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公益財団法人日本ユニセフ協会
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アフガニスタン:子どもたちの危機-貧困、児童労働、女子教育の禁止【プレスリリース】

ユニセフ、国際社会に支援を求める

公益財団法人日本ユニセフ協会


マザーリシャリーフの保健施設で、予防接種を受ける生後2カ月のアリちゃん。ユニセフは、ワクチン調達などを行ったり、医療従事者に給与を支払ったりすることで、保健システムを支援している。(アフガニスタン、2023年3月20日撮影) © UNICEF_UN0820マザーリシャリーフの保健施設で、予防接種を受ける生後2カ月のアリちゃん。ユニセフは、ワクチン調達などを行ったり、医療従事者に給与を支払ったりすることで、保健システムを支援している。(アフガニスタン、2023年3月20日撮影) © UNICEF_UN0820

【2023年5月18日 ニューヨーク発】


ユニセフ(国連児童基金)アフガニスタン事務所代表のフラン・エキーザが、アフガニスタンの子どもたちが直面している貧困、児童労働、教育などの危機について、その深刻な状況を定例記者会見で報告しました。


* * *


アフガニスタン全土で、空腹で目覚め、空腹のまま眠りにつく子どもたちがいます。喉の渇きを潤すきれいな水も、眠るための柔らかい毛布もありません。彼らは、家庭や路上、田畑、鉱山、店舗で働くことに慣れきってしまっています。

 

上腕計測メジャーを使った栄養検査を受ける3歳のアーティフちゃん。(アフガニスタン、2023年4月30日撮影) © UNICEF_UN0839541_Karimi上腕計測メジャーを使った栄養検査を受ける3歳のアーティフちゃん。(アフガニスタン、2023年4月30日撮影) © UNICEF_UN0839541_Karimi

暴力や早婚の恐怖に怯えながら暮らしている子どもも少なくありません。あまりにも多くの子どもが、おとなが担うべき責任を負わされています。より良い人生を歩むための唯一の希望である教育を奪われた子どもがあまりにも多いのです。

 

人道的大惨事、気候変動による災害、深刻な人権侵害など、多くの問題を抱えるこの国では、アフガニスタンが子どもの危機にあることを多くの人が忘れていて、危機は悪化の一途をたどっています。現在、アフガニスタンの人々の90パーセントが貧困の危機に瀕していると言われています。子どもたちはその矢面に立たされているのです。

 

2023年には、230万人の子どもが急性栄養不良に直面すると予想されています。そのうち87万5,000人は、命を脅かす重度の急性栄養不良状態で、治療が必要です。また今年、約84万人の妊婦と授乳中の母親が急性栄養不良に陥る可能性があります。このことは、赤ちゃんが人生の最良のスタートを切ることを妨げます。

 

ダーイクンディー州立病院で、治療用ミルクを口にする重度の急性栄養不良と診断された生後6カ月のアジマルちゃん。(アフニガスタン、2023年5月2日撮影) © UNICEF_UN0838550_Karimiダーイクンディー州立病院で、治療用ミルクを口にする重度の急性栄養不良と診断された生後6カ月のアジマルちゃん。(アフニガスタン、2023年5月2日撮影) © UNICEF_UN0838550_Karimi

戦闘はほとんど止みましたが、数十年にわたる紛争により、子どもたちの権利が、日々最も恐ろしい形で侵害されています。アフガニスタンは、世界で最も「兵器に汚染された国」の一つです。そうした兵器が生む犠牲者の多くは子どもたちです。速報値では、今年1月から3月にかけて、134人の子どもが爆破物によって死亡、あるいは重傷を負いました。これは、以前は戦闘のために立ち入ることができなかった地域に、アフガニスタンの子どもたちが足を踏み入れる際に直面する危険が、高まっているという現実を示しています。

 

