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公益財団法人日本ユニセフ協会
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忘れられた栄養危機~1,040万人の子どもが急性栄養不良に【プレスリリース】

コンゴ民、ナイジェリア、南スーダン等

公益財団法人日本ユニセフ協会

バウチ州にあるEU・ユニセフが支援する保健センターですぐに食べられる栄養治療食(RUTF)を口にする子ども。(ナイジェリア、2020年10月撮影) © UNICEF_UN0376815_Esieboバウチ州にあるEU・ユニセフが支援する保健センターですぐに食べられる栄養治療食(RUTF)を口にする子ども。(ナイジェリア、2020年10月撮影) © UNICEF_UN0376815_Esiebo

【2020年12月30日 ニューヨーク 発】

ユニセフ(国連児童基金)は、コンゴ民主共和国、ナイジェリア北東部、中央サヘル地域、南スーダン、イエメンにおいて、2021年に急性栄養不良に苦しむと予測される1,040万人の子どもたちの健康と福祉を深く憂慮しています。これらの国や地域はいずれも、深刻な人道危機を経験している一方で、悪化する食料不安、致命的なパンデミック、そして中央サヘル地域以外は迫り来る飢饉に直面しています。

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、紛争、災害、気候変動の影響を受けている国々の栄養危機は差し迫った状況に陥ってしまいました」とユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べました。「すでに食べることに苦労している家族は今、飢饉の危機に瀕しています。彼らを2020年の忘れ去られた犠牲者にしてはなりません」

コンゴ民主共和国では、少なくとも100万人の重度の急性栄養不良の子どもを含む、5歳未満の子ども330万人が2021年に急性栄養不良に苦しむと推定されています。この憂慮すべき人数は、情勢不安、パンデミックによる社会経済的な影響、不利な状況に置かれた子どもたちや家族にとって不可欠なサービスへのアクセスが限られていることに起因しています。

ナイジェリア北東部では、2021年に80万人以上の子どもたちが急性栄養不良に苦しむと予測されており、その中には命の危険もある重度の急性栄養不良の子ども約30万人が含まれます。

同国北西部での栄養状態はさらに深刻です。ケビ州の慢性栄養不良率は66%で、北東部のボルノ州よりも20%以上高くなっています。同様にソコト州では、約18%の子どもたちが消耗症に悩まされており、6.5%の子どもたちが重度の消耗症を患っています。
 

ピボールにある栄養センターで上腕計測メジャーによる栄養不良の検査を受ける4歳のカタリンちゃん。(南スーダン、2020年9月撮影) © UNICEF_UNI374937_Ryengピボールにある栄養センターで上腕計測メジャーによる栄養不良の検査を受ける4歳のカタリンちゃん。(南スーダン、2020年9月撮影) © UNICEF_UNI374937_Ryeng

12月初めに発表された最新の総合的食料安全保障レベル分類(IPC)分析によると、南スーダンでは、食料安全保障のさらなる悪化が指摘されており、2021年には人口の60%に当たる約730万人が深刻な急性食料不安に直面すると予想されています。また140万人の子どもたちが急性栄養不良に苦しむと予測されており、2013年以来の高水準となります。一方、重度の急性栄養不良に苦しむ子どもの数は、2020年の約29万2,000人から2021年には31万3,000人以上に増加すると予想されています。

家庭の食料不安や子どもの急性栄養不良が増加しているのは、紛争や情勢不安が続いていることや、不可欠な栄養、保健医療や水と衛生サービスへのアクセスが限られていることが原因とされています。2020年に一部の地域で発生した洪水は、すでに深刻な水準にあった子どもたちの急性栄養不良をさらに悪化させました。

ブルキナファソ、マリ、ニジェールの中央サヘル諸国では、激化する紛争、移住、気候危機により、次の作物の収穫量が減る時期には推定540万人の人々が日々の食料を手に入れることにも苦労するようになるでしょう。急性の食料不安は、5年間の平均と比べてブルキナファソで167%、マリで34%、ニジェールで39%増加しています。

急性栄養不良に苦しむ子どもの数は21%増加する可能性があります。これにより、3カ国の栄養不良の子どもの総数は290万人となり、その中には重度の急性栄養不良に苦しむ89万人の子どもも含まれます。
 

重度の栄養不良にかかり、サヌアの病院で治療を受ける生後4カ月のシュアイブちゃん。(イエメン、2020年2月撮影) © UNICEF_UNI312544_Alghabri重度の栄養不良にかかり、サヌアの病院で治療を受ける生後4カ月のシュアイブちゃん。(イエメン、2020年2月撮影) © UNICEF_UNI312544_Alghabri

イエメン全体では、200万人以上の5歳未満の子どもたちが急性栄養不良に苦しんでおり、その中には重度の栄養不良に苦しむ約35万8,000人の子どもたちも含まれ、その数は増加すると予測されています。140万人の5歳未満の子どもたちが暮らすイエメン南部の133の地区では、最近の分析によると、2020年1月から10月の間に急性栄養不良の子どもが約10%増加していることが明らかになりました。これに含まれる重度の急性栄養不良は15%以上(約10万人の子ども)増加しています。イエメン北部についても同様の分析が最終段階に入っており、憂慮すべき結果が見込まれています。

これらすべての国とさらにそれ以外の国々において、ユニセフは、子どもたちとその家族のための栄養、保健、水と衛生サービスへのアクセスと支援を早急に拡大するよう、現地で活動する人道支援組織と国際社会に強く求めています。

COVID-19危機下での課題はあるものの、ユニセフとパートナーは2020年も、アクセスを維持・強化するための既存のプログラムの調整を通じて、最も手の届きにくい地域の最も不利な立場にある子どもたちとその家族に命を守るための支援を提供し続けてきました。ユニセフは、2021年に人道危機の影響を受けている国の子どもたちのための栄養プログラムを実行するために、10億米ドル以上の支援を要請しています。

* * *

■ 新型コロナウイルスに関するユニセフの情報はこちらからご覧いただけます。
特設サイト: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/
COVAX情報ページ: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/covax/

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)

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