回発表日は4月3日(金)13時30分を予定しております。

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<2026年2月の動向 : 持ち直し >

2026年2月の景気DIは前月比0.5ポイント増の44.3となり、2カ月ぶりに改善した。国内景気は、堅調な輸出を背景に製造業が全体を押し上げ、一時的な足踏み局面から持ち直した。

2月は、為替レートが安定して推移し株価が最高値を更新したなか、輸出に関連する半導体や自動車などの生産が伸び、好影響は幅広い業種に広がった。また、AI投資やソフト開発を含め企業の設備投資意欲が高まった。加えて、建設や不動産も好調だった。

一方で、宿泊業は大きく悪化し、観光分野の厳しさが続いた。物流費の上昇や人手不足にともなうコスト増も重荷となった。

< 今後の見通し : 横ばい >

今後は、減税を含む税制議論や成長分野への投資拡大に対する期待が、企業の景況感を下支えするとみられる。投資減税や研究開発支援は設備投資の追い風となろう。春闘を通じた賃上げが広がれば、家計の実質購買力の回復につながり、個人消費の底上げが期待される。

他方、長期金利の上昇、米国の通商政策の不透明感、日中関係や中東情勢などの不安定化は下振れリスクである。

政策期待とリスク要因が交錯するなか、景気は横ばい圏での推移が見込まれる。

業界別:10業界中6業界で改善、『製造』の回復が景況感を押し上げ

10業界中『製造』『不動産』など6業界が改善、『農・林・水産』など3業界が悪化した。不動産関係が復調したほか、半導体や自動車関連の需要が高まり、幅広い企業に好影響が波及した。引き続きAIやIT関連の投資は堅調だった。加えて、官民ともに建設需要は底堅く景況感を下支えした。
他方、仕入単価の高止まりや人材不足、個人消費の停滞などはマイナス材料となった。


『製造』(41.8)…前月比1.0ポイント増。3カ月連続で改善。半導体関連の急速な回復が目立ち「精密機械、医療機械・器具製造」(同3.8ポイント増)は、2カ月ぶりに改善した。「輸送用機械・器具製造」(同0.6ポイント増)は、好調な一部メーカーがけん引し、好影響が幅広い企業に波及した。公共投資や海外市場の底堅さを背景に、建設機械などの需要が好調で「機械製造」(同2.8ポイント増)も2カ月連続で上向いたほか、12業種中10業種が改善した。

『不動産』(49.6)…同1.2ポイント増。4カ月ぶりに改善。大都市圏を中心に不動産取引は実需・投資物件いずれも好調を維持している。飲食店などのテナントの需要も復調してきており、問い合わせ件数の増加を指摘する声が寄せられた。また、新築物件より価格が抑えられる中古物件の需要の高まりも押し上げ要因となった。
他方、「価格高騰のため、住宅ローンが組めない顧客が増えている」(不動産代理・仲介)といった声も複数聞かれた。

『サービス』(48.6)…同0.2ポイント増。2カ月ぶりに改善。インフルエンザの再流行により外来患者の増加などで「医療・福祉・保健衛生」(同0.7ポイント増)は2カ月ぶりに上向いた。建機や業務用設備の需要が高まり「リース・賃貸」(同0.6ポイント増)も2カ月ぶりに改善した。「情報サービス」(同0.3ポイント減)は、4カ月ぶりに落ち込んだものの、堅調なIT投資に支えられ、50台を維持した。「旅館・ホテル」(同2.8ポイント減)は中国からの旅行客減少や天候不順による外出抑制などが響き3カ月連続で悪化した。

『農・林・水産』(46.3)…同4.3ポイント減。3カ月連続で悪化。燃料費や飼料価格の高騰といった声が寄せられ、コスト上昇への懸念が強まっている。仕入単価DIは2カ月連続で60台後半を推移し、企業収益を圧迫した。大雪などにより農作業が滞ったほか、一部の野菜などでは低温の影響で生育不良が生じた。
他方、鶏卵価格の上昇や米価の高止まりなどは生産業者にとっては引き続きプラスに作用した。

規模別:2カ月ぶりに全規模がそろって改善、「中小企業」は『製造』が好調

「大企業」「中小企業」「小規模企業」が2カ月ぶりにそろって改善。「中小企業」では、『製造』が2022年11月以来3年3カ月ぶりの水準に上昇した。他方、「小規模企業」では『不動産』の改善が目立った。


