池田晶子著『すべての人の死因は生まれたことである』、発売わずか12日で3刷決定!
46歳の若さで亡くなった哲学者・池田晶子さんの「生老病死」に関するアンソロジー『すべての人の死因は生まれたことである』(7月17日発売)の売れ行きが好調です。幅広い世代に支持され、発売4日での増刷に続き、12日目の7月29日には早くも3刷が決定となりました。

「哲学エッセイ」を確立したことで知られる池田晶子さんがガンのため亡くなったのは2007年。46歳の若さでした。人気は死後も衰えず、生前に刊行した単行本のほとんどがいまだに書店に並び、売れ続けています。『14歳からの哲学』は50万部超、『14歳の君へ』は33万部と著書の累計部数は140万部を超えています。
週刊誌の連載エッセイとして単行本4冊に分けて発売されていた中から「生老病死」に関するものを厳選し、再編集したのが本書『すべての人の死因は生まれたことである』です。
誰もが避けて通れない「死」について正面から語りながらも、決して深刻にならない。そんな「哲学エッセイ」ならではの親しみやすさがあると同時に、読者自身に考えることを突き付けるような文章は、池田さんならではのものと言えるでしょう。
本書の最後に収録されているエッセイのタイトルは「墓碑銘」。亡くなる直前に書かれたこの作品では、自身の墓碑銘についてあれこれ考えたうえで、「さて死んだのは誰なのか」でどうだろう、というアイディアが披露されています。そして現在、この文章は青山墓地にある実際のお墓に直筆の文字を転写する形で刻まれています。この墓碑銘同様、読む者が立ち止まって考えざるを得ない、そんな文章が世代を超えた支持を得ているのでしょう。本書の読者層でも、49歳以下の女性が約2割と通常の新書よりも比較的多いのが特徴的です。
死について考えるなんて縁起でもない、老いなんて忘れてしまいたい――そう思うのが人情でしょうが、本書で池田さんは次のように述べています。
「じっさい、老いるということは、これを否定しさえしなければ、きわめて豊かな経験なのである。四十を過ぎて、私はこのことを実感する。何というのか、この玄妙な味わい、人生の無意味もまた意味のうち、意味でも無意味でもない在ることそのもの、存在と時間、時間の時熟。自身の人生を歴史として味わえる成熟とは、そのまま人類の歴史を自身の人生として味わえる成熟である。この味わい、この思索が、何ともおいしいのである。飽きないのである。このまま六十、七十の歳を迎えるものなら、どのような思索の深みに遊べるものか、ワクワクするところがある。」
亡くなった人たちに思いを馳せる機会が多い季節になりました。本書をきっかけに自分なりの「死」に関する哲学に取り組んでみる。増刷を機に、そんな読者が増えることが期待されます。
■書籍内容
「死ぬという経験は、人生で一度しかできない」「病気のひとつも知らないと、人の心はヒダがなくなる」「人生には今しかない、寿命なんてものは結果にすぎない」「生死することにおいて、人は完全に平等である」「さて死んだのは誰なのか」──人生の根本にかかわる問題を常に日常の言葉で語り続けることで、哲学がすべての人のためのものであることを示した著者による、「死からはじめる哲学」の精髄がここに。
■著者紹介:池田晶子(いけだあきこ)
1960(昭和35)年東京生まれ。文筆家。慶応義塾大学文学部哲学科卒業。専門用語を使わずに、哲学するとはどういうことかを日常の言葉で語る「哲学エッセイ」を確立して幅広い読者を得る。2007年没。『14歳からの哲学』『無敵のソクラテス』など著書多数。
■書籍データ
【タイトル】すべての人の死因は生まれたことである
【著者名】池田晶子
【発売日】2026年7月17日
【造本】新書
【定価】968円(税込)
【ISBN】978-4-10-611131-0
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