TOPPANデジタル、製造DXソリューション「NAVINECT®」で衛生管理手法HACCP対応に特化した「食品安全管理DX」の提供開始

食品安全管理で義務付けられる実施項目や管理をデジタル化し、HACCPやFSSC22000対応の効率化や継続的な安全性の向上を実現

 TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANデジタル株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:坂井 和則、以下 TOPPANデジタル)は、製造DX支援ソリューション「NAVINECT®(ナビネクト)」を2019年4月より販売しています。

 このたび、製造現場の様々な課題に合わせ、複数のサービスを組み合わせて導入できるテンプレート型ソリューション「NAVINECT®ラインビルド」シリーズの新製品として、食品製造業界向けに食品安全管理において国際的な衛生管理手法であるHACCP(ハサップ)(※1)対応に特化した「食品安全管理DX」(以下、本サービス)の提供を2025年6月12日より開始します。

 本サービスは、食品製造現場におけるHACCP対応で必要となる実施項目や管理をデジタル化し、食品の安全性確保や業務効率化を推進します。具体的には、製造現場の温度センサーや装置連携による帳票への自動入力や管理基準を超えた場合のアラート通知、データ収集を活用したトレーサビリティ、そして現場カイゼンを支援する機能を備えています。さらに、専門スタッフによるコンサルティングを通じて、スマートファクトリーの実現と総合的な品質保証を支援します。

「NAVINECT®ラインビルド」シリーズ「食品安全管理DX」の概要

■ 開発の背景

 食品安全管理において中核をなす手法が国際的な衛生管理手法であるHACCPです。日本では、食品衛生法の改正により2021年6月から全ての食品事業者にHACCPへの対応が義務化されています。従来の抜取検査による衛生管理に比べ、HACCPは食中毒や異物混入などの危害要因を把握した上で、全工程における重要管理点の設定、監視、記録を継続的に行うことで、問題のある製品出荷の未然防止や、原因の追及を容易にします。しかし、管理項目の多さや煩雑さにより、特にリソースが不足している中小の食品製造メーカーは、コア業務とHACCP対応の両立が課題となっています。

 これらの課題に対し、TOPPANデジタルは、このたび「NAVINECT®ラインビルド」の新サービスである「食品安全管理DX」の提供を開始。HACCPや食品安全に関する国際規格であるISO22000・FSSC22000(※2)を含む食品安全管理に関わる実施・管理項目をデジタル化し、運用を安定化することで、食品安全管理の効率的な推進と安全性の向上を支援します。

 

■ 「NAVINECT®ラインビルド」シリーズ「食品安全管理DX」の特長

・データの自動記録によるミス削減と文書管理によるワークフロー改善で管理業務を効率化

 温度計やデジタルはかりなどのデバイスや生産装置との連携により、記録の負担や記録ミスを大幅に削減します。さらに、管理基準を超えた場合にはアラートを発信し、迅速な初動対応が可能となります。これにより、食品安全リスクを最小限に抑え、品質の安定にも寄与します。

また、FSSC22000やISO関連文書の管理をシステムで一元化することで、必要な文書を迅速に検索でき、更新履歴や確認作業も省力化できるため、監査や内部チェックへの対応が迅速かつ正確に行えます。これらの連携機能と文書管理機能が統合されることで、従来の手作業に依存した業務プロセスが効率化され、運営コストの削減と業務の透明性向上が実現できます。

「NAVINECT®ラインビルド」シリーズ「食品安全管理DX」データ自動記録の画面イメージ

・原材料管理の効率化と生産投入時のヒューマンエラー防止を実現

 QRコードを活用した個体識別により、原材料の使用期限や在庫量をもとに発注タイミングを効率的に管理します。また、生産時におけるレシピの自動正誤判定により、原材料の誤投入を防止します。これらの機能による自動化と正確な管理体制の構築により、従来の手作業に伴うリスクを軽減し、原材料のロス削減に寄与します。

