マイナビ、「中途採用・転職活動の定点調査(2024年4月-6月)」
約3人に1人は「過去やめた会社に戻りたいと思ったことがある」。理由は「ライフステージの変化」や「退職後に会社の良い面に気づいた」
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国の企業、個人を対象に実施した、「中途採用・転職活動の定点調査(2024年4月-6月)」の結果を発表しました。
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<TOPICS>
◆ 2024年6月の企業の中途採用実施率は41.8%で、2023年4月以降ほぼ横ばい。一方で個人の転職活動実施率は3.5%で減少傾向【図 1、2】
◆ 「人材の流動性促進」について、6割以上の採用担当者が「プラスの印象」と回答。従業員規模が大きいほどプラスの印象である割合が高く、「従業員301名以上」では約8割【図 3、4】
◆ 約3人に1人の正社員が「過去やめた会社に戻りたいと思ったことがある」と回答。理由は「ライフステージの変化」や「退職後に会社の良い面に気づいた」など【図 5、6、7】
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【調査概要】
◆ 2024年6月の企業の中途採用実施率は41.8%で、2023年4月以降ほぼ横ばい。一方で個人の転職活動実施率は3.5%で減少傾向
2024年6月の企業の中途採用実施率は41.8%だった。
調査を開始した2021年9月からの推移を見ると2023年にかけて緩やかに増加していたが、2023年4月から1年間はほぼ横ばいであった。【図1】
また、2024年6月の個人の転職活動実施率は3.5%だった。年間平均を見ると、2022年から2023年は横ばいだが、3カ月ごとの推移では、2023年4月以降、減少傾向にあることがわかる。【図2】
企業の中途採用実施率は変わらず高水準だが、転職活動実施率は減少傾向のため、企業の人材獲得は今後より困難になっていくことが予想される。
【図1】
【図2】
◆ 「人材の流動性促進」について、6割以上の採用担当者が「プラスの印象」と回答。従業員規模が大きいほどプラスの印象である割合が高く、「従業員301名以上」では約8割
企業の採用担当者に、「人材の流動性促進」※の印象を聞いたところ、65.1%が「プラスの印象である(「プラスの印象」+「どちらかといえばプラスの印象」の合計)」と回答した。従業員規模が大きいほどプラスの印象である割合が高く、「従業員規模301名以上」では78.5%と約8割がプラスの印象であると回答した。【図3】
※ 企業が中途採用の比率を高くするなどして、人材が企業間を移りやすくすることを指す
プラス・マイナスの印象である理由を自由回答で聞いたところ、プラスの理由は「欲しい人材を採用できる可能性が増える」「ミスマッチが少なくなり効率的」など人材獲得に対するメリットを挙げる回答が目立った。
マイナスの理由は「辞めることで人材が不足して負担が増える」など人手不足についての言及が目立ったが、中には「技術面など長期の教育が必要な仕事であるため」など、業界や職種の特性上マイナスの印象を持つ意見もあった。【図4】
【図3】
【図4】
◆ 約3人に1人の正社員が「過去やめた会社に戻りたいと思ったことがある」と回答。理由は「ライフステージの変化」や「退職後に会社の良い面に気づいた」など
過去転職をしたことがある人に、退職した会社の人と連絡をとっているか聞いたところ、もっとも多かったのは「基本的に連絡はとっていない」で42.5%だった。【図5】
「過去退職した会社に戻りたいと思ったことがあるか」を聞いたところ、全体では、32.9%が「ある」と回答した。また、退職した会社との連絡有無別に「ある」と答えた割合をみてみると、「頻繫に連絡をとっている(65.6%)」人と「連絡はとっていない(15.8%)」人とで4倍以上の差がみられた。【図6】
戻りたいと思ったことがある人に、その理由を自由回答で聞いたところ、「育児などの家庭の事情で転職したが、環境が変わった」などライフステージの変化に関するものや、「退職前に気がつかなかった良い面に気づいたから」など一度職場を離れたことにより、前職の良さに気づいたといった理由も見受けられた。【図7】
【図5】
【図6】
【図7】
【調査担当者コメント】
企業の人材獲得難が予想される中、今回は「人材流動性」について調査を行いました。
調査によると、採用担当者の6割以上が「人材の流動性促進」に対してプラスの印象を持っていることがわかりました。
個人の「過去に退職した会社に戻りたいと思ったことがある」割合は約3割で、特に、退職後も頻繁に連絡を取っている人の場合、その割合は6割以上にのぼります。
今後、人材の流動化はさらに進むと予想され、その中で人材不足に困らないために、出戻り(アルムナイ)採用の重要性を感じる企業は増加するのではないでしょうか。企業は、退職者が戻りたいと思うような環境を整えることが求められますが、まずは、退職者と連絡が取れる環境をつくることだけでも、プラスの影響があるかもしれません。
キャリアリサーチラボ 研究員 朝比奈あかり
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「中途採用・転職活動の定点調査(2024年4月-6月)」
【調査期間】 2024年7月1日(月)~2024年7月6日(土)
【調査機関】WEBアンケート調査(調査主体:株式会社マイナビ アンケートモニター提供元:外部調査会社)
○調査対象/
<企業>スクリーニング調査:従業員数3名以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員で、中途採用業務を担当している人
本調査対象:上記のうち、前月採用活動を行った人、今後3カ月で採用活動を行う予定の人、直近3カ月に中途入社者がいた人
<個人>スクリーニング調査:従業員数3名以上の企業に所属している全国の20‒50代の正社員
本調査対象:上記のうち、前月転職活動を行った人、今後3カ月で転職活動を行う予定の人、直近3カ月に中途入社者がいた人
○有効回答数/企業:スクリーニング調査5,221件 本調査825件個人:スクリーニング調査35,174件 本調査1,383件※調査結果の詳細は下記からご確認いただけます。
6月結果:https://career-research.mynavi.jp/?post_type=reserch&p=83047
5月結果:https://career-research.mynavi.jp/reserch/20240628_81546/
4月結果:https://career-research.mynavi.jp/reserch/20240531_78496/
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