ついに外観がヴェールを脱いだ “石”の超建築 「角川武蔵野ミュージアム」! 2020年の建築レガシー、所沢に出現!!
2020年6月6日、埼玉県所沢市内にプレオープンを予定している図書館と美術館と博物館が融合する「角川武蔵野ミュージアム」。世界的建築家の隈研吾氏が、自身が設計に携わった「国立競技場」と同時期にデザインした文化複合施設であり、これまで世界の美術館を多く手がけてきた隈建築の中でも特に異彩を放っています。
多面体の岩デザインは、大地から隆起した建築物のようなダイナミックな存在感を発し、見るものを大いに圧倒します。
- 高さ30メートルの巨大な岩の塊! 50kg~70kgの岩盤20,000枚。石の総量1,200トン!
水面に浮かぶ30mの高さの巨大な岩の「角川武蔵野ミュージアム」。
20世紀の建築はコンクリートと鉄という大量生産素材の時代だったが、これからの建築は物質というものをもう一度取り戻すべきだ、との考えから、隈研吾氏は人間の心に響く“木”と“石”という2つの素材にこだわりました。
2020年に誕生する2つの建築界のレガシー。「国立競技場」を“木”の代表とすれば、“石”の代表が「角川武蔵野ミュージアム」なのです。
「角川武蔵野ミュージアム」の外壁は、1つ50kg~70kgの花崗岩を約20,000枚使用しています。石は中国・山東省の山奥から切り出し、中国の南にある福建省厦門という町まで運び、そこで加工して船で運搬しました。石の総量は約6,000㎡。重さにすると約1,200t。10tトラックで120台分という莫大な量の石です。
近年、隈氏が設計した石の建築に、イギリス最大の美術館「ヴィクトリア&アルバート・ミュージアム」のスコットランド分館「ヴィクトリア&アルバート・ミュージアム ダンディ」があります。川に大きくせり出す石の美術館で、スコットランドの文化再生の核にもなっています。「角川武蔵野ミュージアム」は、この「ヴィクトリア&アルバート・ミュージアム ダンディ」で実現したアイデアを大きくスケールアップしたものです。
- 太陽光によって刻々と変容する「有角建築」
隈氏は、石の荒い肌をむき出しにして、たくさんの角を作りながら組み合わせていくという、かつてない特別な石のディテールを「角川武蔵野ミュージアム」で作りあげました。館長の松岡正剛氏はこれを「多角形」ではなく「有角建築」であると称しました。その複雑な凹凸は、一日の様々な時間軸の中でも太陽光が外壁を照らす角度によって、「角川武蔵野ミュージアム」に千変万化の様相をもたらします。一枚一枚肌合いも色合いも違う岩肌が、時に魚の鱗のようにきらめき、時に恐竜の皮膚のようにざらつきます。光と影によって刻々と変容する光景は、まるで自然のプロジェクションマッピングを見ているかのようです。
東所沢公園の森を通り抜けた後、そこには神々しい光を放った「角川武蔵野ミュージアム」が悠然と現れるのです。
- 「角川武蔵野ミュージアム」データ
総床面積:約3,600坪(約12,000m²)
外壁の石数:約20,000枚
石の1つの重さ:50kg~70kg
石の総量:約6,000㎡
石の総重量:約1,200t
石の産地:中国・山東省
デザイン監修:隈研吾建築都市設計事務所 設計・施工:鹿島建設
コンストラクション・マネジメント:久米設計
- 「角川武蔵野ミュージアム」について
運営の柱となるのは、館長である編集工学者の松岡正剛氏、博物学者の荒俣宏氏、芸術学・美術教育の研究者である神野真吾氏、建築家の隈研吾氏。この体制のもと、意欲的で革新的なスタッフが新しいミュージアムの創設に尽力します。
角川武蔵野ミュージアム 公式サイト https://kadcul.com/
- 「ところざわサクラタウン」について
ところざわサクラタウン 公式サイト https://tokorozawa-sakuratown.jp/
ところざわサクラタウン 公式ツイッター https://twitter.com/sakuratownjp/
■角川文化振興財団は「わが国文化の振興に寄与する」という財団の設立目的実現のために、文芸の成果に対する授賞、文芸に関する出版、文芸の研究や著述の刊行への助成、映画芸術振興に関する助成、また文芸・映画資料の収集・保存・展示等、様々な事業を行っております。
角川文化振興財団 公式サイト http://www.kadokawa-zaidan.or.jp/
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