ウクライナ危機 安保理会合でユニセフ事務局次長 平和と安全保障に対する脅威、と警鐘 【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

テルノーピリ州の破壊された集合住宅の跡地に、犠牲者を悼む写真やおもちゃが手向けられている(ウクライナ、2026年3月11日撮影)© UNICEF/UNI975987/  ※本信の内容と直接の関係はありません

【2026年5月22日 ニューヨーク発】

ウクライナでは、直近でもドローンが学生寮を攻撃し6人が死亡するなど、子どもたちへの深刻な影響が続いています。こうした状況について、ユニセフ(国連児童基金)事務局次長のテッド・チャイバンは国連安全保障理事会の会合において、国際的な平和と安全保障に対する脅威であるとし、以下のように説明と報告を行いました。

* * *

ウクライナでの状況を議論する必要性は、これ以上ないほど緊急を要するものです。戦争は依然として激しさを増し、子どもたちの生活を破壊し続けています。

 

報道によると、昨夜、ルハンスク州スタロビルスクで、14歳から18歳の少なくとも86人の学生が生活する寄宿舎がドローン攻撃を受けました。この攻撃により子どもを含む6人が死亡し、数十人が負傷したと伝えられています。現在も救助活動が続いているため、被害の全容はまだ明らかになっていません。

 

これは、子どもたちが、自ら引き起こしたわけではない戦争の代償を強いられている、という現実をあらためて示すものです。

 

国連が確認したデータによると、2022年に戦争が激化してからこれまでに、3,400人を超える子どもが死亡または負傷しています。さらに、ウクライナにいる何百万人もの子どもが、絶え間ない戦闘の影響を受け続けています。空襲の脅威にさらされ、避難を余儀なくされ、夜眠りにつくときでさえ安全な場所などどこにもないという、高まる不安と恐怖の中で生活しています。

ヘルソン州で、地下の避難施設で過ごす家族の様子(ウクライナ、2026年3月11日撮影) © UNICEF/UNI981371/ 

ユニセフは、すべての当事者が国際人道法を守り、子どもを含む民間人が攻撃から確実に保護されることの緊急性をあらためて強調します。私たちは、人口密集地域で爆発性兵器が使用され続けていることを深く憂慮しています。武装した無人機(ドローン)などの技術により、子どもたちは多大な苦しみや深刻な心の傷を負っています。

 

さらに、子どもや若者の生存とウェルビーイングのために必要な、住居、学校、保健医療施設、エネルギー・水道・衛生システムなどの基本的サービスが、依然として攻撃の対象となっています。

 

私たちは、とりわけ学校への攻撃と、それがウクライナの子どもたちや教員、学びそのものに壊滅的な影響を及ぼしていることを強く懸念しています。2022年以来、1,780を超える教育施設が損壊されたことが確認されています。この状況は、現在の学びの機会を損なうだけでなく、今後にわたる教育にも深刻な影響を残します。

 

ハルキウ州の自宅で、オンライン学習をするヤロスラフさん。戦争の影響により、対面授業が受けられない状況が続いている(ウクライナ、2025年12月15日撮影) © UNICEF/UNI971572/Samoylov 

4年以上にわたって激しい戦闘が続く中で、子どもたちは繰り返し家を追われてきました。ウクライナの子どもの3分の1人以上に当たる260万人が、いまも避難を余儀なくされています。そのうち約79万1,000人が国内で、約180万人が国外で生活しています。ユニセフの最近の調査によると、15~19歳の若者の3人に1人が少なくとも2回以上の避難を経験したと回答しており、最も多い理由として「安全のため」が挙げられています。また、より良い教育や社会サービスを求めることも、避難の要因の一つに挙がっています。

絶え間ない攻撃への恐怖、地下室での終わりのない避難生活、そして家から出られず社会とのつながりが限られる生活により、子どもや若者は心身ともに疲弊しています。彼らには、失われた教育の機会や人との関わりを取り戻すとともに、言葉では言い表せないほど深く傷ついたメンタルヘルスやウェルビーイングを回復するための支援が必要です。

 

ウクライナの子どもや若者が直面するメンタルヘルスの問題は、憂慮すべきほど増加しています。2025年のユニセフの調査によると、10代の若者のほぼ3分の1が、悲しみや絶望感のあまり、日頃行っていたことができなくなったと答えており、特に女の子が影響を強く受けています。

 

最後に本理事会に対し、3点、申し上げたいことがあります。

 

第一に、紛争当事者が国際人道法および国際人権法に基づき、子どもを保護する義務を確実に履行するよう、あらためて確固たるコミットメントが示される必要があります。人口密集地域での爆発性兵器の使用により、今もなお子どもたちが死亡・負傷しており、このような事態は止めなければなりません。

 

第二に、ロシア連邦によって一時的に占領されている地域を含め、ウクライナ全土において、安全かつ迅速で、妨げのない人道アクセスを確保するよう求める呼び掛けを、私たちは強く支持します。中立かつ公平な人道支援機関として、ユニセフは、支援を必要とするすべての子どもに人道支援と保護を提供することに引き続き尽力してまいります。

 

そして最後に、この戦争に終止符を打ち、何百万人もの子どもたちに永続的な平和への希望をもたらす政治対話を後押しするため、本理事会および加盟国が一致してあらゆる影響力を行使することが必要です。

* * *

■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国連児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。https://www.unicef.org 

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する32の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、32の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、アドボカシーを担っています。https://www.unicef.or.jp 

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会社概要

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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