サンウルブズでも活躍している金正奎選手が思うシックス・ネーションズ、フランスリーグTOP14の魅力とは?
WOWOWでは、シックス・ネーションズ、フランスリーグTOP14を放送中!
日本ラグビーの新たなリーダーのひとりだ。
金正奎(きん・しょうけい)は啓光学園時代に高校日本代表、早大1年でU20日本代表の主将を務め、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスでは入社2年目の昨季からゲームキャプテン、今季から正式なキャプテンに就任。177cmと大柄ではないが、低く激しいタックルで相手選手を倒し、よく通る声でチームを鼓舞する。昨年5月に日本代表デビューし、サンウルブズにも加入。今年はサンウルブズでもリーダーの一人としてスーパーラグビーを戦う。
日本ラグビーを担うタックラーにしてニューリーダー、金正奎にとっての世界ラグビーとは。
―-金選手の海外ラグビーとの出会いを教えて下さい。
高校(常翔啓光学園)の頃から海外のラグビーを見るようになりました。主にスーパーラグビーですね。ラグビーを始めたのは中学(啓光学園中)からですが、その頃は自分たちのチームの先輩、高校生の先輩のプレーや試合を見ていました。近くにいる目標でしたからね。
高校生になって、スーパーラグビーを見るようになって感じたのは『レベルが違うなあ』ということでした。もちろん、高校生だったので見え方は浅いんですが、ひとつひとつのプレーのスキル、精度の高さがすごいと思った。僕は中学のときバックスだったので、ダン・カーター(元NZ代表SO/スタンドオフ=クルセイダーズ)に憧れましたね。いえ、参考にするとかいうことはなかったですね。ただ『凄いなあ』と思うだけで(笑)。
海外の選手のプレーを自分の参考にするようになったのは大学(早大)に入ってからです。寮でスーパーラグビーの試合を見る回数が増えたのですが、注目したのがブランビーズのFL(フランカー)、マイケル・フーパー。彼は同い年なんです。身長は182cmで僕とそんなに変わらないけど低いプレーが持ち味で、18歳でブランビーズに入ってスーパーラグビーデビュー、20歳でオーストラリア代表ワラビーズ入りした。そのあとはワラターズに移って、23歳でキャプテンを務めたりして、ものすごく刺激を受けました。大学時代は練習で彼の低いプレーを真似たりしていました。
―-北半球のラグビー、フランスのラグビーについてはどんな印象がありますか?
フランスのラグビーを見てまず感じるのはフィジカルレベルが高いこと。それとスタジアムですね。どのスタジアムもグラウンドと観客席が近い。選手と観客の距離感がスーパーラグビーと違うなあ、いいなあと思いましたね。日本もそうなってほしいですね。スタンドとの距離が近いと、フィジカルレベルの高いプレーを近くで見られますから、盛り上がりますよね。特に五郎丸さんがフランスに行ってからは、WOWOWが中継するようになってフランスリーグを見る機会が多くなったから、すごく刺激を受けています。
―-五郎丸選手のフランス挑戦についてはどのようにご覧になっていますか。
日本人の可能性を切り拓いて下さったことに感謝しています。五郎丸さんが挑戦したことで、自分たちにもできないわけはない、という気持ちにさせてもらえた。自分も負けたくない、チャレンジしたいという気持ちになります。
五郎丸さんはフィジカルの部分で、フランスでも十分通用する強さがありますからね。映像を見ていて、最初は『かなりハードそうだな』と思ったけれど、徐々にチームにマッチしていってるのかなと思います。周りはフィジカルの強い選手、スター選手ばかりのリーグだと思うし、お国柄も違う。タフなシーズンだと思うけど、だからこそレベルが高くて、あれだけラグビーの人気があるんだと思う。日本ももっと追いつかないといけないと思いますね。
―-シックス・ネーションズについてはどう見ていますか。
今年はイングランドがすごくレベルアップしていますよね。テストマッチの連勝記録も続けているし、エディー・ジョーンズさんの凄さを改めて感じます。他のチームにもすごい選手がたくさんいるのに、なぜイングランドだけがこれだけ勝ち続けられるのかな?と不思議な気もするけれど、試合を見ているとイングランドは組織としてしっかり機能している。エディーさんは日本でもハードワークで結果を出したけれど、あれだけスター選手が揃っているイングランドでも、やっぱりそこなんだなと思いました。
ミスが出たときも、すぐに立ち帰る場所がある。みんなが同じ絵を見ていて、それを疑うことなく遂行する。そういうチームは強いですよね。帝京大もそうだし、トップリーグで勝っているサントリーサンゴリアスやパナソニックワイルドナイツもそう。イングランドにも同じような強さ、芯のある強さを感じます。他の国はどこも勝ったり負けたりしているのに、イングランドだけは勝ち続けていますからね。あとオールブラックスもそうですが(笑)
