レバノンでの攻撃で子どもが犠牲に「直ちに暴力に終止符を」-ユニセフ現地事務所副代表【プレスリリース】

ベイルート南部の郊外で救助の様子を見守る子ども。(レバノン、2024年9月20日撮影) © UNICEF_UNI649018_al Mussawir - Ramzi Haidar

【2024年9月24日 ジュネーブ/ベイルート発】

9月24日にジュネーブで開かれた国連の定例記者会見に、レバノンからオンラインで参加したユニセフ(国連児童基金)レバノン事務所副代表のエティ・ヒギンズは、同国における攻撃が子どもたちに与える影響に関して以下の内容の発言をしました。

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事態の深刻化がレバノンの子どもたちの身体的・精神的ウェルビーイングに悪影響を及ぼしていることを踏まえ、現地から、彼らの状況をお伝えします。

 

月曜日だけで、レバノンでは少なくとも35人の子どもの命が奪われたと報告されています。過去11カ月間にレバノンで犠牲になった子どもの数、22人を上回る数です。

1日で、11カ月間の数を超えたのです。この日、報告されている死者数は492人で、そのうち35人が子どもです。

空爆で破壊された建物。(レバノン、2024年9月20日撮影) © UNICEF_UNI648872_al Mussawir - Ramzi Haidar

さらに、レバノン保健省によると、月曜日には子どもや女性を含む1,645人以上が負傷しました。

 

今こうして話している間にも、数え切れないほどの子どもが現在も続く攻撃にさらされ、家を追われ、過度な負担と物資不足に直面している保健医療システムに頼れないなど、危険な状態に置かれています。

 

もし、2006年の暗黒の日々のような紛争状態に再び陥るとするならば、今回はレバノンの子どもたちにとって、さらに悪い事態となるのではないかと懸念しています。

レバノンは最近、長引く経済・政治危機、ベイルート港での大規模爆発、新型コロナウイルス感染症の影響、そして貧困の急増をもたらした、5年目となる深刻な景気後退などにより、大きな打撃を受けています。 多くの家庭はすでに限界に達しています。そして今、この紛争がこれらすべての要因を何倍にも悪化させています。

 

この紛争がこれ以上激化すれば、レバノンのすべての子どもにとって、とりわけ、南レバノンや東部のベカーの村や町に暮らす、家を追われた家族たちにとって、壊滅的な事態となります。昨年10月以降、新たに避難を余儀なくされた人々は11万2,000人に上ります。

南部の村Zaitaで、爆撃による煙が上がる様子。(レバノン、2024年9月23日撮影) © UNICEF_UNI649017_Dar Al Mussawir

南レバノン、ベイルート、山岳レバノン、バールベック・ヘルメル、ベカー、北レバノンの各県では、避難民の増加に対応するため、新たに87の避難所が設置されました。

 

今日、全国の学校は休校となり、子どもたちは恐怖に怯えながら家に留まっています。 保護者や養育者たちもまた、この状況の不確実性に不安を抱いています。砲撃や空爆が連日続き、さらに激しさを増している中、この不安は言い表せないほどです。

 

ユニセフは76年にわたりレバノンの子どもたちを支援し、保護するために活動してきました。そして、今私たちは対応を強化しています。

避難を余儀なくされた家族、特に避難所にいる人々に対して、食料や水、およびマットレスや衛生キットなどの必需品を届ける準備を進めています。

 

ユニセフはまた、すでに100トンの緊急医療用品を、深刻な在庫不足と供給切れに直面している病院に調達・配送しました。今週さらに多くの医療用品を届ける予定です。

 

ユニセフは、即時の緊張緩和、民間インフラおよび子どもや人道支援従事者、医療関係者を含む民間人の保護を担保するという国際人道法に基づく義務の遵守を、すべての当事者に緊急に呼び掛けます。

空爆により破壊された建物で、救出作業にあたる人々。(レバノン、2024年9月20日撮影) © UNICEF_UNI648875_al Mussawir - Ramzi Haidar

これには、安全を求める民間人の安全な移動を円滑にすることも含まれます。

 

昨日はレバノンにとって、2006年以来の18年間で最悪の日となりました。この暴力には直ちに終止符を打たなければなりません。さもなければ、取り返しのつかない結果を招くでしょう。

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■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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会社概要

URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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