コンゴ民主共和国:北西部でもエボラ出血熱発生~死者は15歳の女の子含む5人に【プレスリリース】
【2020年6月1日 キンシャサ(コンゴ民主共和国) 発】
コンゴ民主共和国北西部に位置する赤道州の州都ムバンダカでエボラ出血熱の感染者が新たに確認され、15歳の女の子1人を含む5人が死亡した、と政府は報告しました。5人が死亡したのは5月18日から30日の間でしたが、エボラ出血熱に関連する死亡と確認されたのは昨日でした。治療中の4人はムバンダカにあるワンガタ(Wangata)病院の隔離病棟に収容されており、いずれも死者と接触があり、1人は死亡した患者の子どもだということです。
「ユニセフ(国連児童基金)は、エボラ出血熱への対応において、不可欠な設備の提供、コミュニティ・モビライザーの配備、水と衛生サービスの提供、孤児やその他の影響を受ける子どもたちの支援をするため、政府およびすべてのパートナーと協力して取り組んでいます」とユニセフ・コンゴ民主共和国事務所代表のエドゥアルド・ベイグベデルは述べました。「コンゴ民主共和国東部で発生しているエボラ出血熱の流行は、これまでに起こった流行よりもさらに多くの子どもに影響を及ぼしています。赤道州においては、子どもたちの感染を防ぐことを対応の中心に置かなければなりません」
ユニセフは、36人のスタッフを明日までに配置し、政府、コミュニティ、心理学者、心理社会的ケアの従事者、およびNGOと協力して、エボラ出血熱の感染者や影響を受けた人々を支援し、感染拡大を防止するためコミュニティにおける公衆衛生および生活習慣についての認識を高めていきます。
また、ムバンダカ地域事務所を通じて、死亡者や感染が確認された人の家を消毒するために必要な機器(消毒剤噴霧器、手洗いキット、手袋、マスク、個人用防護具)の確保において保健当局を支援します。
ユニセフは、この新たなエボラ出血熱の発生を封じ込め、子どもたちへの影響を抑える取り組みにおいて、政府を支援します。
ユニセフは引き続き、コミュニティ・エンゲージメント委員会と協力し、学校、職場、教会、家庭でのエボラ出血熱予防に関する啓発キャンペーンと情報の周知を行っていきます。また、子どもを含め影響を受けている家庭に心理社会的支援を提供したり、コミュニティ、学校、保健センターで水と衛生サービスを利用できるよう支援を続けます。
この赤道州におけるエボラ出血熱の再流行は、国の東部で発生している流行が終わりに近づいていた時に発生しました。東部の流行により、2,134人が死亡し、3,317人が感染しました。赤道州では、2018年5月から7月にも短期間エボラ出血熱が流行し、54人が感染、33人が死亡しました。エボラ出血熱の死亡率は50~60パーセントですが、5歳未満の子どもの場合78パーセントに達することもあります。国は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応も行っており、5月31日時点で、COVID-19の発生はコンゴ民主共和国の7つの州に影響を及ぼし、計3,070件の感染例が確認されています。
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