TIS、「生成AIプラットフォーム」を活用し、共栄産業の見積書作成業務の効率化を支援
~運用開始後もナレッジを蓄積することで、継続的な回答精度の向上を実現~
TISインテックグループのTIS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岡本 安史、以下:TIS)は、共栄産業株式会社(本社:埼玉県八潮市、代表取締役社長:竹腰 芳則、以下:共栄産業)に「生成AIプラットフォーム」を導入し、見積書作成業務の効率化を支援したことを発表します。今回の導入では、導入後も対応実績をナレッジとして「生成AIプラットフォーム」に随時蓄積していくことで生成AIの回答精度を向上させ、見積書作成業務の効率化と、問い合わせ対応の属人化の解消につながりました。
TISの「生成AIプラットフォーム」は、社内のナレッジを検索できる機能を標準搭載したプラットフォームです。自社環境にカスタマイズして構築する個別開発型と、すぐに利用できるSaaS型を用意しています。今回のプロジェクトは個別開発型の「生成AIプラットフォーム」により、2024年3月から10月にかけて開発を行い、2024年11月に正式に運用が開始されました。

背景
共栄産業は、さまざまな産業分野で活用される特殊なホースなどの少量・多品種・短納期での製造に強みを持つ企業です。独自の製造技術を用いてニッチな分野・製品の製造に強みを持っています。そのため、他社での生産が難しい案件の相談が多く、1社・1案件あたりの生産難易度が高く、発生頻度が低いのが特徴です。しかし、共栄産業は4,000社以上の幅広い業界に取引先企業を有しており、結果として相談件数は増加傾向にあり、その分野も多岐にわたります。
共栄産業では、これらの取引先企業からの問い合わせ対応に際し、社内で対応可能な有識者が限定され、業務が属人化していることに課題を抱えていました。そこで、共栄産業は、問い合わせ時から見積書作成業務までの効率化のため、生成AIを活用したチャットボットの導入に向けた検討を開始しました。
TISと「生成AIプラットフォーム」の選定理由
TISと「生成AIプラットフォーム」は、以下の理由から選定されました。
-
個別のニーズに応じて、オーダーメイドでシステムの構築や改善が可能であった点
-
運用開始後もナレッジを蓄積し、問い合わせ対応および見積書作成の精度向上の可能性があった点
-
1対1のチャット利用だけでなく、複数名でのチャット利用を可能とすることで、社内での情報共有ができる点
-
外部データにはない社内のナレッジを蓄積して生成AIが回答することで、情報を半自動的に育てることができるほか、データの中から独自情報が醸成できる可能性がある点
概要
共栄産業への「生成AIプラットフォーム」導入に際し、問い合わせのタイムリーなやり取りと見積書作成業務の効率化を目指しました。「生成AIプラットフォーム」を基盤として共栄産業独自のインターフェースを開発するなど、単なるサービスパッケージの導入にとどまらず、個別のニーズに対応したカスタマイズを実施し、共栄産業にTISが伴走することでユーザビリティを高度化させた独自のコミュニケーションシステムの構築を実現しました。従来のチャットボット導入には過去の実績やデータをAIに学習させ、回答作成に活用することが一般的ですが、これには多くの時間と労力がかかります。中小企業において、この労力が導入だけでなく、運用開始後も大きな課題になります。今回の事例においては過去データを利用せず、システム構築の過程でAIに学習させる行為を一部の日常業務と融合させ、データを半自動で学習させる仕組みを構築しました。この事によって学習させる労力を最小限にしかつ常に最新の状態に保つことが可能になりました。また、正式導入後も随時見積データなどのナレッジを蓄積、回答精度を向上させることを可能としています。また、海外拠点を含めた複数部門でのコミュニケーションを円滑にするツールとしても機能しています。
導入効果
「生成AIプラットフォーム」導入における効果は以下の通りです。
-
問い合わせ対応および見積書作成業務の効率化、属人化の低減
-
有識者からの迅速な返答から見積作成時間の短縮、早期の見積提示による受注率・利益率のアップに寄与