―-金選手のいるNTTコムのロブ・ペニーHC(ヘッドコーチ)も世界的に知られた名将です。
ロブさんも素晴らしい、プロフェッショナルのコーチです。自分たちに作戦やシステムを指示するときも自信に満ちている。印象的なのは、選手に対して『この戦術を100%信頼して欲しい。みんなにそれがないとこのラグビーは成り立たないんだ』と言われたことです。長いコーチ人生で蓄積してきた自信があるから言えることでしょうね。選手の育成も上手で、選手が自信を持ってフィールドに立てるように導いてくれる。一人一人に足りないこともフィードバックしてくれるし、ストレスを感じずに試合に臨めるんです。
―-金選手のこれからの目標を聞かせて下さい。
まずは2019年にワールドカップ日本大会がありますから、そこには必ず出たい。その目標に向かって、今できることをやっていきたい。僕はこの背丈(177cm)で、低いプレーが強みだと思っているので、大きい選手ができないプレーを磨いていけば、必ず世界に通用する選手になれる。もっとできると思っています。
―-サンウルブズでも日本代表でも、同じポジションには早大の1年後輩だった布巻峻介選手がいますね。
布巻は学生の頃からライバル視しています。負けたくない相手ですね。大学生のときは、僕がハードワークして、布巻がインパクトプレーをするという感じの役割分担がありましたが、今は布巻もハードワークして、アタック能力もレベルアップしている。すごく刺激を受けるし、負けられないです。
大きな目標はもちろん2019年のワールドカップですが、そのためには目の前のひとつひとつの目標をクリアしていくこと。トップリーグの間はシャイニングアークスで、国内シーズンが終わったらサンウルブズで、全力を尽くすことで初めて、日本代表でプレーするチャンスが出てくると思っています。大きな目標を見据えながら、目先の目標に全力を尽くす覚悟です。
金正奎(きん・しょうけい)
1991年10月3日、大阪市生まれ。
啓光学園中1年でラグビーを始め、常翔啓光学園高3年で高校日本代表主将、早大1年でU20日本代表の主将を務める。NTTコミュニケーションズシャイニングアークスに進み、2年目の2015年度にゲームキャプテンを、3年目の2016年度からはキャプテンを務める。2016年5月のアジア選手権・香港戦で日本代表デビューし、6キャップ。2016年のサンウルブズに途中招集され、ブルズ戦でスーパーラグビーデビュー。2017年サンウルブズ参加。177cm95kg。
◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆
★「生中継!ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ」
ヨーロッパのラグビー強豪6カ国が参加して行なわれる大会もいよいよクライマックス!
第4節:
ウェールズvsアイルランド 3/11(土)午前4:50~ [WOWOWライブ]
イタリアvsフランス 3/11(土)夜10:15~ [WOWOWライブ]
イングランドvsスコットランド 3/11(土)深夜0:45~ [WOWOWライブ]
最終節:
スコットランドvsイタリア 3/18(土)夜9:15~ [WOWOWライブ]
フランスvsウェールズ 3/18(土)夜11:35~ [WOWOWライブ]
アイルランドvsイングランド 3/18(土)深夜1:50~ [WOWOWライブ]
★「ラグビー フランスリーグ TOP14」
ラグビー世界最高峰のプロリーグ「TOP14」。五郎丸歩選手が所属するRCトゥーロンの試合を中心に毎節2試合放送!
第20節:
RCトゥーロンvsバイヨンヌ 3/11(土)深夜3:45~ [WOWOWプライム]
クレルモン・オーヴェルニュvsモンペリエ 3/12(日)深夜2:20~ [WOWOWライブ]
※2試合共にWOWOWメンバーズオンデマンドで先行ライブ配信
第21節:
モンペリエvsラシン92 3/19(日)午前4:30~ [WOWOWプライム]※生中継
グルノーブルvsRCトゥーロン 3/20(月・祝)午前4:30~ [WOWOWプライム]
※3/19(日)深夜0:55~WOWOWメンバーズオンデマンドで先行ライブ配信
■詳しくは、WOWOWラグビーオフィシャルサイト(wowow.bs/rugby)をチェック!
http://www.wowow.co.jp/sports/rugby/
■『WOWOWラグビー公式ツイッター』 開設!⇒ https://twitter.com/wowow_rugby
WOWOWのラグビー公式アカウントです。放送スケジュール、最新ニュース、スーパープレー動画等を中心につぶやいています!
すべての画像