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公益財団法人日本ユニセフ協会
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子どもに対する暴力:新型コロナウイルスによる影響にも警鐘【プレスリリース】

ユニセフなど、新報告書

公益財団法人日本ユニセフ協会

モガディシュにあるソマリアの女性のための開発センターで、おもちゃで遊びながらカウンセリングを待つ女の子。この施設では、性的暴力を受けた経験のある女性や子どもたちの心のケアを行っている。(ソマリア、2020年3撮影) © UNICEF_UNI327094_Kモガディシュにあるソマリアの女性のための開発センターで、おもちゃで遊びながらカウンセリングを待つ女の子。この施設では、性的暴力を受けた経験のある女性や子どもたちの心のケアを行っている。(ソマリア、2020年3撮影) © UNICEF_UNI327094_K

【2020年6月18日 ニューヨーク 発】

毎年、世界の子どもの半数、または約10億人の子どもが身体的、性的、または心理的な暴力の影響を受け、死傷したり、障がいを負ったりしています。これは、国が子どもたちを守るための確立された戦略に基づいて行動しなかったためです。

これは、ユニセフ(国連児童基金)、WHO(世界保健機関)、ユネスコ(国連教育科学文化機関)、子どもに対する暴力担当 国連事務総長特別代表、および子どもに対する暴力撲滅のためのグローバル・パートナーシップ(GPeVAC)が本日発表した新しい報告書によるものです。

報告書『子どもに対する暴力の防止に関する世界の状況:2020年』(原題:Global Status Report on Preventing Violence Against Children 2020)は、子どもへの暴力を防止・対応するための7つの戦略「INSPIRE」における進捗状況を155カ国各国毎に示しています(P76-225)。そのうえで、すべての国で戦略を実行するための取り組みを強化する必要があることを伝えています。ほとんどの国(88%)では、子どもを暴力から守るための主要な法律が制定されていますが、これらの法律が十分に執行されていると回答した国は半数未満(47%)に留まります。

報告書には、世界で初めて18歳未満の子どもの殺人の被害数の推定が含まれています。以前の推定は、18歳から19歳も含んだデータに基づいていました。これにより、2017年には約4万人の子どもが殺人の犠牲者となったことが分かります。

「子どもに対する暴力は常に蔓延しており、今、事態がさらに悪化するおそれがあります」とユニセフ事務局長ヘンリエッタ・フォアは述べました。「ロックダウン、学校の休校や移動制限により、通常安全な空間として機能している学校がなく、虐待から逃れられない子どもが多くいます。社会福祉従事者を配置し、子どもの相談サービスを強化することを含め、子どもを保護する取り組みをこの期間、そして今後拡大することが緊急に求められています」

【不均一な進捗状況】

母親から繰り返し身体的虐待を受けた経験をもつ8歳のマヘリーくん。(マダガスカル、2019年2月撮影) © UNICEF_UN0285184_Ralaivita母親から繰り返し身体的虐待を受けた経験をもつ8歳のマヘリーくん。(マダガスカル、2019年2月撮影) © UNICEF_UN0285184_Ralaivita

INSPIRE戦略のうち、就学による学校へのアクセスのみが最も成果を示し、54パーセントの国がこの方法を通じ、支援を必要としている子どもたちに十分に到達していると報告しています。そして32~37パーセントの国は、暴力の被害者がサポートを受けられ、26パーセントの国は、保護者を支援するプログラムを提供しています。また、有害な社会規範を変えるためのプログラムがある国は21パーセント、子どもたちに安全な物理的環境を提供するために改善を図った国は15パーセントです。

大部分の国(83%)が子どもに対する暴力に関するデータを持っていますが、基準値と国の目標を設定し子どもに対する暴力を防止・対応するためにデータを活用した国は21パーセントに留まりました。

また、約80パーセントの国には行動計画と政策がありますが、資金が全額調達されているか、または測定可能な目標を持っている国は5分の1に留まります。実施が遅れている要因はおそらく、専門能力と資金の不足です。

【COVID-19の対応と子どもへの影響】
学校の休校を含む在宅措置によって、友人、親戚や専門家などによる個人や家庭への通常の支援手段が制限されています。これは、被害者が危機や新たな日常に対応することを妨げます。相談サービスには、子どもの虐待と親しいパートナーによる暴力に関する相談件数が急増していると報告されています。

そして、オンラインコミュニティが多くの子どもたちの学習、サポート、遊びを維持する柱となっている一方で、ネットいじめ、危険なオンライン行動、性的搾取などの有害なオンライン行動の増加が確認されています。

【子どもたちを守るための行動を加速する】

トンコリリ地区の学校で教師から性的虐待を受けた7歳のサレーさん(仮名)。ユニセフの支援でカウンセリングなどを受けている。(シエラレオネ、2019年11月撮影) © UNICEF_UNI229288_Tremeauトンコリリ地区の学校で教師から性的虐待を受けた7歳のサレーさん(仮名)。ユニセフの支援でカウンセリングなどを受けている。(シエラレオネ、2019年11月撮影) © UNICEF_UNI229288_Tremeau

ユニセフなどは、調整を強化し、国の行動計画を策定・実施し、データ収集を優先させ、さらに法的枠組みを強化することにより、INSPIRE戦略を完全に実施するため各国と協力し続けます。すべての国で、必要な財政的・技術的サポートを受けられるようにするには、グローバルな行動が求められます。モニタリングと評価は、これらの暴力防止の取り組みが、それを必要とするすべての人に効果的に提供されているかを判断するうえで不可欠です。

* * *

■ 報告書のデータは、2018年~2019年にかけて行われた調査への155カ国の1,000人を超える意思決定者からの回答をもとにまとめたものです(日本のデータは含まれません)。 2016年に開始されたINSPIRE戦略は、法の執行(I)、暴力を容認する規範や価値の見直し(N)、学校、スポーツ、遊びの場等の安全な物理的環境(S)、保護者へのサポート(P)、所得の支援(I)、暴力を経験した子どもへの対応とサポート(R)、教育(E)の頭文字をとっています。

■ 報告書とエグゼクティブサマリー(英語)は以下のURLよりダウンロードいただけます。
https://who.canto.global/b/SSHOR
パスワード:490759

* * *

■ 新型コロナウイルスに関するユニセフの情報はこちらからご覧いただけます。
特設サイト: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/
各種ガイドライン: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/info/

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )

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本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
-
設立
-
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