-
どこからでもチャットで参加でき、問い合わせの回答が迅速化。加えて社内の情報共有のためのコミュニケーションツールとしても機能
-
既存ナレッジを更新するのではなく、チャットのやり取りの中で新しい情報を半自動的に蓄積。有識者が先んじた回答も蓄積できることで生成AIの回答精度も向上、業務支援に貢献
今後について
今後、共栄産業では「生成AIプラットフォーム」を顧客問い合わせへの回答業務や見積もり依頼窓口としての活用を検討し、顧客ニーズに先んじて情報を提供することによる付加価値のある営業活動の促進、営業効果の拡大に貢献します。さらに、顧客からの問い合わせの中から市場にはまだ出ていないトレンドなどを先行して把握し、技術的な問い合わせにも迅速に回答することで、受注確度の向上や積極的な営業活動や社内の教育訓練などへの展開につなげていきます。
また、共栄産業の社内向けのナレッジ共有の強化にも「生成AIプラットフォーム」を活用します。これにより、営業担当者が各部門(生産管理・生産・技術など)の技術者とのやり取りを効率的に管理し、ナレッジとして蓄積することを目指します。これにより、これまで負担が増加していた社内有識者の工数削減と、生成AIの活用による業務効率化を実現します。
TISでは今後とも、進化のスピードが劇的に早い生成AIを継続的に検証しつつ、「生成AIプラットフォーム」に最適な機能を取り入れ、独自サービスの提供を目指します。
「生成AIプラットフォーム」について
「生成AIプラットフォーム」は社内のナレッジを検索できる機能を標準搭載したプラットフォームです。自社環境にカスタマイズして構築する個別開発型とすぐに利用できるSaaS型を用意しています。
詳細は以下をご参照ください。
https://www.tis.jp/service_solution/generative_ai_platform
共栄産業について(https://www.kyoeisangyo.jp/)
一般産業用から、医療・航空・宇宙産業など特殊分野まで多くの分野で使用されている『ホース』という製品において、少量・多品種・短納期且つ特殊品というニッチな分野で高いシェアを誇っている企業です。1965年の設立以来、長年お客様のお悩みを解決する事により、様々なノウハウを蓄積し、創作力/対応力に磨きをかけています。現在では独自の技術を持ち、世界中で共栄産業でしか出来ない製品も数多く存在します。知名度も徐々に上昇し、関連会社(国内3社・海外3社)を設立し現在も事業拡大へ進んでいます。
TIS株式会社について(https://www.tis.co.jp/)
TISインテックグループのTISは、金融、産業、公共、流通サービス分野など多様な業種3,000社以上のビジネスパートナーとして、お客さまのあらゆる経営課題に向き合い、「成長戦略を支えるためのIT」を提供しています。50年以上にわたり培ってきた業界知識やIT構築力で、日本・ASEAN地域の社会・お客さまと共創するITサービスを提供し、豊かな社会の実現を目指しています。
TISインテックグループについて
TISインテックグループは、国内外グループ2万人を超える社員が『ITで、社会の願い叶えよう。』を合言葉に、「金融包摂」「都市集中・地方衰退」「低・脱炭素化」「健康問題」を中心としたさまざまな社会課題の解決に向けてITサービスを提供しています。デジタル技術を駆使したムーバーとして新たな価値を創造し、人々の幸せと持続可能な豊かな社会の実現に貢献します。
※ 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
※ 記載されている情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
◆本サービスに関するお問い合わせ先
TIS株式会社 ビジネスイノベーション事業部
ビジネスイノベーションM&S部 マーケティング窓口
E-mail:biu_marketing@tis.co.jp
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 商品サービス
- ビジネスカテゴリ
- システム・Webサイト・アプリ開発
- ダウンロード