「大企業」(48.8)…前月比0.1ポイント増。2カ月ぶりに改善。堅調な再開発や設備投資需要を背景に『建設』は2019年12月以来6年2カ月ぶりの水準に上昇し、けん引した。
一方で、「鉄鋼・非鉄・鉱業製品卸売」など『卸売』は下押し要因だった。

「中小企業」(43.5)…同0.6ポイント増。2カ月ぶりに改善。『製造』は2022年11月以来3年3カ月ぶりの水準に上昇した。「補助金を活用した受注が多い」といった声が寄せられた「機械・器具卸売」を含む『卸売』もけん引役となった。

「小規模企業」(42.6)…同0.6ポイント増。2カ月ぶりに改善。「インバウンド需要と不動産取引が活発」といったコメントがあがった『不動産』が押し上げた。「機械製造」など『製造』も回復に寄与したものの、依然として30台にとどまっている。

地域別:9地域が改善、各地の活発な生産活動が押し上げ要因に

10地域中『東海』『中国』など9地域が改善、『北関東』が唯一悪化した。都道府県別では、改善が35、悪化が11、横ばいが1だった。各地における活発な生産活動が押し上げ要因となった。


『東海』(43.6)…前月比0.4ポイント増。4カ月ぶりに改善。域内4県のうち「岐阜」を除く3県が上向いた。大手自動車メーカーの業績好調などを受け『製造』が改善し、全体をけん引した。それに連動して『卸売』も好調を維持した。

『中国』(43.3)…同1.3ポイント増。2カ月ぶりに改善。域内5県すべてが上向いた。再開発・インフラ整備需要で堅調な『建設』が地域経済を押し上げた。また、「電気機械製造」を含む『製造』は2カ月ぶりに40台に回復した。

『北関東』(43.0)…同0.1ポイント減。6カ月ぶりに悪化。人手不足を指摘する声があがった『建設』が下押し要因となったほか、関連する「土木建築サービス」を含む「専門サービス」をはじめ、『サービス』もマイナス材料だった。

【今月のトピックス】企業の設備投資意欲

  • 設備投資意欲DIは2025年半ばから上昇トレンドが継続。26年2月は特に従業員数21~50人規模の企業が設備投資意欲を押し上げた

  • 企業からは、製造業を中心に自動車や半導体関連において設備投資に積極的な声が寄せられた


【調査先企業の属性】.

1.調査対象(2万3,568社、有効回答企業1万416社、回答率44.2%)

2.調査事項

景況感(現在)および先行きに対する見通し

経営状況(売り上げ、生産・出荷量、仕入れ単価・販売単価、在庫、設備稼働率、従業員数、時間外労働時間、雇用過不足、設備投資意欲)および金融機関の融資姿勢について

3.調査時期・方法

2026年2月13日~2月28日(インターネット調査)

【景気動向指数(景気DI)について】

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万6千社以上を対象に実施している月次統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法
DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ以下の点数を与え、これらを各選択区分の回答数に乗じて算出している。

景気DIは、50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる(小数点第2位を四捨五入)。また、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」で算出している。

■企業規模区分

企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に中小企業基本法に準拠し、全国売上高ランキングデータを加え下記の通り区分している。

■景気予測DI

景気予測DIは、ARIMAモデルと構造方程式モデルの結果をForecast Combinationの手法で算出。破線は予測値の幅(予測区間)を示している

地域別はこちら】

北海道(道東・日胆)

東海(岐阜・静岡・愛知・三重)

東北 (青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島)

近畿(滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山)

北関東(茨城・栃木・群馬・山梨・長野)

中国(鳥取・島根・岡山・広島・山口)

南関東(埼玉・千葉・東京・神奈川)

四国(徳島・香川・愛媛・高知)

北陸 (新潟・富山・石川・福井)

九州(福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)

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シンクタンク
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会社概要

株式会社帝国データバンク

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URL
https://www.tdb.co.jp/index.html
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区南青山2-5-20
電話番号
03-5775-3000
代表者名
後藤 健夫
上場
未上場
資本金
9000万円
設立
1987年07月