AI関連事業へ約920億円を投資、成長を加速

多層基板材料・導電性高分子コンデンサの生産能力拡大、次世代半導体用材料の研究開発棟も新設

パナソニックグループ

パナソニック インダストリー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員・CEO:小澤 正人、以下、当社)は、拡大する生成AI市場の需要に対応するため、AI関連事業への積極投資を進めています。データセンター内のAIサーバなどに使用される高機能多層基板材料「MEGTRON(メグトロン)」と導電性高分子アルミ電解コンデンサ「SP-Cap(エスピーキャップ)」について、国内外の複数拠点で生産体制を強化し、生産能力を拡大していきます。さらに、次世代半導体用材料(※1)の研究開発体制の整備も進め、足元の需要拡大に対応する供給能力の強化と、中長期的な競争力の源泉となる技術開発の強化を推進します。

当社は、「多様なデバイステクノロジーでより良い未来を切り拓き、豊かな社会に貢献しつづける。」をミッションに掲げ、車載、情報通信インフラをはじめとする幅広い用途に向け、多様な電子デバイス・マテリアルを提供するパナソニックグループの事業会社です。2026年度を成長フェーズの初年度と位置付け、独自の強みを発揮できる付加価値の高い「材料×プロセス事業(※2)」へのシフトを加速するとともに、AI領域への注力を進めています。

こうした中、急拡大するAI需要への対応を目的に、AIサーバの高速・大容量通信を支える高機能多層基板材料「MEGTRON」の生産能力拡大に向け、中国・蘇州工場およびタイ・アユタヤ工場に総額約670億円を投資し生産体制を強化します。あわせて、AIサーバに搭載されるGPUの電源回路において安定した電力供給を実現する導電性高分子アルミ電解コンデンサ「SP-Cap」についても、京都府の宇治工場およびインドネシア・バタム工場に総額約170億円を投じ、生産能力を増強します。さらに、今後の半導体技術の進化を支える次世代半導体用材料の研究開発体制を強化するため、三重県の四日市南工場に約80億円を投じ、新たな研究開発施設を建設します。

当社は今後も、独自の材料技術とプロセス技術を融合したデバイス・マテリアルの提供を通じて、AI技術の進化と持続可能な社会の発展に貢献していきます。

※1 半導体向けのパッケージ基板材料や封止材など

※2 材料開発や製造プロセスに強みを持つ事業。当社として差異化が図れ、高い収益性を実現できる事業としてポートフォリオの集中を図っている。

【内容】

1. 多層基板材料「MEGTRON」のグローバル生産体制強化

当社は、高機能多層基板材料「MEGTRON」の需要拡大に対応するため、中国・蘇州の「パナソニック デバイスマテリアル蘇州有限公司」およびタイ・アユタヤの「パナソニック マニュファクチュアリング アユタヤ株式会社」に総額約670億円を投資し、生産体制を強化します。

蘇州工場では、2026年12月量産開始予定の新棟(I期)に加えて、新たに約300億円を投じて新棟(II期)を建設し、2028年8月の稼働開始を予定しています。また、アユタヤ工場では、2027年11月に稼働予定の新棟(I期)に加え、新たに約370億円を投じて新棟(II期)を建設し、2029年4月の稼働開始を予定しています。

蘇州工場は中国の電子回路基板市場向け、またアユタヤ工場は東南アジアの同市場向けの生産拠点と位置付け、生産能力を増強します。今回の投資により、高機能多層基板材料においては地域ごとの需要動向に応じたグローバル5拠点(郡山、蘇州、広州、台湾、アユタヤ)での最適な生産体制を構築し、お客様への安定供給を一層強化します。

【パナソニック デバイスマテリアル蘇州有限公司 新棟(II期)概要】

工場・新ライン

パナソニック デバイスマテリアル蘇州有限公司内

所在地

No. 288, Jianlin Road, Huqiu District, Suzhou, Jiangsu Province, China

生産品目

電子回路基板材料

延床面積

約46,000平方メートル(I期との共用部分含む)

稼働開始時期

2028年8月予定

特長

新棟(I期)と同様に安全性向上と高度化する顧客ニーズのキャッチアップに向けて先進自動化工程を導入します。また、省エネ・エネルギー回収・高効率設備導入により、環境にやさしいモノづくりの実現を目指します。

【パナソニック マニュファクチュアリング アユタヤ株式会社 新棟(II期)概要】

工場・新ライン

パナソニック マニュファクチュアリング アユタヤ株式会社内

所在地

Rojana Industrial Park 1/69 Moo 5, Rojana Road, Tambol Kanham Amphur Uthai, Ayutthaya, Thailand, 13210

生産品目

電子回路基板材料

延床面積

約36,000平方メートル

稼働開始時期

2029年4月予定

特長

「Slim&Smart Factory」をコンセプトに稼働を目指す新棟(I期)と同様に自動化、省人化、DX化、省エネ技術を駆使した最先端の工場運営を目指します。また、工場内では、製造プロセスにおけるエネルギー効率の最適化を進めるとともに、排熱を有効活用するなど環境保全に積極的に取り組みます。

