WOWOW 映画とノンフィクションで観る!鬼才・押井守の世界
今月28日はWOWOWプライムにてアニメ・実写の枠を超えた映像センスで世界の注目を浴びる押井守を特集する。2012年10月より密着取材を開始した、最新作映画「『GARM WARS The Last Druid(ガルム・ウォーズ ザ・ラスト・ドルイド)』の製作を追うドキュメンタリーと、彼が手がけたアニメーション映画や実写映画を放送する。
アニメーション映画『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』で、アメリカ「ビルボード」誌セル・ビデオ部門で売り上げ1位を記録するなど、世界を席巻してきた映画監督・押井守。そんな彼の最新作映画『GARM WARS The Last Druid』が2014年の東京国際映画祭で特別招待作品として上映された。ある星の部族間で繰り広げられる戦いを描いたもので、実写とCGを融合させた大スペクタクル作品だ。
この作品が完成するまでの道のりは決して平たんではなかった。1997年に一度企画が凍結され、製作が封印されてしまう。それから15年の時を経た2012年、カナダ政府の補助金制度を利用し製作を開始。この制度には、カナダで製作するという条件が付いている。よって、日本にとって「才能の輸出」であり作品の「逆輸入」となった。
日本からは押井のほか7名のスタッフが同行した。残りのスタッフは現地の人間だ。ゆえに、作品作りへの考え方の違いがあり、経験度合いも未知数。現場で急にロケーションの日数の短縮を要望する現地プロデューサーに対し、押井が調整に苦慮するひとコマや、時には撮影が止まるなど紆余曲折を経たものの、それでも「映画というのは、その土地に根差している。文化の違いに大きく影響を受ける。現地のスタッフになじんで撮る必要がある」と押井は語る。加えて、「今回ほど、色々なものをあきらめた映画は無い。勿論、やらないという選択肢もある。でも、やらないよりやったほうがいいと判断した」
また、今回、実写映画ということについては、「ここ十数年のデジタル映画を見てきた結論として、実写でやろうと。世界にひとつという役者の顔で。フルCGでは表現できることが足りなくて、本物の役者で実景で撮る中、合成も生きてくる」と撮影意義を語った。加えて、「ファンタジーの世界観を作るのは過酷で、手を抜いたらそのようにしか画が撮れない。すべてを満たして成立する世界。その環境を手に入れるためにも、海外でやるしかないと思った。ファンタジーを表すのに、日本語でいいのかとか、役者に合わせた衣装にするのか、衣装に合った役者を選ぶのか?衣装の重要性もこの十数年で学んだ」とも。
日本と異なる製作スタイルとの調整を行ないながら、自分の求める映画を追求する彼の挑戦を追ったドキュメンタリー「ノンフィクションW さらば愛する日本よ~密着・押井守の世界挑戦800日は、28日午後1:00から放送。
<映画とノンフィクションで観る!鬼才・押井守の世界>
2月28日 (土) WOWOWプライム
午後 2:15 『アヴァロン』
午後 4:15 『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』
午後 5:45 『イノセンス』
午後7:30 『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』
詳しくはこちら ⇒ http://www.wowow.co.jp/pg_info/wk_new/009392.php
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