悪化するパレスチナ人道状況 330万人に人道支援が必要【プレスリリース】

【2025年6月4日 東京/アンマン(ヨルダン)発】
ユニセフ(国連児童基金)は、パレスチナのガザ地区およびヨルダン川西岸地区の人道状況や、ユニセフが届けている人道支援について、最新の情勢レポートを6月2日に発表しました。以下はその抜粋です。
パレスチナ情勢レポート(報告期間:4月1日~4月30日)
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ガザ地区とヨルダン川西岸地区で合わせて330万人が人道支援を必要としており、そのうちの170万人が子どもです。
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ガザの人口の9割に当たる190万人が家を追われています。
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ガザにある学校の95.4%に当たる538校が損傷を受けています。
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19カ月に及ぶ戦闘と60日以上にわたる支援物資・商用物資の供給遮断の結果、ガザ地区に暮らす210万人全員が総合的食料安全保障レベル分類(IPC)におけるIPCフェーズ3(急性食料不安)以上の状態に、また5人に1人に当たる47万人が飢きんに直面しています。
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2023年10月に戦闘が激化して以来、ガザ地区では推定5万2,418人のパレスチナの人々が亡くなったと報告されており、その中には1万6,278人の子どもが含まれています。3万4,000人以上の子どもを含む11万8,000人を超えるパレスチナの人々が負傷したと報告されており、その多くは人生が変わるほどのけがを負っています。
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ヨルダン川西岸地区の北部で「鉄の壁」作戦が開始して3カ月が経過した現在、4万人のパレスチナ人が家を追われたままです。
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ユニセフは4月に、ガザの1万126世帯、6万7,249人(うち子どもは2万8,832人)に現金給付を行いました。
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ユニセフとパートナーは4月に、生後6~23カ月の子ども1万3,481人に、すぐに食べられる補完食(RUCF)を提供しました。
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人道支援のニーズが高まる中、ユニセフは2025年の活動のため国際社会に対し7億1,650万米ドルの資金を要請していますが、5億3,360万米ドル(約74%)の不足に直面しています。
最新情勢レポート(No.38)の全文は、こちらのURLからご覧いただけます。
https://www.unicef.org/documents/state-palestine-humanitarian-situation-report-no-38-april-2025
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。(https://www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する32の国と地域を含みます
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、32の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、アドボカシーを担っています。(https://www.unicef.or.jp )
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