『このホラーがすごい!』第1位!(2024年版・国内編)。小田雅久仁『禍(わざわい)』新潮文庫より3月30日発売。
『残月記』で吉川英治文学新人賞と日本SF大賞をW受賞した小田雅久仁さんによる短編集『禍』。唯一無二の鬼才が挑む、怪奇小説の未踏領域とは。

小田雅久仁さんは2009年、『増大派に告ぐ』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2013年、『本にだって雄と雌があります』でTwitter文学賞国内編第1位に輝きました。2022年に『残月記』で吉川英治文学新人賞、翌年に日本SF大賞を受賞。『禍』はそれらに続く、四冊目の単著となり、2024年『このホラーがすごい! 2024年版』国内編で第1位を獲得しました。寡作ながらすべてが傑作で、どれもが高い評価を得ています。文庫版の巻末に収録されている大森望さんの解説も、以下のように始まります。
まったく、寡作にもほどがある。
たいていの小田雅久仁ファンは、ためいきと一緒にそうつぶやいているのではないか。日本ファンタジーノベル大賞を受賞したデビュー作『増大派に告ぐ』の刊行は二〇〇九年十一月。それから十六年以上も経つというのに、単著の数はわずかに四冊。いくらなんでも少なすぎる。現役の日本人作家でトップレベルのヴィジョナリーであり、圧倒的な文章力を誇るファンタジストである以上、その才能をもうちょっと世間に知らしめる努力をしてもバチは当たらないんじゃないか。
……と愚痴を言いたくなるほど本が出ないにもかかわらず、小田雅久仁の名が忘れられることなくいまも熱心に読まれつづけ、新刊が出るたびになんらかの賞に輝いていることを思うと、日本の出版界もまだまだ捨てたもんじゃないと言うべきかもしれない。(『禍』解説より)
『禍』は、1編ごとに身体のパーツをモチーフにした怪奇小説集です。
「食書」では口、「耳もぐり」では耳、「喪色記」では目、「柔らかなところへ帰る」では肉(贅肉)、「農場」では鼻、「髪禍」では髪の毛、「裸婦と裸夫」では肌。人体の部位から驚くような奇想が生み出され、まだ見ぬ世界へと読者をいざないます。
怖く、恐ろしいのはもちろんのこと、人生を踏み外し、どこにも行き場がなくなってしまった人物が、新しい世界へと旅立っていく、それは身震いするような恐怖であると同時に、恍惚でもある。恐るべき奥行きを備えた怪奇小説です。
本作は『このホラーがすごい! 2024年版』(宝島社)国内編第1位を『近畿地方のある場所について』(背筋・著)とともに獲得しました。怪奇小説の未踏領域に、ぜひご来臨ください。

■書籍内容紹介
一枚食べたらもう引きかえせないからね──。小説家の〈私〉は未施錠の多目的トイレで本のページを貪り喰う女を目撃する。女の警告に挑むかのように、私は蔵書を手に取り……(「食書」)。一泊二日で十万円。三十三歳、無職の〈私〉は怪しげな仕事を請け負う。他言無用の宗教儀式、そこには長い黒髪の女ばかりが集まっていた(「髪禍」)。人生を逸脱することの恐怖と恍惚に、極限まで踏み込む七編。
■著者紹介:小田雅久仁(オダ・マサクニ)
1974年宮城県生まれ。関西大学法学部政治学科卒業。2009年『増大派に告ぐ』で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、作家デビュー。2013年、受賞後第一作の『本にだって雄と雌があります』で第3回Twitter文学賞国内編第一位。2021年に九年ぶりとなる単行本『残月記』を刊行し、第43回吉川英治文学新人賞と第43回日本SF大賞のW受賞を果たす。
■書籍データ
【タイトル】禍
【著者名】小田雅久仁
【発売日】2026年3月30日
【造本】文庫版、電子版
【定価】880円(税込)
【ISBN】978-4-10-120022-4
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