新年度迎えたアフガニスタン 女子中等教育禁止3年 新たに40万人、計220万人に影響 【プレスリリース】

ユニセフ事務局長、保健医療や経済分野の損失指摘

中学2年生のときに女子中等教育が禁止され、その後3年半にわたり、学校に通えずに家で過ごしているラムジアさん。「友達や先生に会いたくてたまらない。将来への希望も持てないでいます」(アフガニスタン、2025年2月10日撮影) © UNICEF/UNI764384/Azizi

【2025年3月22日 ニューヨーク発】

アフガニスタンで新しい学校年度が始まり、女子中等教育の禁止措置によって教育を受ける権利を奪われた女の子が40万人近く増え、合計220万人となりました。ユニセフ(国連児童基金)事務局長のキャサリン・ラッセルは事態を憂慮し、以下の声明を発表しました。

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アフガニスタンは、女の子の中等教育が禁止されてから3年が経過しました。禁止の決定は、数百万人ものアフガニスタンの女の子の将来に悪影響を与え続けています。この禁止措置が2030年まで続いた場合、、小学校から先の教育を受ける権利を奪われる女の子は400万人を超えることになります。

これらの女の子たち、そしてアフガニスタンにとって、これは壊滅的な結果をもたらします。

女の子の中等教育が禁止されたことは、アフガニスタンの保健医療システム、経済、そして将来にマイナスの影響を及ぼします。教育を受ける女の子が減っていくことで、女の子たちの児童婚のリスクが高まり、ウェルビーイングや健康に好ましくない影響がもたらされることになります。

さらに、アフガニスタンでは適格な女性保健員が不足することになります。これは人々の命が危険にさらされることにつながります。

14歳の時に女子中等教育が禁止され、その後、結婚を強要された現在17歳のグラレイさん(仮名)。生後4カ月の娘を育てながら、ひとりで勉強を続けている(アフガニスタン、2024年6月6日撮影) © UNICEF/UNI592399/Musadiq

女性の医師や助産師が少なくなることで、女の子や女性が必要な医療やサポートを受けられなくなります。ユニセフは、これにより追加で1,600人の妊産婦と3,500人以上の乳児が亡くなると推定しています。これらは単なる数字ではなく、失われた命と打ち砕かれた家族を意味します。

3年以上もの間、アフガニスタンの女の子の権利は侵害されてきました。すべての女の子が今すぐ学校に戻れるようにしなければなりません。能力があって聡明であるこの女の子たちが教育を拒否され続ければ、その影響は何世代にもわたって及ぶことになるでしょう。アフガニスタンは、人口の半分を置き去りにすることはできません。

ユニセフでは、アフガニスタンの子どもたち、女の子も男の子も支援することに、揺るぎない決意を抱き続けています。禁止措置にもかかわらず、コミュニティを基盤とした学習を通じて、ユニセフは44万5,000人の子どもに教育を提供してきました。そのうち64%は女の子です。また、女の子たちの良い手本となれるよう、女性教員の能力を高めるようにしています。

私たちは、アフガニスタンのすべての女の子の教育を受ける権利を擁護し続けます。また事実上の当局に対し、この禁止措置を直ちに解除するよう強く求めます。教育は基本的な権利であるだけではなく、より健全で安定した豊かな社会への道なのです。

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■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。(https://www.unicef.org )

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する32の国と地域を含みます

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、32の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、アドボカシーを担っています。(https://www.unicef.or.jp )

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会社概要

公益財団法人日本ユニセフ協会

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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