【パナソニック デバイスマテリアル蘇州有限公司について】

  • 設立:1994年1月

  • 主な事業内容:電子回路基板材料の製造・販売

【パナソニック マニュファクチュアリング アユタヤ株式会社について】

  • 設立:1994年9月

  • 主な事業内容:プラスチック成形材料、半導体封止材、電子回路基板材料の製造・販売

2. 導電性高分子アルミ電解コンデンサ「SP-Cap」の生産基盤強化

当社は、AIサーバに搭載されるGPU等の電源回路への採用が大きく拡大する導電性高分子アルミ電解コンデンサ「SP-Cap」の中長期的な需要増に対応するため、同製品の生産拠点である京都府の宇治工場とインドネシア・バタムの「パナソニック デバイス バタム株式会社」に約170億円の投資を行います。

バタム工場では、新たな生産棟の建設を計画しており、新棟は5階建て、延床面積約50,000平方メートルで、「SP-Cap」の生産能力拡大に加え、将来のデバイス事業の成長も見据えた戦略的な生産拠点として整備します。2027年5月に着工し、2029年4月の稼働開始を予定しています。

【パナソニック デバイス バタム株式会社 新棟 概要】

工場・新ライン

パナソニック デバイス バタム株式会社内

所在地

Puri Industrial Park 2000 Batam Centre, Batam, Indonesia

生産品目

導電性高分子アルミ電解コンデンサ

延床面積

約50,000平方メートル

稼働開始時期

2029年4月予定

特長

インドネシア・バタム島に位置する当社の主要生産拠点です。高効率なモノづくりとローコストオペレーションを強みに、SP-Capの生産を担い、急速に成長するAI関連市場など、グローバルに拡大する需要への供給を支えています。

【パナソニック デバイス バタム株式会社について】

  • 設立:1995年10月

  • 主な事業内容:導電性高分子コンデンサ、インダクタ、抵抗器の製造・販売

3. 次世代半導体用材料の研究開発棟を四日市に新設

当社は、三重県四日市市の四日市南工場に、次世代半導体用材料の研究開発棟を新設します。

AIサーバ向け半導体では、演算性能の向上に伴い、半導体チップの大型化やチップレット化が進んでいます。新たな研究開発棟では、こうした次世代半導体パッケージに用いられる材料の開発・試作・評価機能を強化します。材料設計、プロセス、評価・解析の各機能を集約することで、開発から評価までの期間を短縮するとともに、顧客との連携を深め、次世代半導体用材料の研究開発を加速させます。

4. 今回の投資概要

<参考>

【高機能多層基板材料「MEGTRON」について】

当社の高機能多層基板材料「MEGTRON」は、業界トップクラスの低伝送損失を誇る電子回路基板材料です。スイッチ、ルータ、スーパーコンピュータ、基地局など高速通信ネットワーク機器をはじめ自動車・航空宇宙など幅広い分野での高速・大容量伝送に対応し、近年はAIサーバなどの次世代情報通信インフラ機器にも採用が拡大しています。特に「MEGTRON6」(2004年量産開始)はハイエンドサーバに採用された低伝送損失多層基板材料の先駆けとして、2014年4月「第46回市村産業賞 功績賞」、2016年3月「第62回大河内記念生産賞」を受賞しています。

*「MEGTRON」はパナソニック ホールディングス株式会社の登録商標です。

【導電性高分子コンデンサ「SP-Cap」について】

「SP-Cap」は、電解質に導電性高分子を用いた固体電解コンデンサです。低ESR(低抵抗)、小型・大容量などの特長を生かし、高性能化が進む電子機器の電源回路における電力の安定供給に貢献します。近年は、高温環境での信頼性が評価され、AIサーバに搭載されるGPU等の電源回路への採用が大きく拡大しています。なお、SP-Capは、2021年(第68回)「大河内賞 大河内記念生産特賞」を受賞しています。

*「SP-Cap」はパナソニック ホールディングス株式会社の登録商標です。

【パナソニック インダストリー株式会社について】

パナソニック インダストリー株式会社は、電子デバイス・マテリアル等の開発・製造・販売を手掛ける、パナソニックグループの事業会社です。2026年3月31日終了の会計年度で1兆1,673億円の売上高を計上しています。私たちは、「多様なデバイステクノロジーでより良い未来を切り拓き、豊かな社会に貢献しつづける」をミッションにかかげ、情報化社会の進展にともなうデータ爆発、モビリティ社会における環境・安全性要求の高まり、モノづくりにおける労働力不足などを背景に、継続的な進化が求められる領域に注力し、コンデンサや電子材料など、当社固有の材料技術やプロセス技術で特長の際立つ顧客価値を提供し続けていきます。パナソニック インダストリーの詳細については https://www.panasonic.com/jp/industry.html をご覧ください。

▼[プレスリリース]AI関連事業へ約920億円を投資、成長を加速(2026年10月30日)

https://news.panasonic.com/jp/press/jn261030-3

<関連情報>

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会社概要

パナソニックグループ

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業種
製造業
本社所在地
大阪府門真市大字門真1006番地
電話番号
06-6908-1121
代表者名
楠見 雄規
上場
東証プライム
資本金
2590億円
設立
1935年12月