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公益財団法人日本ユニセフ協会
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12月1日は「世界エイズデー」:2019年、100秒に1人未成年が感染【プレスリリース】

新型コロナによるHIV治療中断も懸念

公益財団法人日本ユニセフ協会

ワガドゥグにある病院の庭で、父親と遊ぶ5歳の男の子。2歳のときにHIV陽性と診断され、定期的に通院し治療を続けている。(ブルキナファソ、2020年10月撮影) © UNICEF_UNI394623_Dejonghワガドゥグにある病院の庭で、父親と遊ぶ5歳の男の子。2歳のときにHIV陽性と診断され、定期的に通院し治療を続けている。(ブルキナファソ、2020年10月撮影) © UNICEF_UNI394623_Dejongh

【2020年11月25日 ニューヨーク/ヨハネスブルグ 発】

2019年にHIVに新たに感染した20歳未満の子どもや若者は、約100秒に1人にのぼり、HIVと共に生きる子どもの総数は280万人になったと、ユニセフは本日発表した報告書で述べました。

報告書『HIVと共に生きる子ども、青少年、妊婦のためのレジリエントなHIV対応の再構築』(原題:Reimagining a resilient HIV response for children, adolescents and pregnant women living with HIV)は、HIV/エイズとの闘いにおいて、子どもたちが取り残されていると警鐘を鳴らしています。

子どもへのHIV感染予防と治療は、主に影響を受ける人々の中でも最も低い水準にとどまっています。2019年には、HIVと共に生きる世界の子どもの半数強が治療を受けましたが、これは母親(85パーセント)やおとな(62パーセント)に比べて大幅に低い割合です。その年、約11万人の子どもがエイズによって命を落としました。
 

報告書『HIVと共に生きる子ども、青少年、妊婦のためのレジリエントなHIV対応の再構築』(原題:Reimagining a resilient HIV response for children, adolescents and pregnant wome報告書『HIVと共に生きる子ども、青少年、妊婦のためのレジリエントなHIV対応の再構築』(原題:Reimagining a resilient HIV response for children, adolescents and pregnant wome

報告書によると、数十年にわたるHIV/エイズとの闘いではいくらかの進歩があったにもかかわらず、地域間の深い格差があり、特に子どもの間でそれが顕著になっています。小児の抗レトロウイルス薬治療の普及率が最も高いのは中東・北アフリカ(81パーセント)、次いで南アジア(76パーセント)、東部・南部アフリカ(58パーセント)、東アジア・太平洋(50パーセント)、ラテンアメリカ・カリブ海諸国(46パーセント)、西部・中部アフリカ(32パーセント)となっています。

「世界で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが進行中であると同時に、何十万人もの子どもたちがHIV/エイズの蔓延に苦しみ続けています」とユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べました。「未だにHIVワクチンはないのです。蔓延しているHIV/エイズは、子どもたちの命を奪い続けています。COVID-19によって重要なHIV治療と予防サービスが中断され、数え切れないほどの命が危険にさらされる前でさえ、そうした状況でした」

COVID-19危機によって、世界の子ども、青少年、妊婦のためのHIVサービスへのアクセス格差はさらに広がっています。ユニセフが最近行ったHIV対策の優先国29カ国を対象とした調査によると、3分の1の国が、HIVと共に生きる、またはHIV の影響を受けやすい子ども、青少年、および女性へのサービス提供率が、パンデミック前と比較して10パーセント以上低下していると回答しました。

また、報告書に引用されている国連合同エイズ計画(UNAIDS)のHIVサービス中断に関するデータは、必要な制限措置、サプライチェーンの中断、個人用防護具の不足、医療従事者の再配置がHIVサービスに及ぼす影響を明らかにしています。
 

ユンベ県の村でHIVと共に生きる親子。保健師が自宅まで届けてくれる抗レトロウイルス薬(ARV)のおかげで、COVID-19禍でも治療を続けられている。(ウガンダ、2020年8月撮影) © UNICEF_UNI358270_Emorutユンベ県の村でHIVと共に生きる親子。保健師が自宅まで届けてくれる抗レトロウイルス薬(ARV)のおかげで、COVID-19禍でも治療を続けられている。(ウガンダ、2020年8月撮影) © UNICEF_UNI358270_Emorut

4月と5月は、部分的あるいは完全な都市封鎖が重なったため、一部の国では小児のHIV治療とウイルス量検査が50~70パーセント減少し、新規治療の開始が25~50パーセント減少しました。

同様に、保健施設での分娩と妊産婦の治療は20~60パーセント減少し、妊産婦のHIV検査と抗レトロウイルス療法(ART)の開始は25~50パーセント減少。乳児の検査サービスは約10パーセント減少したと報告しています。

制限措置の緩和と、子どもと妊娠中の母親への戦略的なターゲティングにより、ここ数カ月でサービスの回復に成功したものの、課題は依然として残っており、2020年の小児HIVの世界の目標達成にはまだほど遠い状況にあります。

その他、報告書に含まれる2019年のデータは以下の通りです:
  • 新たにHIVに感染した0~9歳の子どもは15万人で、HIVと共に生きるこの年齢層の子どもたちの総数は110万人となった。
  • 新たにHIVに感染した10~19歳の青少年は17万人で、HIVと共に生きる青少年の総数は170万人となった。
  • 2019年に新たにHIVに感染した10代の女の子は13万人だったのに対し、10代の男の子は4万4,000人だった。
  • 子ども・青少年のエイズ関連死亡者数は約11万人(0~9歳が7万9,000人、10~19歳が3万4,000人)。
  • 赤ちゃんへのウイルス感染を防ぐための抗レトロウイルス療法への母親のアクセスは世界で85パーセントに増加し、乳児の早期診断は60パーセントに達した。
  • HIVと共に生きる妊婦の数は130万人で、5歳未満の子どものうち、妊娠中または出産中に感染したのは推定8万2,000人、母乳育児中に感染したのは6万8,000人だった。

ユニセフは、報告書を通じて、不可欠な保健サービスを維持・強化することで、小児のHIV/エイズとの闘いにおける成果を維持し、加速させることを各国政府に求めています。

* * *

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)

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本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
-
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