TOPPAN、多言語同時通訳配信システムにおける通訳内容の最適表示の実証を実施
講演やシンポジウムの登壇者の自動同時通訳内容を、より分かりやすい表示で適切に参加者に届ける実証実験を「SEMICON Japan」にて実施
TOPPANグループは大阪・関西万博における自動翻訳システムでの協賛が決定しています。今回、大阪・関西万博での活用を想定して、海外からの講演者や来場者が多く訪れる「SEMICON Japan」での講演やシンポジウムなどにおいて、登壇者の発話内容をAI技術によって自動同時通訳した結果を、会場の大型スクリーンや参加者のスマートフォンに字幕表示します。これらの会場やスクリーンのサイズ、デバイスなどにあわせた文字のサイズや表示スピードなど、適切な表示を検証する実証実験を行い、最適な仕組みの構築を目指します。
なお、本実証実験は、総務省の委託事業である「多言語翻訳技術の高度化に関する研究開発(※1)」において研究開発中の同時通訳エンジンを活用し、同研究開発のメンバーであるヤマハ株式会社(本社:静岡県浜松市、代表執行役社長:中田 卓也、以下 ヤマハ)と連携して実施するものです。
■本実証実験のイメージ
■ 本実証実験の背景
2025年に開催される大阪・関西万博では、海外からの来場者などの対応において、多言語翻訳技術に対する極めて大きなニーズが寄せられており、適切な翻訳や、通訳字幕の文字のサイズや表示スピードなどのユーザインターフェースによって、聞き手に正しい翻訳結果を届ける必要があります。
このような中でTOPPANは、本実証実験において、登壇者およびシンポジウム参加者などにとっての最適な翻訳結果の表示を目指し、ヤマハの「SoundUD」(※2)技術とも連携して会場の大型スクリーンや参加者のスマートフォンを活用したユーザインターフェースの検証を行います。
また、他社との協業運用体制の検証も実施します。海外からの来場者などがリアルタイムでシンポジウムなどの内容を正確かつ快適に把握できる体制の構築を目指します。
■ 本実証実験の概要
期間 | 2023年12月13日(水)、14日(木)、15日(金) |
実施場所 | 「SEMICON Japan」 (会場:東京ビッグサイト) ・TechSTAGE全33セッションにて実施 (SEMICON Japanは、持続可能性、サプライチェーンマネジメント、人材育成、その他業界の重要課題に関する最新動向や革新的技術に関するインサイトを深めるためにSEMIが主催するイベントです。エレクトロニクスの設計・製造エコシステム、アカデミア、政府からオピニオンリーダーを招き、基調講演やビジネスセミナーを主催しています。日本での開催は2023年で47回目を迎え、第1回開催時から時代の先端を担う半導体テクノロジーとその動向を日本の皆さまに紹介しています。) イベントの詳細: https://www.semiconjapan.org/ (入場無料・事前登録制) |
実施内容 | ①登壇者の発話音声をマイクから取得。 ②音声情報をテキスト化し、同時通訳エンジンが翻訳。翻訳内容の字幕を生成。 ③字幕配信ユーザインターフェースを生成。 ④会場大型スクリーン・参加者スマートフォン画面に翻訳結果の字幕を表示。 |
検証項目 | ・登壇者およびシンポジウム参加者へ通訳内容を表示するユーザインターフェース ・登壇者およびシンポジウム参加者へ通訳内容を提供する運用体制 |
■ 今後の展開
TOPPANは、本実証実験を踏まえ、ユーザインターフェースの改善など、多言語同時通訳配信システムの構築を進め、2024年度中の販売開始を目指します。また、同時通訳技術の社会実装を通じて多言語コミュニケーション基盤を構築し、外国人との円滑なコミュニケーションの実現を目指していきます。
■ SEMIについて
SEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス、プレジデント兼CEO:アジット・マノチャ)は、世界の3,000以上の会員企業、130万人の専門家をつなぎ、エレクトロニクス製造の技術とビジネスの発展を支援しています。SEMIの会員は、スマートで高速、強力、かつ低価格な電子製品の実現にむけた、材料、設計、装置、ソフトウェア、デバイス、サービスのイノベーションを担っています。
※1 「多言語翻訳技術の高度化に関する研究開発」
グローバルコミュニケーション計画2025の推進のため、既に実用化されている『逐次翻訳』の技術を『同時通訳』の技術にまで高度化し、ビジネス等の場面での利活用を可能にすることを目指す取り組み。
※2 「SoundUD」 ヤマハが開発・提唱し、音のユニバーサルデザインを実現するテクノロジー
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以 上
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