世界初!※1 脱水条件下における免疫細胞 pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)の活性低下に対するキリンの独自素材「L.ラクティス プラズマ」の免疫機能維持効果を確認

キリンホールディングス株式会社

 キリンホールディングス株式会社(社長 COO 南方健志、以下キリン)のキリン中央研究所(所長 赤塚秀貴)およびヘルスサイエンス研究所(所長 村島弘一郎)は、キリンの独自素材「 L.ラクティス プラズマ(プラズマ乳酸菌)」を用いた脱水状態を模した高浸透圧条件下(脱水条件)※2で細胞実験を実施し、脱水条件において免疫細胞pDC(プラズマサイトイド樹状細胞、以下pDC)の活性が低下することを世界で初めて確認しました。※3さらに、L.ラクティス プラズマ(プラズマ乳酸菌)の事前添加によって、脱水条件によって引き起こされる免疫細胞の活性低下が抑制されることを確認しました。※3本結果は、「脱水状態」といった夏特有の環境を模したストレスが、免疫細胞pDCの機能低下を引き起こす可能性とL.ラクティス プラズマ(プラズマ乳酸菌)の新たな可能性を示唆するものです。

 猛暑が常態化する近年、夏の体調管理においては水分・塩分補給が基本とされてきましたが、細胞レベルで生じる免疫機能の変化については十分に明らかになっていませんでした。そこで当社では、夏特有の環境ストレスが引き起こすこの免疫機能への変化を明らかにするために、夏の人の活動時の深部体温※4に基づいた高温条件下での実験※5や、脱水条件に基づいた高浸透圧条件下での研究に取り組んできました。

 本研究成果は、横浜で開催された第41回日本環境感染学会総会・学術集会(2026年7月9日~11日)にて発表しました。

※1 PubMed、医中誌Webに掲載された原著論文に基づく(2026年6月5日 調査実施 ナレッジワイヤ調べ)

※2 ヒト生体における脱水症状の血中塩濃度を模倣した、細胞培養液中のD(-)-マンニトール濃度が高い条件。

※3 本試験結果は細胞実験における結果であり、生体内の状態を直接示すものではありません。

※4 体の内部(脳や臓器など)の温度。

※5 「乳酸菌L.ラクティス プラズマ」が高温条件下で免疫細胞pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)の鈍化(活性低下)を抑制することを新たに確認

 

■研究成果1  脱水状態の免疫細胞pDCの活性低下とL. ラクティス プラズマ(プラズマ乳酸菌)によるその低下抑制(細胞実験)

pDC(ヒト由来)を脱水状態※6を模倣したD-マンニトール添加による高浸透圧ストレス※7条件下におき、不活化インフルエンザウイルス(H1N1)※8を加え、24時間後のIFN-α※9産生量を事前にL.ラクティス プラズマ(プラズマ乳酸菌)を加えてpDCを刺激した群としなかった群で比較しました。

その結果、高浸透圧ストレスの付与により、IFN-α産生量が低下する傾向を確認し、L.ラクティス プラズマ(プラズマ乳酸菌)でpDCを刺激した群では、その低下が抑制されることが確認されました。(図1)

図1. 高浸透圧条件下におけるpDCの活性低下とL. ラクティスプラズマ(プラズマ乳酸菌)による活性維持

※6 6.25 mMのD-マンニトール(糖アルコールの一種)の添加で調整

※7 浸透圧として6.25 mOsm/L の増加に相当する量。Osm/Lは浸透圧の大きさを示す単位。水分バランスが崩れ、細胞に負担がかかった状態。

※8 ウイルス感染状態での免疫細胞の反応を測定するために添加

※9 インターフェロンαという抗ウイルス性物質

■研究成果2 脱水状態後に水を添加した時の免疫細胞pDCの活性への影響(細胞実験)

 pDC(ヒト由来)を脱水状態を模倣したD-マンニトール添加による高浸透圧ストレス下に置いたのち、細胞へのウイルス刺激として、不活化インフルエンザウイルス(H1N1)を添加し、24時間後のIFN-α産生量を測定しました。脱水状態を模倣した条件では、IFN-αの産生量が低下する傾向が確認されました。これに水を加えて脱水状態を緩和した場合においては、IFN-α産生量は回復しませんでした。(図2)

 本結果は、脱水により低下したpDCのIFN-α産生能は、水による単なるストレスの緩和のみでは改善しにくいことを示しています。

図2. D-マンニトール濃度とIFN-α産生量(高浸透圧緩和条件)

■得られた示唆

 本研究は、脱水条件環境がpDCの活性を低下させる可能性と、その後の水の添加だけでは、低下した活性を回復できないこと、「L.ラクティス プラズマ(プラズマ乳酸菌)」が脱水環境によるpDC活性低下を抑制する傾向を、細胞実験で新たに示したものです。

■今後の展望

 引き続き環境ストレスと免疫機能の関係性に関する研究を推進し、「L.ラクティス プラズマ(プラズマ乳酸菌)」の科学的価値の深化と、新たな健康ソリューションの創出を目指してまいります。

■国際運動免疫学会理事の鈴木先生による「見過ごされがちな夏の体調変化」の解説

 気温35度が日常となった、異常とも言える昨今の夏。身体へ様々な影響を及ぼす危険が潜んでいます。夏特有の健康被害のトリガーになっているのは、強い日差しと高い気温・湿度による深部体温の上昇、脱水です。個人差はありますが、室内がメインのお仕事など暑さに慣れていない人や、週1回30分以上の運動習慣がない人は、35度以上の屋外を10分歩くだけで、深部体温が1度程度上昇します。また、気温35度では発汗量が多いため、水分・塩分を補給していても、1時間程度の外出で気づかないうちに軽度〜中等度の脱水状態が引き起こされます。そのため、近所のスーパーへの買い物、駅からの通勤など日常生活でも、直射日光を避け着衣を調節したり涼しい場所で休憩し水分補給をこまめに行う等の注意が必要です。日本特有の高温多湿の環境だと、思っている以上に暑さや熱による体への負担がかかっています。異常な暑さの昨今の夏は、水分補給やクーリング(冷却)に加えて免疫ケア※10にも心がけましょう。


※10 規則正しい生活・バランスの良い食事・十分な睡眠・適度な運動など免疫を意識した健康的な生活習慣を行うこと

<鈴木克彦先生プロフィール>

運動免疫学の世界的権威。早稲田大学スポーツ科学学術院教授。

早稲田大学大学院人間科学研究科生命科学専攻修士課程修了後、弘前大学医学部を卒業し、国立国際医療センター病院にて臨床研修修了。2002年弘前大学医学部助手、2003年早稲田大学人間科学部専任講師、2008年同スポーツ科学学術院准教授を経て2013年より現職。

 キリングループは自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、心豊かな社会に貢献します。

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会社概要

URL
https://www.kirinholdings.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス
電話番号
03-6837-7000
代表者名
南方 健志
上場
東証1部
資本金
1020億4579万円
設立
1907年02月