リクルートペイメント、三菱UFJ銀行と『ローン仲介サービス』同社初の「金融サービス仲介業」の実証実験

リクルートの『Airペイ』利用する中小事業者に融資仲介

株式会社リクルート

2024年12月3日 10時00分

株式会社リクルート（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：北村吉弘、以下リクルート）の子会社である株式会社リクルートペイメント（本店：東京都千代田区、代表取締役社長：塩原一慶、以下リクルートペイメント）は、本日12月3日（火）より、株式会社三菱UFJ銀行（本社：東京都千代田区、取締役頭取：半沢淳一、以下三菱UFJ銀行）と『ローン仲介サービス』を提供する実証実験を開始します。リクルートペイメントは、リクルートの決済サービス『Airペイ』を利用する中小事業者の一部を専用Webサイトに招待し、中小事業者と三菱UFJ銀行をマッチングします。事業の内容や将来性も考慮し審査する事業性融資を仲介します。同サービスは、リクルートペイメントが2022年9月に登録した「金融サービス仲介業」に基づき提供します。今後もリクルートペイメントは、中小事業者がスムーズに適切なファイナンスサービスを利用いただけるよう、金融機関と連携し、サービスを開発していく予定です。

1. 取り組みの概要

リクルートペイメントは、資金調達をしたい中小事業者と三菱UFJ銀行をマッチングする専用Webサイトを構築し、三菱UFJ銀行と共同で検証を開始します。リクルートペイメントは、リクルートが保有する『Airペイ』の利用状況から独自の基準を設けて中小事業者を専用Webサイトに招待し、事業性融資を仲介します。融資契約は、三菱UFJ銀行と中小事業者の間で直接締結します。

こうした一連を『ローン仲介サービス』と呼び、実証実験致します。審査では、三菱UFJ銀行が手掛けるオンライン完結型の事業性融資「Biz LENDING」の与信モデルを活用します。また、三菱UFJ銀行は中小事業者に最適な融資を実行するに当たり、審査精度を向上するためリクルートペイメントならびにリクルートが保有するデータを与信に活用する検証も進めています。

今後は、「金融サービス仲介業」に基づき、三菱UFJ銀行以外の金融機関とも連携を検討していきます。中小事業者に最適なUI/UXを追求し、安心・簡単に融資申し込みが完結できるプラットフォームを目指します。

2. 取り組みの背景

リクルートが提供する『Airレジ』や『Airペイ』などのサービスを利用いただいている中小事業者の多くには、日々の運転資金に加えて、店舗拡大や人材投資に必要な成長資金などさまざまな資金ニーズがあります。しかし、中小事業者の中には、地域性や情報格差により金融機関の選択肢が限られたり、融資の申請にかかる手間や時間がハードルとなり踏み切れなかったりと、適切な融資商品を手軽にスピーディーに利用できていないケースも見られます。

一方、金融機関は、営業担当がいる大手企業と異なり、中小事業者と接点をなかなか持つことができていません。中小事業者に対する事業性の融資は審査に必要なデータの収集が難しく、スムーズに評価しにくい課題もあります。大企業への融資に比べ規模が小さいこともあり、結果的に、ニーズのある事業者にサービスを届けきれていないという課題があります。

本取り組みを通じて、リクルートグループは、中小事業者の売り上げ情報などの動的なデータを金融機関に連携し審査モデルに組み込むことで、融資の審査精度の向上を目指します。さらに、金融機関は、融資期間中にも中小事業者の事業動向を知ることができ、事業の状況に応じて適切なコミュニケーションを取れ、双方のリスクを軽減できるようになります。

リクルートグループは、中小事業者と金融機関のより良いリレーション構築実現と、持続性のある事業運営などの環境づくりに貢献していきます。

3. 担当者コメント

林田慎太郎（はやしだしんたろう）　※取材可能

株式会社リクルートペイメント　金融サービス仲介グループ　所属

『ローン仲介サービス』担当者

大手金融機関で法人営業や事業企画業務を経て、2019年にリクルート入社。銀行との渉外業務や新規事業開発を担当。2024年に参画したリクルートペイメントでは『ローン仲介サービス』を推進し、現在に至る。

銀行融資を、もっと身近に、カンタンに。

「Air ビジネスツールズ」を利用されている事業者さまの中には資金ニーズをお持ちの方が多くいらっしゃいます。一方で銀行との日常的な接点をお持ちではないため、融資を利用する際に「どんなサービスがあるかわからない」、「申請が煩雑」といった理由で借り入れを躊躇している実態があります。他方、融資サービスを提供する銀行に目を移すと、現在取引のない多くの事業者の方と継続的に顧客接点を持ち、維持していくことは難しいため、事業者の借り入れニーズを適切なタイミングで捉えられない、また、当該事業者の事業性を適切に評価する材料がないため、そのニーズに適切に応えていくことができないという課題があります。本サービスを通じて、金融機関に対して適切な事業評価ができる環境、顧客とのリレーションを持てる環境を構築することで、事業者の皆さまにとっての資金調達の手段を増やし、安心して事業を運営できる、躊躇せず新たなチャレンジができる環境を創り出していきたいと考えています。今後も事業者のみなさまにとって資金調達がもっと身近に、もっとカンタンになる世界に向けて金融機関の皆さまとサービス向上を図っていきたいと思います。

4. 金融サービス仲介業とは

金融庁は、2020年6月に「金融商品の販売等に関する法律」を「金融サービスの提供に関する法律」に改称し、「金融サービス仲介業」が創設され、2021年11月に施行されています。金融サービス仲介業は、銀行・証券・保険それぞれの分野で規制が存在し、仲介しようとする分野に応じて登録などが必要だった既存の仲介業と異なり、一つの登録で銀行・証券・保険全ての分野のサービスを仲介できる制度です。なお、リクルートペイメントが登録した業務は、銀行などの金融機関の融資や預金サービスを媒介する「預金等媒介業務」です。