準天頂衛星システム「みちびき7号機」の打上げについて
2026年8月11日、準天頂衛星システム「みちびき7号機」が種子島宇宙センターからH3ロケット9号機にて打ち上げられ、軌道投入に成功しました。
「みちびき7号機」は、現在運用中の5機と合わせて、国内外に正しい位置・時刻の情報を提供していきます。今後、数ヶ月程度の試験等を経て、実運用に移行していきます。
NECは「みちびき」の心臓部である測位ペイロード(衛星測位サービスを実現するために衛星に搭載されるミッション機器)の開発・製造を2010 年に打上げた初号機から継続して担当しています。また、「みちびき5、6、7号機」向けの地上局・アンテナの開発・整備や、「みちびき」に関するPFI事業の代表企業として衛星測位インフラのサービス運用を含む全体システムを担っています。
「みちびき5、6、7号機」からは衛星間および地上と衛星の距離を正確に計測する機能を新たに具備し、精度高く衛星の位置と時刻を特定することにより、ユーザーはより正確な測位が可能となります。将来的に全ての「みちびき」衛星に本機能が搭載されれば、スマートフォンのような一般的なユーザー端末の測位精度が従来の5~10m程度から1m程度に向上する見込みです。
本機能(衛星間測距機能と地上-衛星間測距機能)では、光速で飛ぶ電波の伝搬時間を元に距離を算出しています。宇宙空間だけではなく、ケーブル一つ一つの長さなど、衛星内部の回路全てにわたる電波伝搬時間を高精度に設計・制御し、様々な要因で生じる時間誤差を適切に補正することで、高精度な距離計測を可能にします。軌道上で数cmレベルの測距精度を実現するために要求される時間の計測精度は100億分の1秒(10のマイナス10乗秒)レベルとなります。これほど高度な技術への挑戦はNECがこれまで手がけた数多くの宇宙機の開発の中でも前例がなく、多様な衛星開発で積上げた技術力と経験知を結集して開発を完了しました。現在、地上-衛星間測距機能は、すでに「みちびき6号機」で実証中です。そして、今回打ち上げた「みちびき7号機」と将来打上げ予定の8号機を組み合わせることで、衛星間測距機能の軌道上実証を行います。(「みちびき5号機」はH3ロケット8号機の打上げ失敗により喪失。)
今後、「みちびき」はより安定した運用の実現と利用可能領域の拡大に向けて、11機体制に拡充していく計画です。まずは3号機後継機や8号機の開発に着手し、設計寿命を迎える衛星の後継機や追加衛星を整備していきます。
NECは、長年にわたり培ってきた衛星測位技術の知見を応用し、安全・安心で豊かな社会の実現に貢献してきました。今まで蓄積された宇宙と地上のシステムに関する技術の総合力で、引き続き日本独自の衛星測位システム「みちびき」を支えてまいります。
以上
関連リンク
•準天頂衛星システム「みちびき」特設サイト(NEC)
https://jpn.nec.com/solution/space/michibiki/lp/index.html
<本件に関するお問い合わせ先>
NEC 社会インフラ企画統括部
E-Mail:info@space.jp.nec.com