死傷者の多くは、売って家計の足しにするために金属くずを集めている子どもたちです。貧困ゆえに、家族は子どもたちを、働きに出さざるを得ないのです。望んでそうしているのではなく、他に選択肢がないのです。

 

アフガニスタンでは、約160万人の子どもが児童労働に従事しています。6歳という幼い子どもが、親が食卓に少しでも食べ物を並べられるように、危険な環境で働いています。パンや豆、じゃがいものためです。


日本からの支援で届けられた、ユニセフの冬服の支援物資を受け取った家族。長男の15歳のモハマドくん(右から3番目奥)は、父親が亡くなったため一家の大黒柱として牛飼いの仕事をしている。(アフガニスタン、2023年2月撮影) © UNICEF_UN0804996日本からの支援で届けられた、ユニセフの冬服の支援物資を受け取った家族。長男の15歳のモハマドくん(右から3番目奥)は、父親が亡くなったため一家の大黒柱として牛飼いの仕事をしている。(アフガニスタン、2023年2月撮影) © UNICEF_UN0804996

そして、アフガニスタンではかつて教育が希望の象徴であったのに、子どもたちの学ぶ権利は侵害されています。アフガニスタン全土の女の子たちは、もう3年以上も学ぶ権利を否定されています。最初は新型コロナウイルス感染症のため、そして2021年9月からは中等学校への女子の通学が禁止されたためです。学校へ通えないことが彼女らのメンタルヘルスに与える影響については、言うまでもないでしょう。

 

アフガニスタンの女性を標的にした最近の容認しがたい禁止令が発令されるなど、引き続き困難な状況は続いていますが、ユニセフは現地ですべての子どものために活動を続けています。私たちは、急速に変化する現地の状況に適応し、私たちを最も必要としている子どもたちに手を差し伸べるための解決策を見つけると同時に、ユニセフに雇用されているアフガニスタンの女性が、子どもたちのための活動の非常に重要な一翼を担い続けてもらえるようにしています。

 

以下は、ユニセフがアフガニスタンにおいて今年1月~3月の間で達成した成果の一部です。こうした活動は、現地雇用のアフガニスタン女性スタッフを含めたユニセフスタッフ、および地元コミュニティへの支援提供を可能にしてくれたパートナー、そしてドナーのみなさまのご支援に支えられています。

  • 750万人がユニセフが支援する保健施設を利用し恩恵を受けた。

  • 60万人の子ども(うち55%が女の子)がコミュニティを基盤にした学習教室で学んだ。

  • 5歳未満児14万人以上が、重度の急性栄養不良の治療を受けた。

  • 8万6,000世帯が人道的現金給付を受けた。

 

女子中等教育が禁止され、学校へ通えなくなった15歳のザーラさん。「教育を受ける権利を奪われ、医者になる夢も叶えられず、とても絶望的で悲しいです」と話す。(アフガニスタン、2023年3月18日撮影) © UNICEF_UN0820919_Munir Tanw女子中等教育が禁止され、学校へ通えなくなった15歳のザーラさん。「教育を受ける権利を奪われ、医者になる夢も叶えられず、とても絶望的で悲しいです」と話す。(アフガニスタン、2023年3月18日撮影) © UNICEF_UN0820919_Munir Tanw

支援ニーズは、日々ますます高まっていますが、ユニセフの「子どもたちのための人道支援(HAC)」の資金要請に対して、わずか22%の資金しか集まっていません。一年の半分が過ぎようとしている中、このままでは、支援すべき子どもたち全員を支援することは、現実的に難しいです。

 

そこで私たちは、国際社会に対し、アフガニスタンの子ども、女性、家族の苦境を少しでも減らすための協力を求めています。この苦境は、彼らがつくり出したものではありません。

 

私たちは力を合わせれば、子どもたちや女性たちを含む家族の生活を、より健康で希望に満ちたものにすることができますし、そうしなければなりません。緊急の支援が必要なのは、今なのです。


* * *


■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/

※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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