8万部突破!俵万智さん『生きる言葉』のヒットの理由は、子育て世代とSNS時代のリアルに寄り添う「ことば」の力
『サラダ記念日』でお馴染み、歌人・俵万智さんのはじめての言葉をめぐる論考作品『生きる言葉』が、4月17日に発売されました。発売たちまち重版、メディアで続々紹介の本作、なんとこの度、8万部に到達しました。中高年の男性読者が多いと言われる新書には珍しく、『生きる言葉』はそんな従来の枠を超え、幅広い世代に深く届いていることが、ヒットの背景にあります。

スマホとネットが日常の一部となり、顔の見えない人ともコミュニケーションできる現代社会は、便利な反面、じつにやっかいです。「言葉の力が生きる力」とも言える時代に、日本語の足腰をどう鍛えるか、大切なことは何なのか……恋愛、子育て、ドラマ、歌会、SNS、AIなど、様々なシーンでの言葉のあり方を、歌人ならではの視点と自身の体験から徹底考察します。言葉を愛してやまないプロフェッショナルが考える「コミュ力」の真価とは――。
従来の新書読者層に加え、「言葉」との向き合い方に悩む若者から、「子育て」世代の30-40代まで幅広い世代の支持を集めている一冊。
★女性、若者、子育て世代……幅広い読者から支持される理由
中高年の男性読者が多いと言われる新書には珍しく、『生きる言葉』はそんな従来の枠を超え、女性読者の心にも深く届いているところが、ヒットの背景にあります。
また、かつては対面か電話がコミュニケーションの中心でしたが、会社でも家でもパソコンやスマホでテキストメッセージを交わす時代になったこと、文末に「。」(句点)を打つのが若者には拒否感が強いこと(いわゆるマルハラ)など、SNS時代の言葉の在り方に悩む人が増えていることが注目の一つの理由にあるようです。
加えて、30~50代の子育て世代には、特に俵さんの実体験に根差した子育てエピソードが共感を呼び、親世代の心に響いています。「思わず涙しそうになった」「心にグサグサ刺さった」等、口コミも広がり、従来の新書読者層を超え、幅広い世代に愛される一冊となっています。
★メディアからの注目度の高さ
NHK「ラジオ深夜便」やフジテレビ「ノンストップ!」、読売新聞、朝日新聞(売れてる本)、地方紙各紙をはじめとする多くのメディアで紹介され話題となっています。なお、今後も新聞・雑誌等で続々紹介される予定です。
★本書の読みどころをピックアップ!
〇 「ゲームに夢中」の息子を説得した例え話
〇 日本語をリズミカルにする魔法
〇 「曖昧表現」も使いすぎると滑る
〇 トゲのある言葉に傷つかないために
〇 日本語は「×」ではなく「〇」で終わる
〇 「贅沢」を感じられる言葉遣い
〇 「コミュ力」という教科はない
〇 今も気になる『サラダ記念日』の「ある部分」

■ 目次
はじめに
1 「コミュ力」という教科はない
ヘレン・ケラーの「WATER」/絵本は生身のコミュニケーションツール/自然の中で「めいっぱい遊ぶ」/山奥の全寮制中学/過不足なく気持ちを伝える/言葉の力を鍛えてくれるもの/渋柿を甘くする知恵/スマホなしの中高時代/「みんな仲良く」と言われ続けて
【コラム】10才のひとり旅
2 ダイアローグとモノローグ
「それはでも、あれじゃないか」/つかこうへいさんの稽古場/野田秀樹さんの稽古場/同じ言葉を違う文脈で/「愛の不時着」リ・ジョンヒョクの言葉
【コラム】心の中の音楽を
3 気分のアガる表現
ラップも短歌も言葉のアート/夢中・得意・努力/息子との様々な言葉遊び/相手へのリスペクト/日本語ラップの独自の土壌/句またがり的韻踏み/日本語をリズミカルにする魔法
【コラム】川原繁人先生との出会い
4 言葉が拒まれるとき
思いがけない反応/クソリプに学ぶ/しゃべる家電たち
【コラム】詩が日常にある国
5 言い切りは優しくないのか
何でもハラスメント/マルで終わる日本語/「曖昧表現が好き」という感覚/いろいろな「界隈」/言葉の輪郭を曖昧にする「も」
【コラム】流行語の難しさ
6 子どもの真っすぐな問いに答える
本質をついてくる質問【なんで悲しいときに涙が出るのか?】【説明できないわからない気持ちがあるのはなんで?】【人間はどうして勉強しなきゃいけないの?】他
【コラム】賢い人って、どういう人?
7 恋する心の言語化、読者への意識
ヒコロヒー『黙って喋って』の魅力/塩梅が大事/どういう状況で読まれるか/言葉のマジック
【コラム】河野裕子の恋の歌
8 言葉がどう伝わるかを目撃するとき
歌会のススメ/読者が参加して完成する/歌うに値する体験
【コラム】「夜の街」から生まれた『ホスト万葉集』
9 和歌ならではの凝縮力と喚起力
最重要のコミュニケーションツール/一生をかけての答え合わせ/『枕草子』にみる美意識/『源氏物語』という装置/和泉式部、尋常でない言葉のセンス/「宿ってしまった歌」とは/道長の「あの一首」
【コラム】短歌の現場、言葉探しの旅
10 そこに「心」の種はあるか
1から100より0から1を/万智さんAI/AIの優しさにグッときて/やるじゃないか、AI/作品の価値を決めるもの
【コラム】非正規の翼
11 言葉は疑うに値する
「贅沢」を感じられる言葉遣い/谷川俊太郎さんのこと
おわりに
■ 書籍内容紹介
スマホとネットが日常の一部となり、顔の見えない人ともコミュニケーションできる現代社会は、便利な反面、やっかいでもある。言葉の力が生きる力とも言える時代に、日本語の足腰をどう鍛えるか、大切なことは何か――恋愛、子育て、ドラマ、歌会、SNS、AIなど、様々なシーンでの言葉のつかい方を、歌人ならではの視点で、実体験をふまえて考察する。
■ 著者紹介:俵万智(たわら・まち)

1962(昭和37)年大阪府生まれ。歌人。早稲田大学第一文学部卒業。学生時代に佐佐木幸綱氏の影響を受け、短歌を始める。1987年に『サラダ記念日』が280万部のベストセラーとなり社会現象に。88年に現代歌人協会賞、2021年に迢空賞を受賞。『チョコレート革命』『未来のサイズ』『アボカドの種』『愛する源氏物語』の他、歌集、評伝、エッセイなど多くの著書がある。
■ 書籍データ

【タイトル】生きる言葉
【著者名】俵万智
【発売日】2025年4月17日
【造本】新潮新書/新書版ソフトカバー
【定価】1,034円(税込)
【ISBN】978-4-10-611083-2
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