ガザ・イスラエル、一時休戦:支援活動、現地状況まとめ-ユニセフ最新情勢レポート【プレスリリース】

戦闘休止の期間に、ガザ地区北部のジャバリアにある13の避難所に届けられた、ユニセフの人道支援物資。(ガザ地区、2023年11月29日撮影) © UNICEF-SoP_2023戦闘休止の期間に、ガザ地区北部のジャバリアにある13の避難所に届けられた、ユニセフの人道支援物資。(ガザ地区、2023年11月29日撮影) © UNICEF-SoP_2023

【2023年12月1日 ニューヨーク/東エルサレム発】


11月24日から始まったガザ地区での人道的一時休戦期間中、ユニセフ(国連児童基金)は支援活動の規模を拡大しています。現地パレスチナ事務所から、現状と支援活動について最新の情勢レポートが届きました。


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パレスチナ情勢レポート No.8(2023年11月29日付)


要旨

  • 敵対行為の開始以来、5,350人以上の子どもを含む少なくとも1万2,700人のパレスチナ人の死亡が報告されています(11月20日時点)。さらに、少なくとも1,750人の子どもを含む4,500人以上が行方不明と報告されており、損壊した建物のがれきの下で死傷している可能性が高いようです。

  • 11月24日に始まったガザ地区での“人道的一時休戦”は4日目を迎え、11月27日夜にはさらに2日間延長されました。この一時休戦により、これまでより多くの支援物資が安全に届けられるようになったとはいえ、180万人に上る避難民(その半数は子ども)に必要な支援を提供するにはほど遠い状況です。

  • ユニセフは、この“人道的休戦”を利用して、支援活動や計画を大幅に拡充し、北ガザ県への任務を3回遂行しました。

  • ユニセフはガザ地区北部で、現地で調達した家庭用衛生キット1万セットを配布し、5万人以上の人々がそれを利用できるようになりました。

  • ユニセフは、13万2,000リットルのボトル入り飲料水を提供し、それらは国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の指定緊急避難所(DES)で配布されました。これによりラファの2万2,000人以上の子どもを含む4万4,000人以上の人々に安全な水を届けることができました。さらに、ユニセフは7万7,080リットルの燃料を提供しました。この燃料は66カ所以上の公共および民間の井戸、海水淡水化プラント、水のトラック輸送を稼働させ、デイル・アル・バラ、ハン・ユニス、ラファの一帯で、51万人以上の子どもを含む100万人以上に飲料水や生活用水を提供することにつながりました。

  • ユニセフは子どもたちの栄養不良を防ぐため、休戦が開始した24日から29日の間に、ガザ地区で暮らす24~59カ月の子ども7,000人へ微量栄養素の補助食品を届けました。

  • ユニセフは、ガザ地区南部のハン・ユニス、デイル・アル・バラ、ラファ、アン・ヌセイラット、バニ・スヒラの31の国内避難民の避難所やキャンプにおいて、レクリエーション活動の継続と拡大を通じて、6,884人の女の子と107人の障がいのある子どもを含む1万3,500人の子どもに支援を提供しました。

  • ユニセフらの主導により、ガザ市の中央倉庫から3種の必須ワクチンがガザ南部に運び込まれ、予防接種活動が再開されました。

  • ユニセフは、3万500世帯の約25万人(うち子ども11万5,000人)に向け、多目的現金給付を実施しました。

  • ユニセフは、おとなの同伴者のいない子どもと家族と離ればなれになった子どもを合わせて10人(ガザ地区で3人、ヨルダン川西岸地区で7人)を特定し、登録しました。ケースマネジメントの提供はUNRWAと調整中です。

 

数字で見る現状

  • パレスチナ全土で支援が必要な人は310万人

  • ガザ地区で影響を受けている子どもは100万人

  • 国内避難民は最大で180万人

  • 損傷したガザ地区の学校は322校

  • 機能不全または最低限の機能しかない状態にあるガザ地区の病院は81%

 

ユニセフは、以下を求めています。

  • 即時の人道的停戦をすること。

  • ガザ地区へのすべての検問所を開放し、衝突の影響を受けている人々が、どこにいようとも継続的かつ妨げられることなく人道支援が届けられるよう、ガザ地区全域での人道支援従事者と物資の安全な移動を認めること。物資には、水、食料、医療物資、燃料が含まれなければならない。

  • 拉致されたすべての子どもの即時、安全かつ無条件の解放と、殺傷を含む子どもに対するあらゆる重大な権利侵害をやめること。

  • ガザ地区において緊急の医療措置が必要な場合、重要な医療を安全に受けられるようにするか、または地区外への退避を許可すること。また負傷した子どもが退避する場合は家族の付き添いを認めること。

  • シェルターや学校、保健・電力・水道・衛生施設などの民間インフラを尊重・保護し、民間人や子どもに犠牲者を出すことや病気の集団感染を防ぎ、病人や負傷者に手当てを行えるようにすること。すべての紛争当事者は国際人道法を遵守しなればならない。

 

支援計画と資金の概要

ユニセフは、2023年10月から12月までの間に120万人の子どもを含む210万人を支援するために、1億5,440万米ドルの資金を必要とする最新の「子どもたちのための人道支援計画(HAC)」を発表しました。現在までのところ、1億1,200万米ドル(68%)の資金が不足しています。



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ユニセフ「ガザ人道危機 緊急募金」 ご協力のお願い

ガザの最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「ガザ人道危機 緊急募金」を受け付けています。詳しくはこちらをご覧ください。

https://www.unicef.or.jp/kinkyu/gaza/ 


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■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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会社概要

公益財団法人日本ユニセフ協会

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URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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