ラグビー日本代表アマナキ・レレィ・マフィが語る海外ラグビー、シックス・ネーションズ。WOWOWではシックス・ネーションズを全15試合生中継!
国境を越えてのチャレンジ--それをまさに実践しているのが日本代表No.8(ナンバーエイト)のアマナキ・レレィ・マフィ、愛称ナキだ。トンガに生まれ、20歳で来日し、トップリーグのNTTコミュニケーションズシャイニングアークス加入後に大ブレイク。2015年ワールドカップでの活躍で世界のトップクラブの注目を集め、2016年はイングランドのバースで、日本代表FWとして初めてプレミアシップでプレー。2017年はスーパーラグビーのレベルズに挑戦中だ。「フィジカルモンスター」と異名を取る激しいコンタクトを武器に海を越え、国境をまたいでチャレンジを続けるナキが目指すステージとは?
――トンガ生まれのマフィ選手は、外国のラグビーをどう見ていたのですか?
トンガではニュージーランドの番組が放送されていて、テレビで見ていたのはスーパーラグビーがメインだった。日本のラグビーは、たまに、ファイナルが放送されるくらい。シックス・ネーションズは放送していて、よく見ていた。だけど一番よく見ていたのはスーパーラグビー。そしてトライネーションズ(現ザ・ラグビーチャンピオンシップ)だったよ。
――子どものころ、憧れた選手は誰かいたのですか。
小さい頃憧れたというか、あんな選手になりたいな、と思ったのは、やっぱりジョナ・ロムーです。トンガ出身ということよりも、世界で一番の選手だったからね。ワールドカップのような大きな舞台で、相手選手を5人、6人とハンドオフで吹っ飛ばすジョナを見て、子どもはみんなエキサイトしていたよ。『ジョナみたいになりたいな、でもなれるわけねえな』と思っていたよ(笑)
マフィは1990年1月生まれ。ジョナ・ロムーが世界に衝撃を与えた1995年のワールドカップ・南アフリカ大会のときは5歳。スーパーラグビーが始まった1996年は6歳。ワールドカップ2大会連続トライ王に輝いた1999年ウェールズ大会のときは9歳だった。
――当時好きだったチームやリーグは?
スーパーラグビーではいろいろなカルチャーの選手が集まって、ミックスしてチームを作るから、選手のキャラクターが良く出て、見ていても楽しい。ザ・ラグビーチャンピオンシップはその中からトップ選手が集まるからその国のベストパフォーマンス、最高のスキルが見られる。特に、ザ・ラグビーチャンピオンシップのチャンピオンはそのまま世界チャンピオンといってもいいほどレベルが高いのが魅力だと思う。
だけど、ヨーロッパの大会はちょっと違うね。シックス・ネーションズはヨーロッパスタイルそのものだと思う。キックが多いし、モールが多いし、スクラムが多い(笑)。それをみんなが好きなんだな。フォワードがガツガツやっているとお客さんが喜ぶし、選手もそこにプライドを持っている。南半球のスーパーラグビーやザ・ラグビーチャンピオンシップはボールをワイドに動かして、選手の持っているスキルをどんどん出していくけれど、ヨーロッパは違うんだ。
ヨーロッパの冬は天気が悪いってこともあるよね。僕も去年、イングランド・プレミアシップのバースでプレーしてよく分かった。日本のようなランニングラグビーは、グラウンドが乾いているからできるもの。でもイングランドは雨ばかりだし、ボールを持って走るのには向かない。お客さんもビールを飲みながら盛り上がっていて、お客さん同士でケンカが始まっちゃうこともよくある。それに比べると日本のお客さんは落ち着いているね。ビジネスクラスみたいな感じだ(笑)。この違いは何だろ、文化が違うのかな。
――バースにいる間、シックス・ネーションズを観戦する機会はありましたか。
あったよ。一度、イングランド対ウェールズを見に行った。エディーさんが誘ってくれて、トゥイッケナムまで会いに行って、試合も見てきたんだ。
シックス・ネーションズで感じたのは自分の国へのプライドの強さだね。試合前のウォーミングアップを見ていても、チームへの愛を選手みんなで共有して、試合に入っていくことが伝わってきた。
それはファンも同じだったね。特にスクラムやモールのときの盛り上がりがすごい。イングランドがスクラムで組み勝ったり押したりしたらもうウワーッとなるし、ペナルティを取ったりしたらもっとすごい。地鳴りみたいにグオーッと盛り上がるんだ。そんな空気の中だから、選手たちも体を張るよね。
――そのシックス・ネーションズで、昨年はイングランドが優勝。今年は連覇を目指しています。
エディーはさすがやな(笑)。僕たちもワールドカップの前はものすごいタフなスケジュールだった。グラウンドの中では、本当に休む間もない。それがずっと続いた。だけど、あれくらいやらないとジャパンがワールドカップで勝つなんてできなかったね。エディーはそのやり方をイングランドにも持っていったんだろうね。イングランドの試合を見ているとそう思うよ。みんなタフだし、ハードワークしている。
