令和5年度「新エネ大賞」の「導入活動部門」において経済産業大臣賞を受賞
パナソニック ホールディングス株式会社、パナソニック エナジー株式会社、株式会社FDの3社は、一般財団法人 新エネルギー財団が主催する令和5年度「新エネ大賞」の「導入活動部門」において経済産業大臣賞を共同で受賞いたしました。
新エネ大賞は、新エネルギーの一層の導入促進と普及及び啓発を図るため、新エネルギーに係る商品及び新エネルギーの導入、あるいは普及啓発活動を広く募集し、そのうち優れたものを表彰するものです。
【受賞概要】
本取り組みは、大規模工場(特高(※1)受電工場)に太陽光発電を導入する場合、工場内の変電所の大幅な改造工事を伴わない導入方法を新たに考案・実現したものです。一定規模以上の太陽光発電を高圧以上の配電線に連系(※2)する場合、系統(※2)の地絡事故が発生した際に逆潮流が起きないよう、当該事象を瞬時に検知し太陽光発電からの出力を停止するための継電器の設置が義務付けられています。この系統地絡事故を検出する地絡過電圧継電器(OVGR)(※3)が、特高部分にない場合、後から受変電設備の改修工事をすると大がかりとなり、場合によっては億単位の費用、工期も1年以上掛かることがあります。今回は、別のタイプの継電器として、高速遮断を担保するデジタル継電器を採用し、自社の特高変電所の特高部ではなく、高圧(※1)側に設置した上で、通信線を通じてパワーコンディショナーに遮断指令を送る構成とすることで、確実かつ高速な遮断ができることを実証しました。これにより太陽光発電(2 MWクラス)の導入に際して、工場内の変電所の大幅な改造工事が不要となり、工事費の大幅な削減ならびに工期の大幅な短縮が可能となったことが高く評価されました。本システムを、パナソニック エナジー株式会社の乾電池生産工場である二色の浜工場(大阪府貝塚市)に導入し、当初想定された工事費約2億円を削減、工期1年を短縮して約2 MWの太陽光発電を設置、2023年4月から稼働しています。
※1 特高(特別高圧)とは電圧が7,000 V超の電力を指し、一般的に受電電圧が20 kV以上の事業者が利用できます。
高圧は交流では600 Vを越え7,000 V以下の電圧を指します。
※2 系統とは電力会社の送電網や配電網を指し、この系統に自家用の発電設備を接続することを連系と称します。
※3 OVGR(Over Voltage Ground Relay)とは、地絡過電圧継電器のことで、地絡事故時に発生する零相電圧を検出して動作する継電器になります。
<パナソニックグループの環境取り組み>
パナソニックグループは、「より良いくらし」と「持続可能な地球環境」の両立に向け、長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」を制定しました。2030年までに工場のCO2排出を実質ゼロに、また2050年に向けて現時点の全世界の排出総量約317億トン(※4)の「約1%」にあたる3億トン(※5)以上の削減貢献インパクトの創出と、限られた天然資源の消費を削減するサーキュラーエコノミー実現に向けた事業活動に取り組んでいます。
今回の受賞内容はこうした削減貢献効果を社会に拡げていく取り組みにもなっています。
※4 2020年エネルギー起源CO2排出量317億トン(出典:IEA)
※5 CO2排出係数は2020年基準
Panasonic GREEN IMPACT - 企業情報 - パナソニック ホールディングス(holdings.panasonic)
https://holdings.panasonic/jp/corporate/panasonic-green-impact.html
<株式会社FDの取り組み>
株式会社FD(以下、FD)は、太陽光発電を中心としたグリーンエネルギーを世の中に広めることで、“地球環境への貢献”とともに“お客様に喜びを提供し続けること”を目指しています。太陽光ビジネスにおいて、FDは企画、提案、設計、調達、施工、保守、資金調達まで自社で行っており、技術や制度を熟知しているからこそ、お客様にベストなご提案ができます。さらに今回得た知見を基に、これまで太陽光発電の設置を諦めておられた特高受電拠点のお客様にも、お役立ちができると考えます。FDは今後も、カーボンニュートラルの実現に向けて、真摯に取り組んでまいります。
株式会社FD - 太陽光発電でグリーンエネルギーを創出 - (for-delight.co.jp)
https://www.for-delight.co.jp/
【お問い合わせ先】
・パナソニック ホールディングス株式会社 技術企画室 技術広報担当:
crdpress@ml.jp.panasonic.com
・株式会社FD 技術広報担当:
info@for-delight.co.jp
<関連情報>
・令和5年度 新エネ大賞 受賞事例(一般財団法人 新エネルギー財団)
https://www.nef.or.jp/award/kako/r05/index.html
・経済産業大臣賞 受賞テーマ紹介
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