【テレワーク実態定量調査】 テレワークの満足度は約6割。仕事の合間の家事は気持ちの余裕を生むだけでなく気分転換にも。 花王 生活者情報開発部「くらしの研究」にて、4月5日公開

2020年4月の緊急事態宣言から2年が経過し、人との接触を避けるためにテレワークが推奨され、働き方も大きく変化しました。最初は戸惑いもあったテレワークは、コロナ禍が収束した後も働き方の一つとして定着すると予想されています。花王株式会社「生活者情報開発部」(※1)では、在宅勤務者の暮らしに関する調査を実施。在宅勤務のテレワーカーの働き方がもたらす意識や行動の変化を調査から紐解きます。(以下、「テレワーク」は在宅勤務を示す。)


【主な調査結果のポイント】
●約6割がテレワークに満足。若い人ほど高い満足度に
●時間の使い方の変化がメリットにもデメリットにも
●家で快適に過ごしたい。テレワークで変わる生活意識
●テレワーカーは家事をする時間帯に大きな変化。気分転換にも
●体への影響を実感。特に男性で健康意識が増加
●テレワーカーのウォーキング実施率は約4割



【調査概要】
「在宅勤務者の暮らしに関する意識調査」
◎2021年7月/インターネット調査/首都圏在住25~64歳既婚男女/在宅勤務者(最近1カ月間に在宅勤務の経験有り)、出勤者(最近1カ月間に在宅勤務の経験無し)男性各240人、女性各320人


●約6割がテレワークに満足。若い人ほど高い満足度に
2021年7月時点で、男女ともに約6割がテレワークに「かなり満足」「やや満足」と回答しています。年代別でみると20代が最も高く、男性67%、女性71%、ついで30代の男性62%、女性68%と、若い人ほど満足度が高い結果に。男女で比較すると、60~64歳以外の全ての年代で女性の満足度の方が高いことがわかります。


●時間の使い方の変化がメリットにもデメリットにも
テレワークの最大のメリットは、男女ともに通勤時間の削減(男性73%、女性79%)でした。通勤に使っていた時間を自分のペースで家事や仕事に使ったり、家族との時間を増やしたり、自由に有効活用しているようです。特に女性は、身だしなみにかける時間やコスト、人間関係のわずらわしさが減ることをメリットと受け止めるところもあるようです。
一方で、デメリットはその裏返しとなる内容で、最も回答の多かったデメリットは、家の中に仕事を持ち込むことでのオンオフの切り替えの難しさ(男性47%、女性46%)でした。ついで通勤などの移動がなくなったことによる運動不足。通信費の負担や、ワークスペースなど家の環境が整備されていないこともデメリットに挙げられていました。
また、身だしなみや服装に気を使わなくなったことも、必ずしもよいとは考えられていないようです。


●家で快適に過ごしたい。テレワークで変わる生活意識
テレワーカーは家で過ごす時間が増えた分、快適に過ごしたいという気持ちが高まっており、出勤をしている人と比較して、こまめな掃除や家事を家族で分担する意識も高くなっています。


●テレワーカーは家事をする時間帯に大きな変化。気分転換にも
フルタイム勤務の出勤者とテレワーカーで平日の家事をする時間帯を比較すると、通勤や日中の仕事の時間帯(8時~18時台)の中で、テレワーカーは洗濯物を干したり、掃除や買い物をしたりなど、家にいられるメリットを活かして、家事をすることが増えていました。出勤して働いていると早朝と夜遅くに詰め込まざるを得なかった家事がテレワークという新しい働き方によって分散していることがわかります。

また、仕事の合間に家事ができることで気持ちの余裕が生まれたり、家事が気分転換になっていたり、時間の使い方の変化により上手にリフレッシュすることで仕事の効率も上げながら、テレワークによって家事がより軽やかなスタイルへと変化しているように感じられます。


●体への影響を実感。特に男性で健康意識が増加
出勤者と比較すると、テレワーカーは気になる症状を挙げる人が多く、特に男性に顕著にみられました。女性はテレワーカー・出勤者いずれも症状のスコアが男性に比べて高く、働き方にかかわらず普段から不調を感じているようです。女性テレワーカーで出勤者との差が大きいのは、肩こりと体重増加。男性は、肩こり・目の疲れ・腰痛・疲労感のスコアが特に高くなっており、働く環境の変化による運動不足などが及ぼす体への影響をより強く感じていることがわかります。


●テレワーカーのウォーキング実施率は約4割
男性テレワーカーは出勤者と比較して、ウォーキング・ジョギング・筋トレなどの運動を意欲的に行っています。他にも睡眠や栄養バランスのとれた食事など、生活を整えようと意識しているようです。女性テレワーカーもウォーキングを行う人は多いですが、サプリメントの利用以外は、出勤者と比べてそれほど差が見られません。男性の方がテレワークによる体調の変化を実感し、前向きに取り組んでいるようです。


テレワークが一時的なものではなく、働き方の一つとして定着する中で、仕事と家庭生活のありようも変化しています。オンオフの切り替えの難しさを感じながらも、時間の自由度が増すことで、仕事と家事をフレキシブルに行うようになっています。家事で気分転換したり、家族でシェアしやすくなったりすることで、家事に追われるのではなく気持ちに余裕が生まれる様子が伺えました。一方で、在宅が増えたことにより積極的に運動しようという意識も生まれています。
テレワークの広まりは、在宅・出勤といったワークスタイルが、暮らしや仕事に与えるメリット・デメリットを意識する機会となったようです。働き方によって暮らし方も変える、そんな柔軟で軽やかな暮らしのスタイルがこれからの暮らしの満足度をあげる重要なポイントになるのかもしれません。

定性調査による家事分担の実態レポートはこちら
▶くらしの研究 生活者の今・これから「タイミングや分担が変化 在宅勤務で変わる家事スタイル」
https://www.kao.co.jp/lifei/life/report-64/?cid=lifei_prtimes220405a
(2022年4月掲載)

 ※1 花王株式会社「生活者情報開発部」 https://www.kao.co.jp/lifei/about/?cid=lifei_prtimes220405b
「生活者情報開発部」では、花王グループの使命である「よきモノづくりを通じて人々の豊かな生活文化へ貢献すること」の実現をめざし、生活者一人ひとりの暮らしを見つめた生活者研究をおこなっています。生活現場での観察と対話を重ねながら、行動に表れない本音、説明できないこだわりなど、行動の裏にひそむ「おもい」まで読み解いて、課題を発掘し、商品やコミュニケーション開発に活かすとともに、生活者研究のウェブサイト、花王「くらしの研究」から、広く社会に発信しています。
花王「くらしの研究」 https://www.kao.co.jp/lifei/?cid=lifei_prtimes220405c

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業種
製造業
本社所在地
東京都中央区日本橋茅場町1-14-10
電話番号
-
代表者名
長谷部 佳宏
上場
東証1部
資本金
854億円
設立
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