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公益財団法人日本ユニセフ協会
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モザンビーク:カボ・デルガド州での人道危機~人口の3分の1が避難【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

カボ・デルガド州のイボ島にある保健センターで、すぐに食べられる治療食(RUTF)を口にする中度の急性栄養不良の1歳のローザちゃん。(2020年12月撮影) © UNICEF_UN0381276_Bisolカボ・デルガド州のイボ島にある保健センターで、すぐに食べられる治療食(RUTF)を口にする中度の急性栄養不良の1歳のローザちゃん。(2020年12月撮影) © UNICEF_UN0381276_Bisol

【2021年4月13日 ジュネーブ 発】

ユニセフ本部 緊急支援局局長 マニュエル・フォンテーンは本日、ジュネーブの国連欧州本部で行われた記者会見に、モザンビークのペンバからオンラインで参加し以下の内容のブリーフィングを行いました。

* * *

私は今、カボ・デルガド州に滞在し、さまざまな人々と会っています。モンテプエズ、ペンバ、その他の場所で、国内避難民やその家族、そして避難民を受け入れている家庭など支援の手を差し伸べている人々、政府当局の方にもお会いしました。首都マプトでも当局の方にお会いする予定です。

長年人道危機に対応してきた私が今ここで目にしていること、それは、モザンビークが大規模かつ長期的な人道危機に直面しているということです。現在、人口の3分の1が避難しています。人口が2倍、3倍になっている町もあります。非常に貧しく、何も持っていない町や村の人々にとって、この状況がどれほど厳しいものかは想像に難くありません。
 

Metuge国内避難民キャンプに逃れた家族。(2020年12月撮影) © UNICEF_UN0381354_BisolMetuge国内避難民キャンプに逃れた家族。(2020年12月撮影) © UNICEF_UN0381354_Bisol

SMART調査では、栄養不良の状況が明らかになってきています。特に、受け入れコミュニティで暮らす国内避難民の人々は、重度の急性栄養不良の割合が3.8%に達しており、重度と中度の急性栄養不良を合わせた全急性栄養不良(Global Acute Malnutrition - GAM)の割合は約13%と、非常に高く、明らかに悪化の傾向にあります。

また、コレラについても憂慮しています。カボ・デルガド州ではコレラの症例が少しずつ減ってきていますが、コントロールできているわけではなく、実際に近隣のいくつかの州では増加し続けています。このように、非常に深刻な状況で、人道危機は長期にわたる恐れがあり、アクセスも複雑です。

また、保護の危機にも直面していることは明らかです。夜中に逃げなければならないという話が絶えません。家族が一緒にいられたら良いのですが、多くの場合、離れ離れになってしまいます。夫が目の前で殺され、妊娠中の若い女性がもう一人の子どもを連れて逃げなければならなかったという話も聞きました。

誘拐されたり、ジェンダーに基づく暴力を受けたり、何日もかけて歩いてきた人々や、足を腫らして怪我をした状態で到着した子どもたちのケアをしなければならないという恐ろしい話が絶えません。このことから分かるように、これは非常に深刻な保護の危機なのです。
 

カボ・デルガド州の村で、井戸から水を汲む子どもたち。ここには紛争により家を失った人たちを受け入れる仮設住居がある。(2021年4月1日撮影) © UNICEF_UN0437463_Mercadoカボ・デルガド州の村で、井戸から水を汲む子どもたち。ここには紛争により家を失った人たちを受け入れる仮設住居がある。(2021年4月1日撮影) © UNICEF_UN0437463_Mercado

現時点では、およそ220人の子どもたちが親と引き離されていることが確認されていますが、さらに多くの子どもたちがいることは間違いありません。私たちの仕事は、親から引き離された子どもたちを特定し、迅速に保護し、できるだけ早い段階で追跡調査を開始することです。昨日はパルマでも数件の事例があり、私は昨日の夕方、そのような状況に置かれた何人かの子どもたちと一緒にいました。ある10代の少年は、母親が野原で殺されるのを見て、逃げ出さなければなりませんでした。彼の父親は町の別の場所にいたのですが、それ以来、消息は分かっていません。私たちは子どもたちを助けようとしていますが、これには時間がかかります。子どもたちはあまり言葉を発することができない状態に陥っており、さまざまな意味でトラウマを抱えています。そして徐々に、身体的にも精神的にも立ち直れるように手助けをし、家族の再会を支援しています。

また、素晴らしい結束や復興の話も聞いています。人々はこのような状況下でも、私たちを勇気づけるような行動をしているのです。5、6人の家族が、20、30人の人々を家に迎え入れ、世話をしようとしています。ユニセフは、そのような家族を支援しなければなりません。

私たちは、実際に自分たちの力で生き抜いている人たちの事例を知っていますが、一方で、このように話す人々もいます。「私たちが必要としているのは援助ではなく、再び仕事を始め、生計を立てるための支援です。今必要なのは、確かに食料支援、水、そして基本的な物資ですが、私たちが立ち直り、息子や娘が学校に戻れるように支援してください。子どもたちが学校に戻り、次のステップに進めるようにしてほしいというのが、私たちの願いです」

* * *

■ 新型コロナウイルスに関するユニセフの情報はこちらからご覧いただけます。
特設サイト: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/
COVAX情報ページ: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/covax/

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。 https://www.unicef.or.jp/
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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