【速報!芥川賞候補作決定】上田岳弘氏、金原ひとみ氏絶賛!今年の新潮新人賞を受賞した竹中優子『ダンス』が第172回芥川賞の候補作に選出されました
職場の三角関係に翻弄される女性と、その三角関係の一角である先輩女性の心の交流をユーモラスに描いた新潮新人賞受賞作!単行本は2025年1月15日に刊行予定です
今年の新潮新人賞選考会の受賞作、竹中優子『ダンス』(「新潮」2024年11月号掲載)が、このたび第172回芥川賞の候補に選ばれました。単行本の刊行も決定、2025年1月15日発売予定です。
上田岳弘氏
「多くの読者に求められ、読者を救う小説だと思う」
金原ひとみ氏
「これから先の人生で、ふとした時にこの世界に戻りたいと思うだろう」
(いずれも新潮新人賞選評より)
職場の三角関係に翻弄され、そのうちの一人である先輩女性社員の「下村さん」の気ままな言動に振り回されながらも、彼女を突き放せない「私」。その日常をユーモラスに、しかし繊細に描き話題を呼んだ竹中直子「ダンス」。この作品が、「雑誌(同人雑誌を含む)に発表された、新進作家による純文学の中・短編作品のなかから選ばれ」る(主催の日本文学振興会ウェブサイトより)芥川賞の候補作に入りました。
今回の候補作はいずれも実力派ぞろいですが、中でも本作に流れるオリジナルな空気感は一読の価値ありです。ぜひ手に取ってみてください。
■ 書籍内容紹介
〈今日こそ三人まとめて往復ビンタしてやろうと堅く心に決めて会社に行った。〉
私はいらだっている。同じ部署の三人が近頃欠勤を繰り返し、三人分の仕事をやらされるからだ。ある日、三人のうちの一人で、普段は頼りになる一回り年上の女性社員下村さんから、彼らの三角関係について聞かされる。下村さんは同僚男性と同棲しており、婚約もしていたが、最近この部署に来た若い女性と彼が浮気していることを知ったという。それで下村さんは婚約者と別れて一人になった。我がことのように怒り、下村さんが浮気した二人に怒らないことにさらに怒る私。その煮え切らなさに私はあきれながらも、下村さんのことを放っておけない。
〈下村さんは、惨めだった。/人間ってこんなに惨めになるのかと思うと、私は何というか、ちょっと下村さんをすごいと思った。/下村さんはやせ衰えていくことが生命の輝きであるかのように、苦しんでいるんだか楽しんでいるんだかよく分からないダンスを踊っているようにも見えた。〉
■ 著者紹介
竹中優子(たけなか・ゆうこ)
1982年山口県生まれ、早稲田大学第一文学部卒。現在は福岡県在住。2016年に「輪をつくる」50首で第62回角川短歌賞、2022年に第一歌集『輪をつくる』で第23回現代短歌新人賞を受賞。同年、第60回現代詩手帖賞を受賞。2023年、第一詩集『冬が終わるとき』で第28回中原中也賞最終候補。2024年、本作で第56回新潮新人賞を受賞、第172回芥川龍之介賞の候補となる。
■ 書籍データ
【タイトル】ダンス
【著者名】竹中優子
【発売日】2025年1月15日
【造本】四六版ハードカバー・128頁
【定価】1,870円(税込)
【ISBN】978-4-10-356081-4
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