テレビ東京 「バーチャルプロダクション(VP)宣言」
最先端3DCG制作のD・A・G社と資本業務提携 WBSは来春から・6割の番組をVP化
来春から順次、自社スタジオをVP化し、まずは経済ニュース『WBS(ワールドビジネスサテライト)』『Newsモーニングサテライト』のVP制作がスタートします。
2025年4月までに、テレビ東京の自社スタジオを使って制作する番組の6割にVPを導入していきます。D・A・G社への出資を含め、VP関連への投資額は最大で17億円となります。これにより、制作プロセスやスタジオ運用の効率化を実現するとともに、テレビ東京のコンテンツ制作力とD・A・G社の3DCG技術の相乗効果で、進化を続けるVPを使った魅力的な映像コンテンツを提供していきます。
『WBS拡大版』では インドを表現した3DCGをVPで背景に(2023年4月放送)
バーチャルプロダクション(VP)とは?
バーチャルプロダクション(VP)とは、グリーンバックや大型LEDディスプレイを背景に使い、3DCG(3次元CG)などで作った仮想背景と、位置情報センサーを取り付けたカメラで撮影したリアルな映像を合成する最新技術です。
音楽番組でも!
ことし6月に放送した音楽番組『テレ東音楽祭』では、ステージの背景に巨大なLEDディスプレイを設置し、そこに3DCGで作った工場から立ち上る炎を映すことで、アーティストがその場所でリアルに演奏しているかのようなシーンを演出しました。
背景のLEDディスプレイに炎の3DCG(2023年6月放送『テレ東音楽祭』)
効率化によるメリットも!
2025年4月までに最大で17億円を投じて、経済ニュース『WBS(ワールドビジネスサテライト)』や『News モーニングサテライト』をはじめ、テレビ東京の自社スタジオで制作する番組の6割にVPを導入します。VPの活用は、これまでより映像表現が格段に自由になるだけでなく、効率化によるメリットも大きいと考えます。
①背景セットを3DCG化することで、美術セットの制作費を削減できます。
②番組ごとのスタジオセット(背景の美術セットなど)の切り替え作業には、
大道具・小道具を入れ替えたりするため数時間を要しますが、VPでは背景の3DCGを切り替えるため、
短時間でのセットチェンジが可能となります。
これにより、スタジオの稼働率を大幅に引き上げ、その利用状況に応じて一部のスタジオを
外部に貸し出すことも検討します。
この10月から、一部のレギュラー番組にVPを導入しています!
例えば、3DCGで巨大なサッカースタジアムを作り、スタジオのリアルな人物と合成して、あたかもその場にいるような臨場感のある映像表現が可能になります。
新番組『サタデーナイト J』のスタジオもVP(毎週土曜よる11時30分放送)
ドラマのシーンにも
2023年3月にテレビ東京で放送したドラマ『ひとひらの初恋』は、全てのシーンの背景を大型LEDディスプレイを使ったVPで制作しました。
『ひとひらの初恋』スタジオ撮影風景 机はリアル、壁と窓の景色は3DCG
(第一話 https://www.youtube.com/watch?v=I8_Wlu2Blpc )
200億円の成長投資戦略の一環です
テレビ東京グループは2023年度からの3か年の中期経営計画において、成長のための合計200億円の投資枠を設けています。最先端技術の活用によるコンテンツ制作力強化は成長力の大きな柱と考えており、今回のD・A・G社との資本業務提携は、成長投資戦略の一環と位置づけています。テレビ東京とD・A・G社は、VPに関する連動だけにとどまらず、今後はオリジナルIP(知的財産)の開発も進めていきます。
3DCG最先端のD・A・G社とは
D・A・G社は2004年に設立されたCG制作やゲーム開発を手掛ける会社で、数多くのコンテンツ開発の経験や、テレビ業界にはない3DCGの知見を豊富に有しています。実際の人物の動きをデータ化してCGに取り込めるモーションキャプチャースタジオや、仮想背景と現実の被写体を同時に撮影し合成することのできるバーチャルプロダクション(VP)スタジオを社内に併設しています。
D・A・G社 ホームページ https://www.dag-inc.co.jp/
D・A・G社 制作実績 https://www.dag-inc.co.jp/works/
D・A・G社スタジオでのモーションCG制作風景
■株式会社D・A・Gの概要
本社 )東京都港区六本木 6-3-1
代表者 )酒井優一
設立 )2004年4月1日
事業内容)CG映像制作、ゲーム開発、デジタルスタジオ事業
資本金・株主)1,000万円(酒井優一100%、発行済株式数200株)
従業員 )240名
■テレビ東京ホールディングスの出資
出資比率)20%(持分法適用会社)
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