NHK調査データに基づいた、目からウロコの日本語エッセイ。グラフも多数掲載！『変わる日本語、それでも変わらない日本語』刊行

世界文化社は、基礎から身につく「大人の教養」シリーズの書籍『変わる日本語、それでも変わらない日本語』を3月26日（日）に発売しました。

NHKならではの徹底した調査データに基づき、“本当に使われている日本語“ を61のQ&Aで読み解く、今までにない画期的な日本語本です。著者は、「ラジオ深夜便」にコーナーを持つ、NHK放送文化研究所の主任研究員。『三省堂国語辞典』の編者のひとりでもあります。

 

• 現代日本の「ことばづかいの相場」の現場がわかる

「正しい」「正しくない」という観点から語られることの多い日本語ですが、 年齢層や地域によっても、ことばの意味のとらえ方には大きな幅があります。この本は、「白」とも「黒」とも決めにくいこの広大な灰色の部分に対して、さまざまな調査結果を紹介し考察することで、現代日本の「ことばづかいの相場」の現場をお見せします。

【Chapter１ とまどう日本語】より
Q1　「私情により欠席します」というのは、言い方としておかしいのでしょうか？
Q2　「味あわせる」「味わわせる」のどちらが正しいのでしょうか？
Q3　「声を押し殺して号泣していた」という言い方をしても、かまわないのでしょうか？
Q4　「改札らへんで待っています」という言い方は、よくないのでしょうか？
Q5　「そのころ、とにかくお金がいった」という言い方は、おかしいのでしょうか？　など
 

• 隣の人と、言葉の解釈が違うことも⁉ ことばづかいは「変動相場制」であることを理解しよう

日本語は実際にどう使われているのか。たとえば、「週末」とは何曜日のことでしょう。「金曜日のみ」と思う人は少数派で、「土曜日と日曜日」が約半数。とはいえ、「金曜日と土曜日」「土曜日のみ」「金曜日の夜から日曜日の夜まで」と解釈する人も一定数います。同じコトバをしゃべっている、と思ったら、大違い！なんです。

ことばづかいは、変動相場制のようなものです。NHK調査データからわかった現代の「相場観」を身につけ、自分とは異なるほかの人たちのことばづかいも尊重しながら積極的にことばを使い、理解し合っていきませんか。

【Chapter４ 時をかける日本語】より
Q26　「初老」ということばは、何歳ぐらいの人のことを指すのでしょうか？
Q27　「会ったのは去年ぶりだ」というのは、言い方としておかしいのでしょうか？
Q28　金曜日は、「週末」に含まれるのでしょうか？ また、日曜日はどうでしょうか？
Q29　「『8日以降に』手続きしてください」と言った場合、手続きしてよいのは、「8日から」でしょうか、「9日から」でしょうか？
Q30　「一両日中にご返事ください」というのは、いつまでに返事をすればよいものなのでしょうか？
 

• 著者プロフィール／塩田雄大（しおだ・たけひろ）

NHK放送文化研究所主任研究員。学習院大学文学部国文学科卒業。筑波大学大学院修士課程地域研究研究科（日本語専攻）修了後、日本放送協会（NHK）に入局。2011年、博士（学習院大学・日本語日本文学)。1997年から、放送で用いる日本語の方針立案・策定に関連する言語調査・研究を担当。『NHK日本語発音アクセント辞典 新版』（1998年)、『NHK日本語発音アクセント新辞典』（2016年）の改訂などに従事。著書に『現代日本語史における放送用語の形成の研究』など。2015年からNHKラジオ第1『ラジオ深夜便』枠内コーナー「真夜中の言語学　気になる日本語」担当。

 

• 刊行概要

基礎から身につく「大人の教養」シリーズ
『変わる日本語、それでも変わらない日本語』
■著者：塩田雄大
■発売日：2023年3月26日（日）
■定価：1,870円（税込）
■発行：株式会社世界文化社
※一部書店により発売日が異なります。
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4418232060