CO2から製造したメタノールを原料とする環境配慮型ユリア樹脂を開発

パナソニックグループ

パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社(以下、パナソニック)は、三菱ガス化学株式会社(以下、三菱ガス化学)とコンセントなどの配線器具をターゲットに、CO2から製造したメタノールを原料とする環境配慮型ユリア樹脂を共同で開発しました。ユリア樹脂は、配線器具の通電箇所に使用されるマテリアルリサイクルができない材料で、パナソニックで使用している樹脂の約4分の1を占めています。今回、CO2由来のユリア樹脂を開発したことで、カーボンリサイクル(※1)およびCO2排出量の削減が可能となり、サーキュラーエコノミーとカーボンニュートラルの実現に貢献できます。2025年度以降には、この環境配慮型ユリア樹脂を使用した配線器具の販売を目指します。

ユリア樹脂は熱硬化性樹脂の一種で、耐トラッキング性や耐アーク性に優れ、配線器具の電気火災安全性を支えています。しかし、ユリア樹脂は一度硬化すると加熱しても溶けないため、マテリアルリサイクルができず資源循環が難しいという課題がありました。そこで、パナソニックはユリア樹脂の原料であるメタノールがCO2から合成可能であることに着目し、三菱ガス化学と共同でユリア樹脂をカーボンリサイクルする新しい製造スキームを確立しました。

この方法により、これまで資源循環が難しかったユリア樹脂の炭素資源を循環できるようになります。また、CO2を固定化したメタノールを原料とするため、CO2排出量を従来のユリア樹脂と比べて約20~30%削減することが可能です(※2)。さらに、この環境配慮型ユリア樹脂の成形条件・物性は従来の化石資源由来樹脂と同じであるため、製造設備を変更することなく、品質の変わらない配線器具を製造できます。この環境配慮型ユリア樹脂を使用した配線器具を導入いただくことで、住宅やビル等の建築物の設備の資源循環に貢献できるほか、エンボディードカーボン(※3)の削減にもつながります。

パナソニックは、今後ユリア樹脂以外の材料についても環境への配慮を推進し、サーキュラーエコノミーとカーボンニュートラルの実現に向けてさらに取組を進めていきます。

<特長>

1. CO2を資源と捉え循環させる、カーボンリサイクル(※1)を実現化

2. ユリア樹脂原料の製造過程でCO2を固定化し、CO2排出量を従来比20~30%削減(※2)

3. 品質も従来と同等であり、製造工程を変更せずに配線器具への適用が可能

※1 CO2を炭素資源(カーボン)と捉え、これを回収し、多様な炭素化合物として再利用(リサイクル)すること(経済産業省資源エネルギー庁ウェブサイトより引用)

※2 ユリア樹脂の原材料ベースでの独自試算値。ユリア樹脂の製造加工・運搬に関するCO2排出量は含まない

※3 建築物の建設・維持管理・解体段階でのCO2排出を指す。建築物使用に伴う排出(オペレーショナルカーボン)と合わせて取組の必要性が求められている。

【お問い合わせ先】

パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 技術本部 先端技術イノベーションセンター

電話:06-6908-1131(代表受付 9:00~17:30)

全文は以下プレスリリースをご覧ください。

▼[プレスリリース]CO2から製造したメタノールを原料とする環境配慮型ユリア樹脂を開発(2025年4月10日)

https://news.panasonic.com/jp/press/jn250410-1

<関連情報>

・三菱ガス化学株式会社

https://www.carbopath.mgc.co.jp/

・Panasonic GREEN IMPACT

https://holdings.panasonic/jp/corporate/panasonic-green-impact.html

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会社概要

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URL
https://holdings.panasonic/jp/
業種
製造業
本社所在地
大阪府門真市大字門真1006番地
電話番号
06-6908-1121
代表者名
楠見 雄規
上場
東証プライム
資本金
2590億円
設立
1935年12月