~世界中の海洋ゴミの削減を目指すプロジェクト~「対馬WAVEプロジェクト ~地球への恩返し~」 海の日に始動
海洋プラスチックごみを価値ある資源へ対馬から世界へ、新しい循環型社会モデルを提案
■主催:対馬WAVEプロジェクト実行委員会 ■協力:対馬市、㈱博多大丸


大丸の地域共生プロジェクトチーム九州探検隊は、2022 年SDGs 包括連携協定に基づき、実行委員会を立ち上げ「対馬WAVE プロジェクト」として始動します。
“日本一海ごみが流れ着く島”とも言われる対馬の海岸ごみを回収・再資源化するために、産官学民が一体となって様々な活動を実践していきます。まずは、プロジェクトシンボルとして、対馬産100%の海洋プラスティックゴミを使って国際水準のパブリックアート(公共空間に設置される芸術作品)へ昇華させ、対馬の港に設置します。制作に関しては、曾祖母が対馬出身という、現在国内外から注目されているアーティスト、中村人形 四代目・中村弘峰氏が監修します。本プロジェクトは、海洋プラスチックごみを新たな価値を持つ資源として再生し、ビジネスとして環境保全と地域活性化に繋げるという新しい循環型社会モデルを、対馬から世界に発信します。
① ■ なぜ、対馬なのか ── 国内最大級の“漂着ごみ

対馬市によれば、対馬は“日本一海ごみが流れ着く島”と言われ、1年間に約4万㎥(25mプール約100杯分)もの海洋ごみが海岸に漂着します。市の予算と国の補助金をあわせて年間約2.8億円を投じても、回収・処理できるのは全体の約3割。回収が追いつかない構造的な課題を抱えています。
漂着ごみの約7割は、海を越えて流れ着いた海外由来の“越境ごみ”です。市の漂着ペットボトル調査でも、約6割が海外からのものでした。一方で、対馬を訪れる観光客の多くは韓国をはじめとする海外からの来訪者。訪れた人が「自国にもつながる海の課題」と出会う、世界的にも稀有な島──それが対馬です。
② ■ アートを手がけるのは、中村人形 四代目・中村弘峰氏

アート制作監修は、福岡市の中村人形 四代目・中村弘峰氏(ギャラリー「傀藝堂(かいげいどう)」主宰)。1986年福岡市生まれ。東京藝術大学大学院を修了(父である中村信喬氏に師事)。
日本工芸会正会員として、日本伝統工芸展 朝日新聞社賞(2023年)、福岡市文化賞(2025年)などの受賞を重ね、五月人形と現代のアスリートをかけ合わせた「アスリートシリーズ」・さらに自然のまなざしを表現した「グリーンアイズシリーズ」など、伝統と現代を往復する斬新な作品で国内外から高く評価される作り手です。



中村氏は曾祖母が対馬出身。対馬の海と素材に向き合う、文化的な必然性を持っています。今年2月末、海からの漂着ゴミであふれかえっている対馬市の海岸を視察し、強い思いでプロジェクトに参画いただきます。世界中の海を漂ってきた素材を、博多人形の技法によって、国際水準のパブリックアートへと昇華させます。作品イメージは、制作の進行に合わせて順次公開してまいります。
【作品の一例】

③ ■ 海洋プラスチックごみが、パブリックアートになるまで

本プロジェクトは「回収・処分」の発想を超え、海洋ごみを“対馬発の素材”として捉え直します。廃棄物をより価値の高いプロダクトへと生まれ変わらせる「アップサイクル」の発想です。対馬の海岸での回収から、都市での発信まで。素材化の技術支援とプロセス設計は、プラスチックのアップサイクルに取り組むムツミ工業、Precious Plastic唐津のご協力をいただきます。一連の工程を通じて、ごみは新たな価値を獲得します。今後の様々な制作物に利用するために対馬でしかできない素材を生み出すことで、唯一無二の循環の社会を目指しています。
④■関係者コメント
● 対馬市長 比田勝 尚喜
「対馬は古来、海を通じて大陸と日本を結ぶ『国境の島』として歴史を刻んできました。その海がいま、世界中のごみが流れ着く最前線となっています。本プロジェクトは、この課題を対馬だけの問題とせず、島を訪れる方々や都市の生活者とともに考える『創造の回路』へと変えていく挑戦です。」
● 株式会社 博多大丸 代表取締役社長 村本 光児
「2022年のSDGs包括連携協定以来、対馬市の皆様と取り組んできた対馬の海洋ゴミの現状を広く知っていただく活動が実り、次のステージへ移せたことを大変嬉しく思っています。深刻な海洋ゴミを親交ある中村弘峰先生の手でARTに作り替えて頂くことで、全国の皆さんに対馬の海の現状と、これからどういう行動をしないといけないのかを考えて頂く一助になればと思います。」
● 中村人形 四代目 中村 弘峰
「対馬の海洋プラスチックごみは、それ自体が非常に深刻な問題であると同時に、世界中の海が抱える汚染の「氷山の一角」でもあります。地球環境が悪化していけば、私が受け継いできた伝統工芸を未来へとつないでいくことも、いつか難しくなってしまう。それは決して他人事ではありません。
そして、私の曽祖母は、対馬の人でした。
この島のためにできることを、少しでも形にできたなら。そう願い、このプロジェクトに参加させていただきたいと思っております。」
⑤■ みんなで起こす、新しい波
現在、世界中の海には、私たちの暮らしから生まれた膨大な量のごみが漂流しており、深刻な環境課題となっています。 すでに多くの企業が、対馬の海洋環境の保全や啓発活動に力を注いでくださっています。
しかし、世界では年間約800万トンものプラスチックごみが海へ流れ込んでいるといわれており、その量はジャンボジェット機約50,000機分に相当します。このままでは、海洋環境の悪化は進むばかりです。世界中が一つになって取り組まなければ、回復へ向かうことはできません。
対馬WAVEプロジェクトは、こうした現実を「誰かの問題」としてではなく、自分事としてすべての人が共に考え、共に動き出すきっかけにしたいという想いから生まれました。WAVEには、海の「波」だけでなく、人と人がつながる「輪」、そして小さな行動が大きなうねりとなって広がっていくことへの願いを込めています。海をきれいにするだけでなく、学び、伝え、関わる人を増やし、次の世代へつないでいきたいと考えています。「一人ひとりの小さな一歩が、やがて大きな波になる」
対馬WAVEプロジェクトは、対馬から未来へ向けた新しい波を起こしていきます。
なお、本プロジェクトの円滑な運営と関係者間の連携強化を目的として、「対馬WAVEプロジェクト事務局」を設置いたします。事務局では、プロジェクトの進行管理、関係機関との調整、情報発信、問い合わせ対応等を行い、対馬の魅力発信および地域活性化に向けた取り組みを推進してまいります。
本プロジェクトにご賛同いただき、お力添えいただける企業・個人・組織の輪が、さらに広がっていくことを願っております。
※大丸福岡天神店は株式会社大丸松坂屋百貨店のグループ会社です。
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