「マイナビ 2026年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査」を発表

地元就職希望が4年ぶりに6割を下回る「志望する企業がない」「まずは都会で、いずれは地元に」などの声。一方、インターンシップ等がきっかけで地元就職を意識した学生は8割

株式会社マイナビ（本社：東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員：土屋芳明）は、2026年卒業予定の全国の大学生、大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2026年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査」の結果を発表しました。

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地元就職（Uターン含む）を希望する学生は4年ぶりに6割を切り56.4％【図1】

地元就職を希望する最多の理由は「両親や祖父母の近くで生活したい」【図2、3】

地元就職を希望しない理由は「志望する企業がない」「給料が安そう」が上位。一方で「都会でスキルを積み、いずれは地元に」という声も【図4、5】

インターンシップ・仕事体験をきっかけに地元就職を意識した学生は85.6％【図6、7】

地元就職（Uターン含む）を希望する学生は4年ぶりに6割を切り56.4％

【調査概要】

26年卒学生のうち地元就職（Uターン含む）を希望する割合は、56.4％（前年比5.9pt減）で、4年ぶりに6割を切り、21年卒・22年卒の水準まで下がった。また、大学（大学院）に進学した時点での地元就職希望は、54.6％で、進学時から調査時点までの間で1.8ptしか増加しなかった。22年卒～25年卒は大学進学時や大学生活をコロナ禍で過ごし、リモートワークが増えたことなども影響して地元就職希望が高まったとみられるが、26年卒が大学進学するタイミングでは行動制限はほとんどなくなっていた。コロナ禍以降に大学生活を過ごしたことで、在学中に地元就職希望が高まらなかった可能性がある。【図1】

【図1】

地元就職を希望する最多の理由は「両親や祖父母の近くで生活したい」

地元就職（Uターン含む）を希望する理由の上位をみると、「両親や祖父母の近くで生活したい（48.1％）」が最多で、「実家から通えて経済的に楽（41.7％）」、「地元（Uターン先）での生活に慣れている（39.6％）」が続いた。また、自由回答をみると、父母や祖父母を大切に思い将来の介護を気にかけたり、子どもができたときに実家を頼りにしたいといった、家族とのつながりを重んじる内容がみられた。【図2、3】

【図2】

【図3】

地元就職を希望しない理由は「志望する企業がない」「給料が安そう」が上位
一方で「都会でスキルを積み、いずれは地元に」という声も

地元就職（Uターン含む）を希望しない理由をみると、「志望する企業がないから（36.8％）」が最も多かったが、次いで「給料が安そうだから（27.3％）」が挙がった。さらに自由回答をみると、「より良い給料の企業に就職したい」、「希望する業種や職種の仕事に就きたい」、などの声がみられた。しかし、これらの理由で“今”は地元就職を希望しないという学生の中にも、都会でスキルを積み、“将来は”地元に戻りたいという意見もあった。【図4、5】

【図4】

【図5】

インターンシップ・仕事体験をきっかけに地元就職を意識した学生は85.6％

地元就職（Uターン先）のためにインターンシップ・仕事体験に参加したことがあるか聞いたところ、「ある」と回答した学生は33.8％だった。参加したことがある割合は、地元進学の学生の方が地元外進学の学生よりも高かった。参加したことがある学生に、参加してみて、地元就職（Uターン含む）に対する考え方はどう変わったか聞いたところ、85.6％の学生が「地元就職を意識するようになった」と回答した。【図6、7】

【図6】

【図7】

【調査担当者コメント】

26年卒の学生は、地元就職を希望する割合が前年、前々年に比べて低くなりました。コロナ禍の影響が色濃かった22年卒以降、リモートワークの増加なども影響して地元就職希望率は増加していました。しかし、26年卒の学生は2020年4月の最初の緊急事態宣言時にはまだ高校2年生だったことから、前年や前々年の学生に比べ、コロナ禍による大学生活への影響が少なく、地元就職意向が増加しなかったと考えられます。一方で、インターンシップ・仕事体験の実施が地元就職意向に影響を与えていることや、地元外就職を希望していても「いずれは地元に」と考える学生もいるなど、人口減少で採用に苦戦している地方企業においては地元就職を促すヒントも見出せる結果となりました。

マイナビキャリアリサーチラボ　研究員　石田 力

【調査概要】「マイナビ 2026年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査」

○調査期間／2025年3月18日(火)～4月6日(日)

○調査方法／WEB入力フォームによる回収

○調査対象／2026年3月卒業見込みの全国大学生、大学院生

○調査機関／自社調べ

○有効回答数／3,224名（文系男子503名　文系女子1,269名　理系男子726名　理系女子726名。）

※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100％にならない場合があります。

※調査結果の詳細はこちら

（https://career-research.mynavi.jp/reserch/20250514_95950/）からご確認いただけます。