TOPPANエッジ、テルモと共同でプレフィルドシリンジ向け UHF帯RFIDタグを開発
テルモが販売するニトログリセリンプレフィルドシリンジへ適用開始誤投薬防止と投薬業務の負荷軽減を実現
TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANエッジ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:齊藤 昌典、以下 TOPPANエッジ)は、テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:鮫島 光、以下 テルモ)と共同で、プレフィルドシリンジ(※1)向けUHF帯RFID(※2)タグを開発しました。第一弾として、テルモが販売するRFIDタグを搭載したニトログリセリン(※3)静注25mg/50mLに活用されます。
今回開発したUHF帯RFIDタグが貼付されたプレフィルドシリンジを、RFIDで薬剤の情報を認識できる機能を備えた専用のシリンジポンプ(※4)にセットすることで、シリンジに取り付けられたRFIDタグを自動的に読み取ることができます。本RFIDタグは独自のアンテナ設計技術により、製剤やシリンジの向きに影響を受けず正確に読み取れる他、シリンジポンプが上下に多数配置された状態でも対象のシリンジのみを読み取りを実現します。RFIDタグによる認証を通じて、医療現場の誤投薬の防止と投薬業務の負荷軽減に貢献します。
TOPPANエッジは、今後もテルモのICタグ付きプレフィルドシリンジのラインアップ拡大に合わせて、今回2社共同で開発したRFIDタグを製造、供給していきます。

■ 背景
医療現場において、プレフィルドシリンジ製剤を投与する際、薬剤の誤投与を防ぐため、医師の指示をもとに、看護師が自身のIDと、患者ID、処方IDを確認する3点認証を実施しています。従来、投薬情報の確認・登録は人手で実施していましたが、迅速な対応を求められる医療現場においては、薬剤の取り違えのリスクや医療従事者の業務負荷の高さが課題となっています。
このような課題に対し、TOPPANエッジはテルモと共同で、プレフィルドシリンジ向けのUHF帯RFIDタグを開発しました。専用のシリンジポンプにセットして、RFIDタグを自動的に読み取り、誤投薬の防止と投薬業務の負荷軽減に貢献が可能です。これまでに医薬品向けの専用RFIDタグの開発・供給で培ったRFIDタグの設計、開発、生産基盤の強みを活かし、薬剤やタグの方向に左右されず、誤読することなく読み取り可能なラベルタイプのRFIDタグを設計・製造しました。
■ 本製品の特長
・プレフィルドシリンジ向けの小型のRFIDタグ
プレフィルドシリンジは、充填されている薬剤の容量に合わせて大小さまざまなサイズがあります。容量の小さなシリンジにも対応する小型のRFIDタグを独自に設計しました。
・プレフィルドシリンジの向きを問わず読み取りが可能
専用のシリンジポンプにセットする際、取り付けられたRFIDタグはUHF帯であるため、その向きに関わらず正確に読み取りが可能です。医療従事者は従来の運用を変えることなく作業することができます。
・プレフィルドシリンジが複数セットされた状態でも読み取りが可能
専用のシリンジポンプは、上下に多数配置されて利用される場合があります。そのような、複数のプレフィルドシリンジが同時にセットされている場合でもあっても、別のシリンジのRFIDを誤読することがないようなRFIDタグの交信距離が得られる性能設計とすることで、個々のシリンジポンプで適切にRFIDタグを読み取ることができます。
・独自のアンテナ設計により薬品の影響を受けずに読み取りが可能
UHF帯RFIDタグは、液体容器などに取り付けられた場合において通信特性が大きく影響を受け、適切に読み取りができないのが一般的です。本製品は独自のアンテナ設計技術により、薬剤が中に注入されているシリンジに直接取り付けられた状態であっても安定した読み取りが可能です。
■ 今後の展開
TOPPANエッジは今後も、医療・医薬分野でのRFIDタグの普及に貢献し、医療現場のDX化による、医療安全や医療従事者の負担軽減に寄与します。
※1 プレフィルドシリンジ:あらかじめ薬液が充填されたシリンジ(注射器の外筒)。
※2 RFID(Radio Frequency Identification):電磁界や電波などの無線通信を用いて、ICタグなどの情報を非接触で読み書き
する自動認識技術。
※3 ニトログリセリン:手術時の低血圧維持、手術時の異常高血圧の救急処置、急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)や
不安定狭心症の治療に使われる薬剤です。手術中、または治療において血圧を下げるために使用され、周術期に多く用いら
れます。
※4 シリンジポンプ:薬液を精密に注入するために使用される医療機器。薬液が充填されたシリンジをセットし、モーターでプランジャー(押し子)を押し出すことで正確な投与を行う。特に少量かつ高濃度の薬液を一定速度で持続的に注入する必要がある場合に利用される。
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以 上
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