スキルアップ研究所、「高校数学と卒業後の実務での活用に関する調査」の結果を発表

高校数学では「確率・統計」が最重要、34.9%が支持

株式会社 学研ホールディングス(東京・品川/代表取締役社長:宮原博昭)のグループ会社、株式会社 ベンド(本社:東京都千代田区/CEO:近藤潔)は、運営する「スキルアップ研究所(https://reskill.gakken.jp/)」にて、「高校数学と卒業後の実務での活用に関する調査」を行い、2025年2月28日に結果を発表いたしました。

調査結果全文はこちら:https://reskill.gakken.jp/4739

【調査結果のポイント】

・数学ⅠAの「データの分析」と数学ⅡBの「統計的な推測」が実務において最も役に立つ

・「共分散」の概念をそのまま活用している人は1割程度だが、「相互関係・因果関係」という観点で見ると35%以上が活用

・数学が苦手な人でもソフトウェアなどを使いこなすことで、十分に数学を実務に応用できる可能性が高い

〈調査概要〉

項目

詳細

調査名

高校数学と卒業後の実務での活用に関する調査

対象者

20代~60代

対象地域

全国

調査方法

インターネット調査

調査期間

2025年2月5日~2月12日

回答数

300

◼️調査背景

高校進学率約99%(令和6年度 文部科学省)を誇る日本では、高校数学が多くの人に学ばれている。しかし、これらの知識が実社会でどのように活かされているかはあまり知られていないのが実情である。

そこで、スキルアップ研究所は、実務で重要とされる数学分野や必要なスキル、統計的概念の具体的な活用場面について、実態を明らかにすることで、高校数学教育の現状とその意義を検討する調査を行った。

◼️調査結果

◆実務で最も役立つ数学の分野は「確率・統計」

「実務で最も役立つ数学分野」を調査したところ、「確率・統計」が34.9%と最も高い割合を示した。これは、データに基づく意思決定の機会が増えている現代社会を反映した結果といえる。

企業の売上予測や市場分析、金融機関のリスク評価、さらには保険や投資の判断など、確率的な考え方は様々な場面で必要とされており、「確率・統計」は現代社会で最も実用性の高い数学分野の一つとなっている。

◆実務で「共分散」を使っている人は1割

「共分散という概念を実務あるいは学業で使用している」と回答した人の割合は、わずか10.3%にとどまった。

共分散という概念は、多くの人々の日常業務や学業において、実際の活用機会が極めて少ないことが示唆されている。あるいは、そもそも共分散という概念を正しく理解している人が少なく、そのため「使っている」と自覚できる人が限られている可能性がある。

◆「共分散」を「相互関係・因果関係」と捉えると、35%以上が活用

「共分散」という概念の実務での活用について直接尋ねると、肯定的な回答はごくわずかだった。しかし、「Aを選ぶ人はBを選びやすい」「Aの値が高い人はBの値が低い」など、相関関係や因果関係の分析という形で言い換えて質問すると、35.7%が「はい」と回答した。

この結果から、統計用語としての「共分散」は馴染みが薄くても、データ間の関連性を直感的に理解し、日常的な意思決定に活用できている人は多いことが明らかになった。

◆数学が苦手でもツールやソフトを活用すれば対応可能

「数学が苦手でも実務で活かせるようになるには?」という質問では、「ツールやソフトを活用する(Excel・Pythonなど)」が35.7%と最も多い回答となった。

これは、かつては数学が苦手な人にとって難しかったデータ分析の仕事も、現在では各種ツールの活用により対応可能になってきていることを示している。数学への苦手意識にとらわれず、現代のツールを活用しながら実践的なスキルを身につけることで、新たな可能性が広がるといえるだろう。

◼️課題と展望

調査結果から、高校数学の学習内容が実社会でどのように活用されているのか、多くの人が具体的なイメージを持てていないことが明らかになった。特に、「データの分析」や「統計的な推測」は実務で最も役立つとされる一方、「共分散」などの専門的な概念の認知度や理解度は低く、数学の学びと実務の結びつきが不足していることがわかった。

この結果から、数学教育と実社会の架け橋の強化が求められていることが示唆された。学校教育では、数学の実用例を具体的に示し、生徒が知識を実践的に活かせるカリキュラムの充実が求められる。また、数学が苦手な人向けにデータ分析ツールの活用法を学ぶ機会を提供することも有効だろう。

さらに、企業や社会全体でも数学的思考力やデータ分析スキルの重要性を再評価し、教育機関と連携して活用方法を示していくことが求められる。これにより、数学の学習が単なる受験対策ではなく、将来のキャリアに直結するスキルとして広く認識されるだろう。

調査結果の引用・転載について

本レポートの著作権は、株式会社ベンドが保有します。 引用・転載される際は、必ず「スキルアップ研究所調べ」のような形で出典を明記し、本記事(https://reskill.gakken.jp/4739)及びスキルアップ研究所(https://reskill.gakken.jp/)のリンクを貼ってください。 

記載例

出典:https://reskill.gakken.jp/4739

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スキルアップ研究所:https://reskill.gakken.jp/


【企業情報】

◆株式会社ベンド(Bend Co., Ltd.)

https://reskill.gakken.jp/company
代表取締役:近藤潔
設立:2019年3月1日
資本金:1500万円(資本準備金を含む)
所在:〒102-0083 東京都千代田区麹町5-3-23 日テレ四谷ビル 4F
問い合わせ窓口: info@thebend.jp

■株式会社学研ホールディングス(GAKKEN HOLDINGS CO., LTD.)

https://www.gakken.co.jp/
・代表取締役社長:宮原 博昭
・法人設立年月日:1947年3月31日
・資本金:19,817百万円
・売上高:1,855億円、連結子会社79社(2024年9月期)
     東京証券取引所 プライム市場上場(証券コード:9470)
・所在住所:〒141-8510 東京都品川区西五反田2丁目11番8号
・電話番号:03-6431-1001(代表)
・事業内容:1946年創業の教育・医療福祉関連事業を展開する持株会社
      教育分野:「学研教室」を始めとする教室・学習塾事業、
           学習教材などの出版・コンテンツ事業、
           教科書・保育用品などの園・学校事業など
      医療福祉分野:サービス付き高齢者向け住宅事業、
             認知症グループホーム事業、
             保育園・学童などの子育て支援事業など
      グローバル:150か国以上で活動・事業展開

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会社概要

URL
http://www.gakken.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都品川区西五反田2丁目11番8号 学研本社ビル
電話番号
03-6431-1001
代表者名
宮原 博昭
上場
東証プライム
資本金
198億1700万円
設立
1947年03月