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公益財団法人日本ユニセフ協会
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「悪夢のガザ――映像やデータ、すべて無視され」ユニセフ広報官、ラファ侵攻回避と停戦を強く訴え【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

戦闘が激化する南部のラファから、車の荷台に乗って避難する子どもたち。(ガザ地区、2024年5月6日撮影) © UNICEF_UNI571260_El Baba戦闘が激化する南部のラファから、車の荷台に乗って避難する子どもたち。(ガザ地区、2024年5月6日撮影) © UNICEF_UNI571260_El Baba

【2024年5月7日 ジュネーブ発 】


ユニセフ(国連児童基金)広報官のジェームズ・エルダーは、5月7日にジュネーブで行われた国連の定例記者会見において、ガザ地区ラファの子どもたちの置かれている窮状について、以下のように発言をしました。


* * *


あらゆる警鐘。怪我を負った、命を奪われた子どもについてのあらゆる話。傷心と流血を捉えたあらゆる画像や映像。子どもと母親の死者数や破壊された家と病院の数などの、気の遠くなるようなあらゆるデータ。すべてが無視されました。

 

私たちが最も恐れていたこと、つまりガザの人々が抱く悪夢が、現実となっているようです。権力を握っている人々には、それを阻止する力がある、現実です。

 

ラファにあるテントの中から外を見る12歳のレムさん。(ガザ地区、2024年5月6日撮影) © UNICEF_UNI571251_El Babaラファにあるテントの中から外を見る12歳のレムさん。(ガザ地区、2024年5月6日撮影) © UNICEF_UNI571251_El Baba

ユニセフをはじめ、すべての人道支援機関が停戦を求め、ラファでの攻撃が行われないよう訴えているのはこのためです。

 

ラファは子どもたちの街です。ガザの全ての女の子と男の子の半数以上が、ラファで生活しています。

 

「安全」とは、国際人道法が求める通り、砲撃から免れられること、安全な水や十分な食料が手に入り、避難所や医薬品の提供を受けられることと定義するならば、ガザ地区に安全な行き場はありません。

 

ラファでは、トイレはほぼ850人に1つしかありません。シャワーについてはその4倍も悪い状況、つまり3,500人に1つの割合です。家族が移動を指示されている退避先の区域では、状況はさらに驚くほど劣悪です。

 

ラファには、現在ガザに残る最大の病院、ヨーロッパ病院(European Hospital)があります。その建設費用を負担した欧州連合(European Union)にちなんでこの名前が付けられました。ガザの保健医療体制が体系的に壊滅的な打撃を受ける中、ラファのヨーロッパ病院は、市民にとって最後の命綱の一つです。

 

ガザ地区南部は、ガザへの支援物資の大半の搬入口でもあります。軍事攻撃が行われた場合、少なくとも支援物資の輸送が著しく混乱します。もしラファの検問所が長期間閉鎖されれば、ガザの飢饉を回避することは難しくなります。

 

家族が現状に対処できる力は打ち砕かれています。身体的にも精神的にも、やっとの思いで踏ん張っている状態なのです。ラファで、愛する人や家を失ったことのない人に会った記憶はありません。ほとんどの人はその両方を奪われています。人々は疲れ切っています。食べるものも不足しています。子どもたちは病気にかかっています。

 

自宅で寝ているときに空爆に遭い、左脚を負傷した9歳のドーハさん。その空爆により両親は亡くなった。(ガザ地区、2024年4月30日撮影) © UNICEF_UNI571138_El Baba自宅で寝ているときに空爆に遭い、左脚を負傷した9歳のドーハさん。その空爆により両親は亡くなった。(ガザ地区、2024年4月30日撮影) © UNICEF_UNI571138_El Baba

実際、ラファにいる何十万人もの子どもは、障がいや疾病、脆弱性を抱えており、それが彼らをさらに危険な状態へと追いやっています。そのため、たとえ行き先があったとしても、移動することは一層難しくなっているのです。

 

ラファでは、切断手術を受けた子どもたちが、病院が満杯のためテントで生活しているのを見ました。これらの子どもたち、そしてさらに多くの子どもたちが、マワシ地区のような場所に行くよう指示されています。マワシのいわゆる「安全地帯」にまつわる、ユニセフの次のような報告があります。家族の夕食のためにパセリを取りに行ったムスタファくんは、マワシで頭を撃たれ、亡くなりました。今、子どもと家族がラファから退避する先となっているマワシの「安全地帯」の中で、です。

 

先週末にガザで起きたこと、つまり、子どもたちが命を落とし続けていること、戦争当事者からのさらなる攻撃、そして今回の避難通告は、この紛争の当事者が、子どもや民間人の命と保護を完全に無視し続けていることをあらためて露呈させました。

 

それは変わらなければなりません。今が変わる最後のチャンスです。

 

支援は途絶えてはなりません。人質は解放されなければなりません。ラファへの侵攻はあってはなりません。そして、子どもたちはもう殺されてはなりません。

 

私たちは幾度となく主張し、訴えてきましたが、再度ここで述べます。ラファの子どもたちのために。今すぐ停戦が必要なのです。


* * *


■「ガザ人道危機緊急募金」受付中

ガザの最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「ガザ人道危機緊急募金」を受け付けています。詳しくはこちらをご覧ください。

https://www.unicef.or.jp/kinkyu/gaza/


■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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赤松良子
上場
未上場
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