ガザ「子どもにとって世界で最も危険」大規模な人道支援の許可を【プレスリリース】
ユニセフ地域事務所代表 声明
【2023年12月9日 アンマン発】
ガザ地区で子どもたちの殺傷と危機的な人道状況が続いている状況を受け、ユニセフ中東・北アフリカ地域事務所代表のアデル・ホドルが声明を発表しました。
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ガザ地区は、子どもにとって世界で最も危険な場所です。連日、多くの子どもたちが死傷していると報じられています。かつて子どもたちが遊び、学校に通っていた地域はがれきの山と化し、そこに人々の暮らしはありません。
ユニセフや他の人道支援団体は、何週間にもわたって警鐘を鳴らしてきました。ガザで活動を続けるユニセフのチームは、子どもたちは手足を失い、III度熱傷を負い、継続的な暴力の中で精神的なショックを受けている、と伝えてきています。
ガザの100万人近い子どもたちが、強制的に家を追われています。彼らは現在、水も食料も保護もないまま、より南方の小さく過密した地域に押しやられており、呼吸器感染症や水系感染症の蔓延リスクが高まっています。子どもたちの命が、脱水症状、栄養不良、病気によって、さらに脅かされています。
命を守る人道支援物資のガザへの搬入、そしてガザ内を縦断する輸送に対して課された制限と課題は、子どもたちにとって新たな死刑宣告です。ガザへの支援物資の搬入は、必要な物資の量に比べれば到底十分とは言えないうえ、爆撃や燃料不足によって物資の配給もますます困難になっています。人道支援システムは、特に停戦後の措置による極度の緊張のもとで崩壊しつつあり、ガザの住民たちは絶望の淵に追いやられています。
即時かつ長期的な人道的停戦は、子どもたちの殺傷をなくす唯一の方法であり、民間人を保護する唯一の方法であり、切実に必要とされている人道支援を緊急に提供することを可能にする唯一の方法です。
これ以上の苦しみを防ぐために、大規模な人道支援が許可されなければなりません。ユニセフと人道支援団体は、すべての子どもたちと家族に支援を届けるために、北部を含むガザのあらゆる場所への安全な人道的アクセスを得る必要があります。
世界はただ、ガザの状況を見つめ、なすすべもなく、打ちひしがれています。今私たちがいくら迅速に活動をしても、それが十分な速さであることはありません。こうした状況は、直ちに終わらなければならないのです。
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ユニセフ「ガザ人道危機 緊急募金」 ご協力のお願い
ガザの最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「ガザ人道危機 緊急募金」を受け付けています。詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.unicef.or.jp/kinkyu/gaza/
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/
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