「D’s BIM ROOM(ディーズビムルーム)」開発(ニュースリリース)
■XR技術を活用することでリアルに近いメタバースを実現
※1.デジタルモデリングを使用して、初期設計から建設、保守、最終的に廃棄に至るまで、建築資産のライフサイクル
全体にわたる情報管理の仕組み。
※2.AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)といった現実世界と仮想世界を融合する表現技術の総称。
お客さまご自身がパソコンやタブレット、ヘッドマウントディスプレイ(※3)(以下:HMD)などのデバイスを使用し、計画する建物の建設予定地でメタバース「D’s BIM ROOM」に入ることで、実寸大の外観イメージや色味、周辺環境との距離感などをリアルに近い形で体験することができます。また、「D’s BIM ROOM」内において、遠隔のお客さまや関係者といつでもどこでも、まるで建物内にいるかのように、建物のプラン提案から竣工前まで、建物の大きさの確認や内装の色決め、家具の配置などの打ち合わせを行うことができます。
2023年9月より、大和ハウス工業が建設する商業施設や事業施設等において検証を進め、順次導入することで、生産性向上および業務効率化を図ります。
※3.表示装置の一種で、両目に覆いかぶせるようにして装着し、大画面や立体映像を演出するディスプレイの総称。
●「D’s BIM ROOM」のポイント
1.計画する建物の建設予定地で実寸大の外観イメージや色味などをリアルに近い形で体験可能
2.いつでもどこでもメタバース内で打ち合わせが可能
3.メタバース上で色味や建材を決めることも可能
■開発背景
建設業界では、デジタル技術やデータを活用することで働き方改革や人材不足、技術継承などの課題解決に繋げるDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速しています。その中でもBIMは、建物の3Dモデルを作製することで、平面図などの各種設計図作成ができるため、平面ではイメージしにくい建物を、お客さまへ立体的に分かりやすく説明したり、設計業務の効率化を図ったりすることが期待されています。
大和ハウス工業では2017年からBIMの推進を開始し、2020年には大和ハウス工業が建設する全ての商業施設や事業施設の設計業務において、BIM化が完了しました。施工業務や見積業務などにおいてもBIM化を進める中、2021年7月より、オンラインで建材を選定するクラウド管理システムを有するトラスとBIMの連携を開始。そしてこのたび、さらなるBIMの利活用を目指す上で、パソコンやHMDなどを使用してメタバース体験ができる、企業向けメタバースプラットフォーム「WHITEROOM(ホワイトルーム)」を有する南国アールスタジオとBIMの連携を行い、「D’s BIM ROOM」を開発しました。
1. 計画する建物の建設予定地で実寸大の外観イメージや色味などをリアルに近い形で体験可能
「D’s BIM ROOM」は、建物のBIMデータとクラウド建材管理システム「truss(トラス)」で選択した建材を「WHITEROOM」で連携させたものを、メタバースとして表示させた空間です。(※4)BIMデータを「WHITEROOM」と連携させることで、XR用のモデルを別途作製する必要がないため、短時間でスムーズ(※5)に、設計図書との整合性を担保した3Dモデルを作製することができます。3Dモデルを再現したメタバース「D’s BIM ROOM」にお客さまご自身がパソコンやタブレット、HMDなどのデバイスを使用して入ることで、実寸大の外観イメージや色味、周辺環境との距離感などをリアルに近い形で体験することができます。
また、「D’s BIM ROOM」内で打ち合わせし、決定した事項は、BIMや「truss」に瞬時に反映できるため、数多くの変更が生じる企画・設計・施工の過程において、より効率的に共同作業が進められるとともに、シームレスな情報共有および意思決定を行うことができます。
※4.システムの利用には専用アプリのインストール、設定が必要。
※5.モデルにより異なるが、5分~20分程度。
2. いつでもどこでもメタバース内で打ち合わせが可能
「D’s BIM ROOM」は、パソコンやタブレット、HMDなどの異なるデバイスとの組み合わせでも、いつでもどこでも、同じメタバース内に同時に遠隔のお客さまや担当者が複数(※6)でもアバター(分身)として参加できることに加え、メタバース内で会話や資料共有を行うことができます。
また、「D’s BIM ROOM」はVR(仮想現実)とMR(複合現実)の双方に対応しているため、使用するデバイスによって、会議室での打ち合わせにはVR、建設地での打ち合わせではMRなど、状況に応じて利用することができます。あわせて、計画する建物の建設地において、MRで建物の3Dモデルを表示させた場合、更地に竣工した建物イメージを表示させたり、建物の3Dモデル内から、実際の周辺環境等を見たりすることもできます。
※6.同時参加人数は通信環境により異なり、最大50名まで参加可能。
3.メタバース上で色味や建材を決めることも可能
建物の壁や床、天井などに利用される建材には、色やデザインが豊富にあるため、選択肢が多岐に亘る一方、カタログ上の小さなサンプルでは、壁材や床材など大きい面積を占める建材のイメージが湧きにくいという声もあります。
「D’s BIM ROOM」では、「truss」の建材データベースに登録されている壁材約3万アイテム、床材約2万アイテム、天井材約1万アイテムの中から、まるで建物内にいるかのように、実寸大で実物に近い色味や建材の候補を比較できる(※7)ため、イメージギャップの解消にも繋がります。
※7.現在は一部アイテムのみ。今後全アイテムで比較できるよう画像の精度を高める予定。
■「D’s BIM ROOM」体験イメージ
https://nangokrstudios.jp/wp-content/uploads/2023/08/Daiwa_PV2_v0.5.mp4
■会社概要
大和ハウス工業株式会社
所在地:大阪府大阪市北区梅田3丁目3番5号
事業内容:戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業、商業施設事業、事業施設事業、
環境エネルギー事業、海外事業など
ウェブサイト:https://www.daiwahouse.co.jp/
南国アールスタジオ株式会社
所在地:東京都渋谷区神宮前2丁目6番7号
事業内容:企業向けメタバースプラットフォーム「WHITEROOM」の企画・開発・運営
ウェブサイト:https://nangokrstudios.jp/
株式会社トラス
所在地:東京都千代田区富士見町2丁目11番9号
事業内容:クラウド建材管理システム「truss」の運営
ウェブサイト:https://truss.co.jp/
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