マサチューセッツ州の学校で年間を通じたSTEAM授業を開始～子どもの創造力を育むカリキュラム、本場アメリカで有償実証スタート～

パナソニックグループ

2024年9月4日 13時40分

パナソニックホールディングス株式会社（以下、パナソニックHD）は、2024年9月から2025年6月まで、米国マサチューセッツ州にある私立Saint Agnes Schoolで、K-8th（幼稚園から8年生）を対象とした1年間のSTEAM授業を実施します。国内での実証にて効果検証を重ねてきたカリキュラム（Scratch Home School）で、同校での事前のサマーキャンプにおける有効性検証を踏まえ、STEAM教育市場の本場北米アメリカにて1年間にわたる初の長期実施による事業可能性の探索・検証の取り組みとなります。

本授業では、パナソニックHDが独自に開発したカリキュラムを導入し、プログラミング可能なIoTトースターやIoT照明などの最新IoTデバイスを活用します。これにより、生徒たちは実践的かつ創造的な方法でSTEAM（科学、技術、工学、アート、数学）教育を受けることができます。

■STEAM教育の課題

STEAM教育には、教材がロボットやゲームに偏りがちで、関連する知識が数学や物理に偏る課題があります。また、子どもたちの実生活と学んだ知識の関係が希薄なため、STEAMの必要性やさらなる探求へのモチベーションが不足しがちです。

■パナソニックHDの新しいSTEAMアプローチ

パナソニックHDは、これらの課題を解決するために、化学や生物学にリーチするIoTプログラミングと、MITが提唱する試行錯誤をベースにした“クリエイティブラーニング”を組み合わせた独自のカリキュラムを提供します。例えば、プログラミング可能なIoTトースターを使ったクッキー作りの新しい授業では、子どもたちの理想のクッキーを目指して温度や時間やヒーターをプログラミングで制御しながら、試行錯誤によって調理に関わる化学や生物学の知識を学びます。これにより、生徒たちは学んだ知識を実生活に応用する方法を学びます。

■広がるSTEAMのフィールド

このカリキュラムを通して、生徒たちはプログラミングを通じてより広いSTEAMのフィールド（具体的に適用出来る領域）を体験できます。料理や照明など、生活と密着したカリキュラムのため、知識の必要性や探求のモチベーションを高めることができます。また、試行錯誤を通したクリエイティブラーニングにより、子どもたちが情熱をもって取り組める領域の発見を支援します。

■長期間の継続したSTEAM授業

この長期間にわたる継続的なSTEAM授業は、パナソニックHDにとっても初の試みとなります。今後、このカリキュラムの評価を進めながら、アメリカでのSTEAM事業の可能性を探索する予定です。1年間のプログラムを通じて、生徒たちが自らの手で実験し、試行錯誤しながら学ぶことができる環境を提供します。

（参考）事前サマーキャンプの様子

2024年8月5日～15日に、同校にてSTEAMサマーキャンプを実施しました。K3-6の10名の生徒を対象に、プログラミングできるIoTトースターやIoT照明、音作りのカリキュラムで4日間のプログラムを提供しました。見学に来たMITやTufts大学の研究者と共に授業を進め、参加者と保護者の受講満足度、再受講希望はいずれも100％と高い評価を得て、2024年9月からのSTEAM授業に向けたカリキュラムの有効性を確認しました。

なお、日本国内では2024年10月から2025年3月まで、横浜市のTsunashimaサスティナブル・スマートタウンにて同様のプログラムを用いた親子向けのスクールを行う予定です。

パナソニックHDは、今後も先進的な教育プログラムを通じて、子どもたちの創造性を育成することを目指します。

【お問い合わせ先】

パナソニックホールディングス株式会社技術広報担当

Email：crdpress@ml.jp.panasonic.com

全文は以下プレスリリースをご覧ください。

▼[プレスリリース]マサチューセッツ州の学校で年間を通じたSTEAM授業を開始（2024年9月4日）

https://news.panasonic.com/jp/press/jn240904-1

＜関連情報＞

・Scratch Home Project ホームページ

https://laboratory.jpn.panasonic.com/project/hclsteam/

・[トピックス]創造力を家族で育む「Scratch Home School ～パナソニックの学校～」として、有償カリキュラムによる実証を開始（2024年1月15日）