――マフィ選手は今年はレベルズでスーパーラグビーにチャレンジですね。
自分では、いつも通りにやりたいと思っているんだ。いつも通りのコンディションでグラウンドに立って、ゲームで全力を尽くすだけだと思っている。
僕自身、ワールドカップから去年の春のスコットランド戦、秋のヨーロッパ遠征までティア1(世界のトップ10カ国)の国と戦って感じたのは気持ちの強さ。日本も、もっともっとプライドを持って戦う必要があるということを本当に実感できるんだ。だから、もっとこういうトップクラスの国と試合をしていけば、僕たちのレベルも上がると思う。
――ワールドカップまで一緒に戦った五郎丸さんはフランスリーグTOP14に挑戦中です。
すごくハードなチャレンジをしているよね。でも、そういうところへ行くことは良いことだと思う。ゴローさんが頑張っているのを見ると、なおさら、僕も負けてられない、自分の夢を追いかけていかなくちゃと思うよね。ゴローさんがフランスに行くことで、日本でラグビーをしている学生からも『フランスに行きたい、TOP14でプレーしたい』という声が聞こえるようになった。これはすごく嬉しいこと。
僕も、去年はワールドカップとトップリーグのあとでバースに行って、そこで頑張って良いプレーをしたら、今度はレベルズでプレーするチャンスがもらえた。スーパーラグビーでプレーするのは僕にとって小さい頃からの大きな夢だったから、本当にワクワクしている。
――マフィ選手のプレーヤーとしての到達目標は?
それ、よく聞かれるけれど、僕の答えは『自分がどこまで行けるか』だね。どこまでいいプレーヤーになれるか、それをどこまでも追いかけたい。今よりもっともっといいプレーをしたい。
それを見て、日本でラグビーをしている子どもたちが『日本代表になりたい』『外国でプレーしたい』と思ってくれたら本当にハッピーだ。そのためにも、レベルズに行ってもハードワークするよ!
アマナキ・レレィ・マフィ
1990年1月11日、トンガ生まれ。5歳でラグビーを始め、U18、U19のトンガ代表を経て2009年、日本で開催されたジュニアワールドチャンピオンシップにU20トンガ代表で参加したのを機に日本の花園大学に留学。2014年NTTコミュニケーションズに加入し日本代表に選出。同年秋の欧州遠征、ルーマニア戦で初キャップを獲得。2015年ワールドカップでは全4試合に出場した。189cm、112kg。トップリーグでプレーする傍ら、2016年はイングランド・プレミアシップのバースで、2017年はスーパーラグビーのレベルズでプレー。
◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆
★「生中継!ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ」
ヨーロッパのラグビー強豪6カ国が参加して行なわれる大会の模様を全15試合生中継!
第3節:
スコットランドvsウェールズ 2/25(土)夜11:10~ [WOWOWライブ]
アイルランドvsフランス 2/25(土)深夜1:40~ [WOWOWライブ]
イングランドvsイタリア 2/26(日)夜11:50~ [WOWOWライブ]
第4節:
ウェールズvsアイルランド 3/11(土)午前4:50~ [WOWOWライブ]
イタリアvsフランス 3/11(土)夜10:15~ [WOWOWライブ]
イングランドvsスコットランド 3/11(土)深夜0:45~ [WOWOWライブ]
最終節:
スコットランドvsイタリア 3/18(土)夜9:15~ [WOWOWライブ]
フランスvsウェールズ 3/18(土)夜11:35~ [WOWOWライブ]
アイルランドvsイングランド 3/18(土)深夜1:50~ [WOWOWライブ]
★「ラグビー フランスリーグ TOP14」
ラグビー世界最高峰のプロリーグ「TOP14」。五郎丸歩選手が所属するRCトゥーロンの試合を中心に毎節2試合放送!
第19節:
ブリーヴvsRCトゥーロン 3/5(日)午前7:00~ [WOWOWライブ]
トゥールーズvsラ・ロシェル 3/5(日)深夜2:20~ [WOWOWライブ]
■詳しくは、WOWOWラグビーオフィシャルサイト(wowow.bs/rugby)をチェック!
http://www.wowow.co.jp/sports/rugby/
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WOWOWのラグビー公式アカウントです。放送スケジュール、最新ニュース、スーパープレー動画等を中心につぶやいています!
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