日本映画史に名を残す不世出の剣戟スター、阪東妻三郎“バンツマ”の息子・田村亮、孫・田村幸士がトークショーに登場!

ノンフィクションW 阪東妻三郎 発掘されたフィルムの謎 ~世界進出の夢と野望 9/5(土)午後1:00[WOWOWプライム]

株式会社WOWOW

 

WOWOWはオリジナルドキュメンタリー ノンフィクションW 『阪東妻三郎 発掘されたフィルムの謎 〜世界進出の夢と野望』を放送する。
大正から昭和にかけて活躍した、日本映画界を代表する剣戟スター・阪東妻三郎。“バンツマ”という愛称で多くの人々に愛された彼は、俳優・田村高廣、田村正和、田村亮の父親でもある。2014年、田村亮の息子で俳優の田村幸士が祖母から譲り受けて保管していた、80年以上前に撮影された貴重なフィルムが復元された。そこに写っていたのは、1953年に逝去した際の葬儀の模様、そして、李氏朝鮮の最後の皇太子で、日韓併合後、皇族に準じる待遇を受けた“李王殿下”こと李垠を自身の撮影スタジオに招き、平身低頭でもてなしている、バンツマの意外な姿だった。

放送に先駆けて行われたマスコミ試写会には、田村亮と田村幸士も参加。その後に行われたトークショーに登壇し、時代劇研究家の春日太一とともに番組をさらに深く掘り下げた。
本番組のきっかけは、田村幸士が、保管していたフィルムの復元を東京国立近代美術館フィルムセンターに依頼したこと。田村幸士は、番組を通して阪東妻三郎の俳優としての姿だけでなく,海外進出のために自ら行動する姿も見せられたことに、「自分で切り拓いて活躍の場を作ろうとすることは本当にすごいと思う。仕事は待ってるだけじゃなく、自分で動いて一生懸命にやることが大切なんだと改めて感じることができました。今回の企画が実現出来て嬉しく思います」と素直な気持ちを明かした。

田村亮は、「自身にとって阪東妻三郎という存在とは」と聞かれ、「親父というより、師匠」と答え、いまも時代劇に出演する際にはバンツマの作品や写真を見て参考にしていると語った。「なかでも、父が主演した映画『雄呂血(おろち)』を舞台でやったときには、映像と舞台の違いはありますが、親父のフィルムは何度も、細かな動きまで覚えるくらい見ましたね。昔の時代劇は着物の着方、刀の差し方、仕草一つでもリアリティがあるんですよ。だから“こんちくしょう”と思うくらい見ます(笑)」。一方、30歳から役者を始めていま8年目の田村幸士は、「祖父、父が偉大な役者ということはプレッシャーか?」という質問を振られ、「もともと“〜の息子”が嫌で、役者という仕事には見向きもせず社会人になりました。でもいろんなきっかけがあって、祖父の映画を見たり、父の背中を改めて見るようになって、祖父や父と同じ役者になりたいと思うように。プレッシャーとかはなく、同じ仕事ができることが本当に嬉しい。まだ芝居で父と共演したことがないのですが、同じ作品で肩を並べられるような役者になれるように頑張りたいです」。そんな息子の言葉に照れくさそうな田村亮に、会場の参加者からは笑みがこぼれた。

「番組を通して、これから阪東妻三郎という役者を知る人たちに感じて欲しいことは」という質問に、田村亮は「華やかな大スターであったけれども、見えないところで苦しんでいた姿を今回のフィルムで初めて知りました。人はみんなそうなんだ、見えないところでみんな頑張っているんだということを知らないといけませんね」と、しみじみとコメント。また、田村幸士は「阪東妻三郎の背景にあったものを知った上で、改めて作品を見てもらえたら嬉しい。また、無声映画の活弁上映をいろんな映画館でやっているので、阪東妻三郎以外の、昔の剣戟スターの時代劇も楽しんで」と、さらに今後も自身で企画を発信して、時代劇、祖父・阪東妻三郎の存在を広めていきたいと考えていることを語った。

トークショーの最後、参加した一般の視聴者から、普段の父親としての思い出を聞かれた田村亮。「親父は1年のまつりごとというか、正月からはじまって、節句や七夕などの行事になるとはしゃぐんですね。普段息子たちの相手をしていないので、その時に株を上げようと頑張っていたのかもしれないですけど(笑)。近所の子どもたちも呼んで、一緒に鯉のぼりを揚げたり、餅つきしたり…。豆まきなんか、僕らはお弟子さんがボール紙で作った裃を着せられて、豆が入った升を持って、『鬼は外、福は内』って、一人で頑張って走り回る親父を追っかけるんです。『何だろうこれは?』って思いながらね(笑)」。そんなバンツマの子煩悩な父親の一面を感じさせる微笑ましいエピソードに、会場は和やかな空気に包まれた。

WOWOWはオリジナルドキュメンタリー ノンフィクションW 『阪東妻三郎 発掘されたフィルムの謎 〜世界進出の夢と野望』は、9/5(土)午後1:00より、WOWOWプライムにて放送。
詳しくは番組HP→http://www.wowow.co.jp/documentary/original/
 

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