東浩紀さんの『訂正する力』が10月13日に発売!デビュー30周年の集大成、発売早々重版となった話題の思想書『訂正可能性の哲学』の実践&応用編
聞き手・構成は辻󠄀田真佐憲さん、帯のイラストはヨシタケシンスケさんが担当
株式会社ゲンロンの創業者で、批評家の東浩紀さんによる新刊『訂正する力』が、2023年10月13日(金)に朝日新書から発売します。この夏にゲンロンから刊行したデビュー30周年の集大成『訂正可能性の哲学』は発売するや忽ち重版が決まり、いくつかの書店ランキングでも1位を飾りました。本書は、そこで提示されている「訂正可能性」という考え方について、ふだん哲学に馴染みのない読者にも分かりやすく、話題のニュースや日常生活の延長にあるエピソードを交えながら解説する実践&応用編となっています。
東さんは本書の「はじめに」で次のように語っています。
「日本には、まさにこの変化=訂正を嫌う文化があります。政治家は謝りません。官僚もまちがいを認めません。いちど決めた計画は変更しません。(…)とくにネットではこの傾向が顕著です。かつての自分の意見とわずかでも異なる意見を述べると、『以前の発言と矛盾する』と指摘され、集中砲火を浴びて炎上する。そういう事件が日常的に起きています。(…)そのような状況を根底から変える必要があります。そのための第一歩として必要なのが、まちがいを認めて改めるという『訂正する力』を取り戻すことです」
保守とリベラルの対話にも、成熟した国のありかたや老いの肯定にも、さらにはビジネスにおける組織論、日本の思想や歴史理解にも役立つ、隠れた力を解き明かしていきます。
「訂正する力」とは、過去との一貫性を主張しながら、実際には過去の解釈を変え、現実に合わせて変化する力――過去と現在をつなげる力のことです。それは持続する力であり、聞く力であり、記憶する力であり、読み替える力であり、「正しさ」を変えていく力でもあります。社会的な分断とAIが身近となった時代にこそ、ひとが固有の「生」を豊かに肯定的に生きるために必要な力となっていきます。
本書は語り下ろしです。聞き手と構成を『「戦前」の正体』で話題の近現代史研究者・辻󠄀田真佐憲さんが担当。「訂正可能性」という考え方を日本の歴史や文化、伝統と接続することで、東さんから、丸山眞男や司馬遼(※司馬遼太郎の「遼」は2点しんにょうを使いますが、本文では1点しんにょうを使っています)太郎といった日本の先人の思想に対する考えを初めて引き出すことになりました。帯のイラストは、『りんごかもしれない』をはじめ、児童書の挿絵、装画、イラストエッセイなどで活躍中のイラストレーター・ヨシタケシンスケさんによる描き下ろしです。女の子が何かを「訂正」しています。ご注目ください。
『訂正する力』(朝日新書)
著者:東浩紀
定価:935円(本体850円+税10%)
発売日:2023年10月13日(金曜日)
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