「サステナブル・リカバリー東京宣言」を採択

東京都は、本日、パリ市、ロサンゼルス市、ブリスベン市、ダカール市の市長、駐日シンガポール共和国特命全権大使の参加の元、「Sustainable Recovery Tokyo Forum」（サステナブル・リカバリー東京会議、略称：Re StaRT）をリアルとオンラインのハイブリッドで開催しました。同フォーラムの成果として、以下のとおり『サステナブル・リカバリー東京宣言（Tokyo Declaration on Sustainable Recovery）』を採択しましたので、お知らせします。
また、本日の会議における主な小池東京都知事の発言は、以下のとおりです。

1　サステナブル・リカバリー東京宣言（仮訳）

2021年夏、私たちは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を迎えた。

東京は、東京2020大会のビジョンとして「多様性と調和」、「未来への継承」などを掲げるとともに、世界で初めて二回目の夏季パラリンピックを開催する都市として、真の共生社会の実現を目指してきた。また、環境に配慮した持続可能な大会の実現や芸術・文化の発信など、様々な分野で価値あるレガシーを見据えた取組を展開してきた。

世界が地球規模の課題に直面するなか、私たち都市には、その解決に向けて、市民や企業、NPOなど多様な主体との共感と協働のもと、具体的かつ積極的に役割を果たしていくことが一層求められている。

コロナ禍からの復興は、コロナ以前の社会に戻るのではなく、コロナによる人々の価値観や社会の変化に柔軟に対応しながら、多様性と包摂性に溢れた、強靭で持続可能な社会を実現する機会である。

人類の未来を脅かす気候危機への対処も忘れてはならない。今こそ、行動を加速する時。「TIME TO ACT」の言葉どおり、気候危機に直ちに立ち向かう必要がある。

また、芸術文化は、都市の魅力を形成する要素となるだけでなく、人々の心を支え、活力や感動、新たな価値の発見を生み出す重要な要素であることが再認識された。私たちは文化の灯を絶やさないという思いを共有し、世界中の文化の灯を再び力強く輝かせていく。

以上を踏まえ、私たちは、明るい未来を切り拓き、豊かな地球を次代へ引き継ぐべく、環境、経済、文化、スポーツ、人権、人々や企業の意識・行動様式など、社会全体に係る様々な側面で人々の持続可能な生活の実現を目指す「サステナブル・リカバリー」に取り組み、これを大きな輪として世界に広げていくことを、ここに宣言する。

賛同都市
東京　ブリスベン　ダカール　ロサンゼルス　パリ
Sustainable Recovery Tokyo Forum（サステナブル・リカバリー東京会議）ホームページ：https://www.restart.metro.tokyo.lg.jp/

2　小池都知事の主な発言（仮訳）

都は「サステナブル・リカバリー」の推進に向け、気候変動対策や人々に感動や喜びをもたらす芸術文化を支える取組など、人々のマインドを回復させながら、未来に向けた復興を目指す取組を展開

施策を進めるにあたっては、行政だけでなく、様々な主体との共感と協働が重要。こうした考えのもと、東京2020大会は持続可能な大会となるよう新たな取組を実施
具体的には、「都市鉱山」からメダルを製作するプロジェクトを実施したほか、大会運営用車両として水素で走る燃料電池自動車「MIRAI」について、大会のレガシーとして、東京都や区市町村等の業務用車両としても有効活用していく予定

地球規模の課題に対し、都市が果たす役割が重要。今こそ、行動する時。我々都市が、国に先んじて実効的な対策を行動に移し、世界の取組を先導

本会議は「サステナブル・リカバリー」を世界の皆様とともに歩　む出発点として、参加いただいた皆様とも連携しながら、各都市の知見や取組を共有する新たな国際ネットワークを立ち上げていくことを表明