コンゴ民主共和国 東部 エボラ流行で 子ども1900人超 親・養育者と死別または離別 【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

イツリ州ブニアにあるユニセフ支援の保育施設で、子どもたちの世話をするニーマさん(右端)(コンゴ民主共和国、2026年9月30日撮影)© UNICEF/UN0935864/Mulala 

【2026年10月6日 ニューヨーク/ダカール(セネガル)/キンシャサ(コンゴ民主共和国)発】

5月にエボラ出血熱のアウトブレイク(感染者の集団発生)が宣言されて以降、コンゴ民主共和国東部全域で、1,900人を超える子どもが、エボラによって、片親または両親、あるいは養育者を亡くした、もしくはそのいずれかと離ればなれになったと、ユニセフ(国連児童基金)が本日発表しました。

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9月28日現在、こうした子どもがイツリ州に1,581人、北キブ州に322人いることが確認されています。これらは、社会問題を所管する州当局(DIVAS)とユニセフが連携して活動している地域において確認された数値であるため、実際の人数はさらに多いとみられます。

 

ユニセフ緊急支援局長のルチア・エルミは、感染拡大の中心となっているブニアを訪問した後、次のように述べました。「子どもたちにとって、エボラの影響はあっと言う間に連鎖的に広がっていきます。親が発症すると子どもも感染にさらされる恐れがあります。その親が入院したり亡くなったりすると、子どもは必要な存在を失います。さらに、感染への恐怖や偏見によって、親族や近所の人々も手を差し伸べることをためらいます」。

イツリ州ブニアで、保育施設を訪問するユニセフのルチア・エルミ緊急支援局長(右端)(コンゴ民主共和国、2026年9月30日撮影)© UNICEF/UN0935857/Mulala

ブニアでは、路上で暮らしたり働いたりしている子ども214人について、保護が必要な状況にあることが新たに確認されています。養育者のいないこれらの子どもたちは、感染リスクが高いだけでなく、接触者追跡や体調不良の際の医療ケアから取り残される恐れがあり、搾取や暴力に遭う危険性も高まります。

 

子どもたちは、今回のアウトブレイクの影響を特に深刻に受けています。9月29日時点で、年齢が記録されている保健省のデータをユニセフが分析したところ、少なくとも2,076人の子どもがエボラ出血熱に感染したことが確認され、そのうち少なくとも1,162人が死亡しています。子どもは、確認された感染症例の4分の1以上を占めていますが、死亡者では約3分の1に上っています。特に幼い子どもほど最も危険な状況に置かれています。エボラ感染が確認された5歳未満の子どものうち亡くなったのは、わずか数週間前には10人中6人でしたが、10人中7人に増えています。こうした子どもの多くは、治療を受ける前に命を落としています。

 

エルミ局長はさらに次のように述べました。「ブニアで、生後7カ月のリナちゃん(仮名)に会いました。エボラで母親を亡くした後、本人はエボラ感染から生き延びました。この事例は、子どもにエボラの治療をするだけでは十分ではないことを強く示しています。すべてのエボラ治療センターには、保育施設を標準的に設置する必要があります。こうした施設は子どもたちを守るだけでなく、保護者が子どもの安全を確信した上で安心して治療を受けられる環境をつくります」。

 

9月29日時点で、国レベルでは7つの州で累計8,224件を超える感染症例と3,982人の死亡が確認されています。イツリ州が依然として最も多くの感染者を抱えており、北キブ州でも感染が続いています。

 

今回のアウトブレイク以前から、コンゴ民主共和国東部の子どもたちは世界で最も長期化している人道危機の一つの下で暮らしてきました。エボラ感染は約440万人の国内避難民を受け入れている地域で広がっており、紛争や避難生活、不信感が感染の早期発見を一層困難にしています。

 

イツリ州ブニアにあるユニセフ支援の保育施設(コンゴ民主共和国、2026年9月30日撮影)© UNICEF/UN0935856/Mulala

ユニセフはイツリ州、北キブ州、南キブ州のエボラ治療センター周辺にある12カ所の保育施設を支援しています。これらの施設は、エボラウイルスにさらされた幼い子ども、おとなの同伴者のいない子ども、または養育者が治療を受けている子どもに、安全で子どもに配慮したケアを提供しています。また、症状を継続的に見守り、必要に応じて治療センター内の小児医療へ迅速につなぐ役割も果たしています。

これまでユニセフはDIVASと連携し、アウトブレイクの影響を受けた子どもたちに対して、家族の所在確認や家族との再開の支援、代替的養護の手配を含むケースマネジメント支援を提供してきました。また、ユニセフが支援するサービスを通じて9万600人が心理教育セッションに参加し、1万5,900人を超える人々が自宅で心理社会的支援を受けています。

 

ユニセフは政府、ドナーおよびパートナーに対し、以下の取り組みを呼び掛けています。

  • すべてのエボラ治療センターに、乳幼児保育施設を緊急に設置すること

  • エボラ治療センター内で、質の高い小児医療を提供すること

  •  感染の集中している地域に、より多くのソーシャルワーカーおよび心理社会的支援スタッフを配置すること

  • 保育施設、ケースマネジメント、家族との再会支援、里親や親族への養育支援、および子どもの学校復帰のためのリソースを確保すること

 

ユニセフはエボラ出血熱感染拡大への対応のために1億5,080万米ドルの資金を必要としています。このうちコンゴ民主共和国での活動には1億1,340万米ドルが必要ですが、現在までに確保されたのは4,010万米ドルにとどまっています。この資金不足を解消することは、コンゴ民主共和国での対応を強化し、国境を越えた感染拡大のリスクを抑制する上で不可欠です。また、周辺11カ国におけるエボラ対策の強化にもつながります。

 

■注記

  • 孤児(Orphan):片方または両方の親が死亡した子ども。

  • 親・養育者と離ればなれになった子ども(Separated child):両親、または従来の法的もしくは慣習上の主たる養育者と離ればなれになった子ども。ただし、他の親族と行動を共にしている場合がある。

  • 同伴者のない子ども(Unaccompanied child):両親およびその他の親族と離ればなれとなり、法律または慣習上その養育責任を負うおとなの保護を受けていない子ども。

 

コンゴ民主共和国におけるエボラ感染症例数および死亡者数のデータは、DHIS2(注:各国の保健当局や国際機関が利用する保健情報管理システム)の更新情報に基づいています。子どもの推計値は、年齢が確認できた感染確認例をもとに算出されています。

 

親や養育者を失った、または離ればなれになった子どもに関するデータは、「メンタルヘルスケアおよび心理社会的支援(MHPSS)」分野の下に設置された社会問題担当当局が取りまとめたものです。

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■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国連児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。(https://www.unicef.org )

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する32の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、32の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、アドボカシーを担っています。(https://www.unicef.or.jp )

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会社概要

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URL
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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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