・データ活用でPDCAを強化、製造現場の改善を加速

 製造データを収集・記録し、原材料の入荷から製品出荷までの流れを一元管理することでトレーサビリティを実現します。これにより、品質問題が発生した際も迅速に原因を特定し、対応が可能になります。デジタル化されたデータにより、分析や可視化が容易となり製造現場の課題や改善点を明確にできます。このデータを活用して食品安全管理におけるPDCAサイクルを効果的に回し、製造プロセスの効率化や品質向上を継続的に実現します。

■   「NAVINECT®ラインビルド」シリーズ「食品安全管理DX」サイト:

 https://navinect.jp/app/syokuhinanzenkanri-DX/

■ 参考価格

・月額利用料:11.5万円〜(税抜)

 ※初期費用が別途必要となります。

■ 今後の目標

 TOPPANデジタルは、「NAVINECT®」を、製造業を中心に様々な企業に対して提供し、2025年度中に110社への導入を目指します。「NAVINECT®ラインビルド」シリーズでは、製造現場の細かな用途に対応した製品の開発を進め、複数を組み合わせて利用できる「NAVINECT®」の利便性を追求したソリューションの提供を図ります。

■ NAVINECT®について

 「NAVINECT®」は顧客ごとにシステム設計から運用まで最適な形にカスタマイズし、製造現場のデジタル化を支援する製造DX支援ソリューションです。TOPPANグループがこれまで情報系、生活・産業系、エレクトロニクス系などの幅広い業種の生産品目に対応するため自社の製造現場で開発・運用してきた130ものアプリケーション群とデジタル化のノウハウが活かされています。2019年4月にオンプレミス型の「NAVINECT®」の提供を開始し、現在は4つのシリーズで製品を提供しています。

 製造現場のDX導入を手軽に支援する「NAVINECT®クラウド」、生産装置や機器のデータをリアルタイムで収集・活用する「NAVINECT®エッジ」、生産ラインのDX化をトータルで支援する「NAVINECT®ラインビルド」、データ分析・レポート化で改善活動を支援する「NAVINECT®インサイト」。汎用性・網羅性・拡張性のある豊富な製品群により製造現場のデジタル化における段階的なスケールアップから拠点間の連携まで製造業全体のDXを推進します。これまで、食品業界をはじめ自動車部品・化学・住宅設備・製薬業界に至るまで、幅広い業界に採用されています。

「NAVINECT®」公式サイト:: https://navinect.jp/

「Erhoeht-X®(エルへートクロス)」について

 「Erhoeht-X®(エルヘートクロス)」とは、TOPPANグループが全社をあげて、社会や企業のデジタル革新を支援するとともに、グループ全体のデジタル変革を推進するコンセプトです。

 「エルヘート」は、TOPPANグループ創業の原点である当時の最先端印刷技術「エルヘート凸版法」から名付け、語源であるドイツ語の「Erhöhen(エルホーヘン)」には「高める」という意味があります。

 今まで培った印刷テクノロジーの更なる進化とともに、先進のデジタルテクノロジーと高度なオペレーションノウハウを掛け合わせ、データ活用を機軸としたハイブリッドなDX事業を展開し、社会の持続可能な未来に向けて貢献していきます。

 

※1 HACCP

Hazard(危害)Analysis(分析)Critical(重要)Control(管理)Point(点)の頭文字を組み合わせた言葉であり、食品の安全性を確保するための食品衛生管理システムの国際基準です。食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。

※2 FSSC22000

ISO 22000を追加要求事項で補強した食品安全マネジメントシステムに関する国際規格です。 GFSI(Global Food Safety Initiative)によって、ベンチマーク規格の一つとして承認されています。

* QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。

* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以  上

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会社概要

TOPPANホールディングス株式会社

176フォロワー

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URL
https://www.holdings.toppan.com/ja/news/
業種
情報通信
本社所在地
東京都文京区水道1-3-3
電話番号
-
代表者名
麿秀晴
上場
東証プライム
資本金
1049億8643万円
設立
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