劇作家・三浦大輔が家族を描いた新境地のステージ。「峯田和伸くんと池松壮亮くんに僕の人生の半分ずつを託しました」と作・演出の三浦

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主宰する劇団「ポツドール」や監督作『愛の渦』などで、過激な暴力描写や性描写に挑んできた異才・三浦大輔がホームドラマに挑戦!? 三浦の最新舞台である「母に欲す」は、ロックバンド・銀杏BOYZのメンバーである峯田和伸が母の死に目に会えなかった放蕩息子を、連続ドラマW「MOZU」などで注目を集める池松壮亮がその弟を演じる話題作。兄弟の葛藤を通して、息子にとって母親とはどういう役割を担い、何を欲する相手なのかを問い掛けていく。東京・パルコ劇場で7月に上演された注目の舞台を、WOWOWでは10月に放送。

作・演出の三浦はWOWOWのインタビューに答え、この舞台の制作意図などを改めて明かした。
「今回は、母親が子供に対して抱く母性というものはなんなのか。その正体を追ってみたいと思ったんです。そのためにはこれまでのように人間の嫌な部分、負の部分をさらけ出すより、自分の純粋なところを見せなきゃいけなくて、恥ずかしいというかちょっと抵抗がありました(笑)。池松くんが演じる弟は18歳まで実家にいた頃の僕、峯田くんが演じる兄は東京に出てきてからの僕をモデルにしていて、僕は今38歳ですが、これまでの人生の半分ずつを峯田くんと池松くんに託しました。ただ、毎ステージ、感情に訴える芝居を要求したので、演じたふたりは大変だったと思います」

峯田はミュージシャンでありながら初めての舞台に体当たりで挑んだ。
「この舞台はとにかく大変で、もう気力でやりきったという感じです。言ってしまえば、銀杏BOYZというものも一種の役柄ではあるんですけど、演劇で役をもらったのは初めてだったし、こんな機会は一生に一回かもしれない。この舞台で三浦さんがお母さんのことを芝居にするのは、かなりの勇気が必要だったと思うんです。だって、僕ならまだお母さんのことを歌になんかできないですからね。でも、三浦さんがそこまでやるなら、もう自分はついていくだけ。公演中は同じ芝居を何回もやって、どうしても飽きてしまうときもあるんですが、池松くんと事前の打ち合わせもせず本番でニュアンスを変えて一緒に芝居を作っていけたことは、僕にとってはすごい感動でしたね。とにかく池松くんって本当にかわいいんです(笑)」

そう峯田が絶賛する池松は、峯田演じる兄を責め弟として対峙する難しい役どころを見事に演じきってみせた。
「僕はふだん映画やドラマの仕事が多くて、舞台に出るのは3回目。三浦さんと僕は映画『愛の渦』で共に戦った仲間なので、その三浦さんが舞台で勝負をかけようとしているのを見たら、これは出るしかないと思いました。この舞台で、峯田さんと出会えたのはすごく大きくて、他の役者さんだったら僕はここまで演じられなかったでしょうね。峯田さんはステージに立つとひとりで全部責任取っちゃう人だから、僕は峯田さんに連れていってもらったという感じがあります。僕としても母親というテーマは本質的に引っかかるものなので、三浦さんがもともと持っている生々しさに僕たち全員のやりたいことが乗っかった。そういう舞台だと思います」

三浦大輔、峯田和伸、池松壮亮という才能が集って一丸となり、真摯に家族の本質と向き合った問題作。その衝撃をオンエアでじっくりと見届けたい。

10月11日(土) 特集 三浦大輔な夜 [WOWOWライブ]
夜8:30  三浦大輔×峯田和伸×池松壮亮「母に欲す」
夜11:40 舞台「ストリッパー物語」 つかこうへい×三浦大輔×リリー・フランキー

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東京都港区赤坂5-2-20 赤坂パークビル21F
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03-4330-8111
代表者名
山本 均
上場
東証プライム
資本金
50億円
設立
1984年12月