自動化設備制御システムを花王株式会社の新倉庫で本格稼働（ニュースリリース）

完全自動化物流倉庫の実現へ

　大和ハウスグループの株式会社フレームワークス（本社：東京都港区、代表取締役社長CEO：秋葉 淳一）は、花王株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役社長執行役員：長谷部 佳宏　以下、「花王」）が豊橋工場敷地内に新設した物流倉庫において、当社が開発した自動化設備を制御するシステム「Warehouse Control System（ウェアハウス コントロール システム、以下「WCS」）」（※1）を導入し、2023年3月31日より稼働を開始します。
　WCSにより、パレット立体自動倉庫（※2）やAGV（※3）、知能ロボット（※4）等の各自動化設備を統合的に制御し、完全に自動化された物流倉庫を実現します。
※1．物流倉庫自動化の要となる制御システムのこと。複数の自動化設備やシステムを総合的に制御し、現場運用の効率化を実現。
※2．工場からの入荷物を保管、出荷。
※3．仕分け指示に応じて自動倉庫から出荷されたパレットを搬送。
※4．AGVが搬送したパレット上のケースを別パレットへ自動仕分け（積み付け・積み下ろし）。

　昨今、製造業において柔軟性の高い生産と物流体制を実現するために、生産・物流拠点の統合や人手不足の解消、作業の高度化はもちろん、自動化設備の導入が求められています。そのような中、花王は生産・物流機能一体型サプライチェーン拠点構築のため、スキンケア・ヘアケア製品を中心に多品種を生産する豊橋工場敷地内に、新たな物流倉庫を建設（設計・施工：大和ハウス工業株式会社）し、2023年3月27日に竣工しました。
　当物流倉庫には、120万梱の保管能力を持つパレット立体自動倉庫（株式会社ダイフク）や、AGV・知能ロボット（株式会社Mujin）の先端技術を利用した自動化設備が導入されたことで、複数の荷物の積み付けパターンを自動で行うなど、労働力不足に対応できるよう人手に頼らない完全自動化を実現できる設計を、花王が主導で行いました。当設備により、4万梱／日の入出荷能力を確保。入出荷能力を担保するために重要な、各自動化設備を制御するWCSは当社が開発しました。

　また当物流倉庫には、自動化設備との連携以外に加え、トラック予約受付サービス「MOVO Berth（ムーボ バース）」（株式会社Hacobu）と連携し、トラックの予約と到着状況を考慮し、WCSから出庫指示ができるシステムも構築。トラック待機時間を削減し、ドライバーが安心して活動できるホワイト物流も推進します。

●WCSについて
　今回開発したWCSは、自動化制御に加え、トラック予約受付システム「MOVO Berth」と標準連携し、自動化を目指す物流施設で活用いただけます。今後、当社が培ってきたノウハウと新たなIT技術を活用し、お客さまの「高度に自動化された物流拠点」の実現に貢献します。

■株式会社フレームワークスについて（https://www.frame-wx.com/）
　創業以来、ロジスティクスの領域に特化し、自社開発の物流施設管理システム（WMS）を中心としたITサービスとコンサルティングサービスで顧客企業の経営と現場業務を支援する仕組みを提供しています。　また、これまでの物流現場業務の知見を活用し、様々な物流ロボットを統合制御するWCSのソリューションを提供しています。