企業人事の採用に関する調査 第2弾 中途採用成功のカギは、人材を求めている部門の当事者が「採用戦略の検討」「選考」に関わること
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘、以下リクルート)は、企業の人事担当者に調査を実施しました。構造的な人手不足の中で、企業は中途採用のための工夫がますます必要になってきています。今回は、採用プロセスに焦点を当てて分析しました。調査期間は2023年3月30日(木)~3月31日(金)です。以下、840人の回答結果の概要を報告します。
人材を求めている部門の「責任者」または「担当者」が採用戦略に関わっている方が、「採用が上手くいっている」と回答した割合が14.4pt高い
中途採用は一般的に、「採用戦略の立案」、「採用予算の管理・運用」、「募集要項の考案・作成」、「採用手法の選定」、「応募者の選考(書類選考・面接・合否確定)」、「内定出し」、「内定者のフォロー」というプロセスで実施されます。今回の調査では、上記の採用プロセスごとに、どの部門の担当者が関わっているかを企業の人事担当者に聞きました。その結果、特に現場がどれだけ採用プロセスに関わっているかが大きなカギとなっていることが分かりました。
解説 HR統括編集長 藤井 薫
構造的な人材不足、人材争奪戦の激化、中途採用の難易度上昇。こうした中で、企業は中途採用の成功に向け何を強化すればよいのか? 今回企業の人事担当者840人の声から、中途採用の成功のカギを探りました。採用成否のカギとして明らかになったのは、中途採用プロセスにおける人材を求めている事業部門の関わりの差です。
●【採用戦略立案に事業部門が関わっている企業】の方が、採用が上手くいっている(14.4pt高い)
●【応募者の選考に事業部門が関わっている企業】の方が、採用が上手くいっている(6.5pt高い)
●【内定者フォローに役員・人事責任者が関わる企業】の方が、採用が上手くいっている(14.3pt高い)
これらの結果から、戦略立案、応募者選考、内定者フォローといった採用プロセスに
人事部門以外の事業部門の責任者や役員が関わることの重要性が浮かび上がります。
こうした経営-人事-現場の三位一体の採用体制と採用プロセスの差は、複数企業を併願、
内定を持つ求職者の目には、企業全体の中途採用者への期待やスタンスの差として映ります。
人事部門だけが孤軍奮闘する採用から、事業部門と経営ボードが共に関わる採用へ。今、外部労働市場から、中途採用成功のカギとなる、企業の採用スタンスと採用プロセスが問われています。
【調査詳細レポート】
1. 採用戦略の立案について、人材を求めている部門が関わっている企業の方が関わっていない企業に比べて、「採用が上手くいっている」と回答した割合が14.4pt高い
中途採用における「採用戦略の立案」について誰が関わっているかを聞き、人材を求めている部門(責任者または担当者)が採用に関わっているか否かで分析を行いました。人材を求めている部門が採用に関わっている企業の方が関わっていない企業に比べて、「採用が上手くいっている」と回答した割合が14.4pt高い結果となりました。
実際の配属部門の当事者が、採用プロセスの最上流の戦略立案から採用に関わることで、現在の事業から見て足りないことは何か、それを解決していく人材に必要なスキル面や人物面の詳細な検討といった人材要件定義が早い段階で可能になります。その結果が書類選考基準や面接内容に反映されることで、採用成功につながっていると考えられます。
調査概要
調査方法:インターネット調査
調査対象:2022年度に中途採用を実施した企業の人事担当者
有効回答数:840人
調査実施期間:2023年3月30日(木)~3月31日(金)
調査機関:リクルート
詳細は下記リンクよりPDFをご覧ください
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20230927_hr_01.pdf
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